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10年後の企業生存率10%は本当?

私は起業して約20年となります。コンサルを生業としていることもあるので様々なビジネスを見てきました。また、参入する方、退場される方もいろいろと見てきました。
起業前、5年後には半分以上が倒産、10年後の企業生存率は10%と言われていたので、最低10年はビジネスをしたいと考えていました。そして10年後、10人中9名の方が退場されているかというと実際そうでもないので、このデータはホント?と気になって調べてみました。

中小企業白書にそのデータがありました

こちらが中小企業白書になります。このデータのP19に5年後の企業生存率があります。そのデータによると日本の企業生存率は81.7%ですね。これだと経験値とも合致します。10年後のデータはさすがになかったですが、このペースだと50~60%位でしょうか。

04Hakusyo_part2_chap1_web.pdf (meti.go.jp)

長く続く企業の特徴とは

著者自身はコンサルタントを生業としてるので、様々な業種業態の企業をみてきました。そのなかで、長く続く企業の傾向が見えてきました。その一つが「ストックビジネス」を柱にしている企業です。ストックビジネスとは、定期的に売り上げにつながるビジネスです。身近なところではAmazonプライムなどですね。サブスクリプション(サブスク)と言い換えたほうがわかりやすいでしょうか。

企業は月が替わると、0から売り上げを積み重ねる必要がありますが、ストックビジネスの柱があれば、月が替わっても売り上げが見込めるため、比較的安定した経営ができます。この柱があるないではビジネスの安定度が大きく違います。もし、ストックビジネスの収入で必要経費をすべてまかなうことができれば、経営者は必要経費を気にせず、別のビジネスや経営に専念することが可能になってきます。

ただし、どんな業種業態にもあてはまるわけではありません

以前は(今もかもですが)、サブスクがもてはやされ、飲食店などでもサブスクのサービスなどが出てきています。ただ、最近は飲食店でのサブスクはあまり聞かなくなりました。利益につながらない、もしくはモトを取るためにお客が殺到してなかなか予約が取れず、既存客に影響があるなどでやめたケースも多いと想像します。

個人的な考えですが、飲食店にはサブスクはあまり向いていない印象です。それよりも、飲食店ではリピータ施策をきっちりうって、ファンになっていただき、定期的に来店していただくことこそが飲食店にとってのサブスクではないかと個人的には考えます。

そのため、ストックビジネスが流行っているからと言って無理やり作る必要もありません。ただ、何かしらのネタはあるかもしれませんのでアンテナを立てることは必要ですね。

ただし、ストックビジネスは軌道に乗せるまでは結構大変

私自身、ストックビジネス歴は13年ほどになりますが、ストックビジネスを軌道に乗せるまではかなり大変です。イメージとしては炭ですかね。最初はなかなか火がつかないんです。ただ、一回火がつくと燃え上がることはしないけれどなかなか消えない印象です。

要するに、一気に売り上げがあがることは無いけれど、すぐに減少もしないので売り上げもある程度見込める、そんなイメージでしょうか。

もしストックビジネスを始めたいと思ったあなたが経営者じゃなくて担当者だとすると、経営者の説得は結構大変かもしれません。サブスクリプションビジネスは、比較的お年を召された方にはなかなか理解は難しい印象で、売り上げが上がらないから撤退だという結論になりかねません。ストックビジネスを軌道にのせるためには石の上にも三年じゃないけれど、コツコツ諦めず取り組むことが必要なので、軌道にのせるためには、経営者の理解は必須と言っても過言ではないかもしれません。

まとめ

企業生存率の記事を書いていたら、なぜか最後にはストックビジネスのことになってしまいました。すみません。本記事が何かの参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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