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認知症世界の歩き方/【読書report】

冷蔵庫を開けては、何を出そうとしたのか忘れてしまうし、
月曜日にやりかけていた仕事を、水曜日に出勤した時に再び一からやろうとしてしまう。

40代にしてこんな有様の自分は、近い将来認知症になってもおかしくない、いや既に、親和性があるような…
と常々ひそかに恐れている私。
しかしこの本の世界を体験すると、何でそういう”症状”になるのかが、とてもわかりやすく、
安心…まではできないが、未知のものを恐れるのではなく、”正しく恐れる”感覚に近づけた気がした。

イラストも、絵本のようで楽しい。
認知症を外側から調べるのではなく、内側から”体験できる”感じ。
そう、認知症園地に行ってきました!という読後感。

個人的に気に入ったのは、
「視界と一緒に記憶も消える、ホワイトアウト渓谷」。ここに足を踏み入れると、視界から消えたものは、記憶からも消し去れると言う…。

他にもあります。

乗り込んでしばらくすると記憶をどんどん失ってしまい、行先がわからなくなる「ミステリーバス」、
正しい時の流れの感覚を完全に失ってしまう「トキシラズ宮殿」、 
当たり前に使っている言葉や記号が存在せず注文方法が常識とは全く違う「創作ダイニングやばゐ亭」など、、、
全部で13のワールドが体験できる。

もちろんその世界で生きる知恵、トラベルガイドもついています!

この本を携えて老いてゆきたい…!
いや?でも、認知症世界に足を踏み入れてしまえば、この本の知識は役に立つのだろうか…。

まずは、介護のために、必携…と考えておこう。


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