あたらしいベーシック ラフィバックチノ
アメカジファッションによく登場する「チノパン」。
カーキベージュのパンツのことで、チノとはchina(中国)のスペイン語呼びからきたミリタリー由来の素材です。
パラスパレスはこの春、生地からオリジナルでチノのジャケットとパンツを作りました。
チノという基本のアイテムを、ブランドらしさのある素材で出来たらな、そう思ったのがきっかけです。
まずは生地作りから
わたしたちの大のお気に入り、ラフィという糸を使います。
ラフィとは綿の糸で、糸を紡ぐ際に出る「落ちワタ」を材料にしたもの。長くお付き合いのある大正紡績さんのブランド糸です。わざとらしくない自然な太細があり、どこかヴィンテージ風の味わいがあります。
ちょうど盛夏の頃、おなじみの桑村繊維さんに相談して生地の開発からスタートです。
生地は、タテ糸とヨコ糸が交差して織り上がってできるもの。
糸の太さ、種類、密度や色のちがいでタテヨコの組み合わせは幾通りもできてしまいます。
組み合わせを絞り込み、24パターンものテスト生地を作ってもらうことになりました。
タテに2、ヨコに12の種類を打ち変えてもらったので、現場の方は大変なことだったとおもいます。
そうして出来上がってきたのがこちら。
企画スタッフのみんなで、触り比べて厚みや風合い、色をチェックします。
ものづくりの種まき
24通りも作って、絞り込むのは1つ。
無駄なんじゃないの、と思われるかもしれませんが、これもデザインの種まきの一つなんです。別のシーズンに採用したり、織見本にしたりと、途切れないものづくりのための大切な資料になっています。
うーんと悩んで、これだ!と選び抜いた組み合わせで、試験生地を織り、本番の生地を織り、洋服のサンプルを作ってから本生産に入ります。
糸が洋服になるまでの長い旅。たくさんのプロが携わって、ようやくお店に並ぶのです。
そうして出来たのがこちら。
すとんと落ちて、シルエットがきれいにでる素材感が叶いました。
綿100%で季節を問わず履けるほどよい厚みです。
色に深みを出す為、タテ糸とヨコ糸でわずかに色を変えています。生地の裏表で色の出方がちがうのもこのため。そのちがいを襟やベルトの配色デザインに活かしました。
「バックチノ」のバックとは、生地の裏面を表としてつかうこと。ラフィの表情がより生きるカジュアルな顔をしています。
ベーシックだけど、らしくありたい。
いますぐ着られる、ずっと着られるパラスパレス。
長く楽しんでいただきたい、自慢のベーシックが出来ました。
2024/3/22実店舗、オンラインストアともにて取扱中です。
2024年夏、あらたにリネンを使ったチノ素材もできました。
コットンとリネン、お互いの良さが引き立つ素材です。
オンラインストアはこちら
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