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不仲なお父さんが、がんになった2 いい薬を投与して下さい。。。


2022年秋、お父さんは悪性リンパ腫と診断されました。
78歳のお父さんは今まで、大きな病気はしたことがありませんでした。
がん宣告されて踊らなかに方はいないと思いますが、本当に心底驚いていました。あまりに予想していないことで、全く理解できていませんでした。
ですが、がんと言われ、じわじわと実感が湧き、かなり凹んで、いつもの興奮した噛みつこうとするパグのような表情ではなく、もの寂しげな、耳が最大限に垂れたパグになっていました。

そして実の妹に病気のことを相談していました。
妹からは「いい治療をしてもらわないといけない、いい薬を投与してもらったほうがいい、多少お金がかかってもとにかくいい薬を投与してもらうように」という、なんともアバウトなアドバイスをもらいました。
お父さん言われたそのままを主治医に伝えていました。
主治医は今、あなたにベストな薬をチームで考えて投与しますから安心してくださいといましたが、
妹から言われた、いい薬が書いてあるメモを出して、「ここに書いてある薬で願いします。お金は払います。払えます、いくらかかってもいいので。。。」と覇気のない小さな声で繰り返し!いいつづけていました。
お父さんは妹が言ったことを鵜呑みにする傾向が多々あったので、私も事前に、その薬がお父さんに合うかなんてわからないのだから、いい薬と言ってもそれが投与できるかなんてわからないと思うよといっても、妹の知り合いはこれで治ったと言ってるんだから、いい薬でないとダメだって言ってるし、いい薬じゃないと治んないんだってよ!!と怒鳴りまくっていたので、自分が言いたいように、言ってもらいました。
主治医は困ってはいましたが、はっきりと「効果が期待できる薬を投与しますよ、このメモの薬はあなたにあう、薬ではないです」と言ってくれました。
お父さんは納得してはいないようでした。

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