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no.15 何が義父に起こったか?!

玄関の前で転んでから、義父の様子が何となく、おかしくなった。

まず、寝ている時間が長くなった。
そして、起き上がるのに、時間がかかるようにもなった。
捻っただけなら、湿布を貼り、安静にしていれば、やがて快方に向かうと思うのだが、そうは見えない。

ただ、起き上がってしまえば、痛みは少なくなるのか、ゆっくりではあるけれど、歩いていた。

夫も、私も毎日のように、
「医者に診てもらおう」と言うのだが、聞かない。なんで?

義父によれば、少しずつ良くなっているのだとか。本当か…?
煩わしくなったのであろう。ついには、
「馬鹿め!」とのたもうた。
以来、夫と義父の関係は悪い。
(やめてくれ〜)

そして、膝の屈伸をしたり、腰を反らしてみたり、などしている。
(これが後で大変なことに…)

転んで2週間ほど経ったある日のこと、
義父がなかなか起きてこない。
様子を見に行くと、仰向けのまま、天井を見つめていた(°_°)
痛くて動けないという。

やはり、こうなってしまったか。
はじめから、無理矢理にでも医者に連れて行くべきだった…


四苦八苦しながら、義父を車に乗せ、整形外科へ。数分で病院へ到着。
しかし、義父は痛くて降りられない。
いったい、どうなってしまったのか。

駐車場の係のおじさんに手伝ってもらって、手を貸し、肩を貸し、やっとこさ、義父を車椅子に乗せ、病院の中へ。

看護師さんに
「どうされました?」と聞かれた義父。
「心当たりはない」と答えておった(°_°)
まさか、忘れた?忘れるものなのかな?
(後で私から説明したけど)

MRI検査をすることになり、義父は検査着に着替えるため、別室へと連れて行かれたのだが、扉の向こうから義父の絶叫?が聞こえてきた。

「あいたたたたー!!」

だ、大丈夫か?
MRI検査の結果、義父は腰椎の圧迫骨折と診断された。
腰の椎骨の一つが潰れていたのだった。高齢者に多いのだそう。

明後日に手術をすることに決まった。手術をすれば、また歩けるようになるとのこと。入院は明日と言われたが、このまま、入院させてもらうことにした。
(家に連れて帰るの無理です…)

入院が決まったので、私は別室で入院のための書類を、看護師さんや、社会福祉士さんの説明を聞きながら、次から次へ、せっせと書いた。
帰宅してからは、替えの下着や身の回りのものを、大急ぎで用意し、病院へ届けたのだった。目が回るような一日…

あの日、義父は階段でつまずいて、勢いあまって、玄関の扉で頭を打ち、その弾みで尻もちをついたに違いない。
本来なら、安静にしなくてはならないのに、体操とかしていたし。

これを機に、義父の介護認定の手続きを進めることにした。入院先の病院で「主治医意見書」を書いてもらえるとのこと。義父との関わり方を見直す機会にしよう。

しばらく、距離を置けるうちに。

在宅介護*観察日記『義母帰る』

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