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生きるということ

金子哲雄氏の「僕の死に方」を読む。

グリーフケア、ペットロスを学んだ際に、こういう本をよんでおくといい、と紹介され。
写真を拝見し、なんとなく覚えているくらいの方。すみません・・・
ひとこと。
こんな人いるんだ!
ということ。

自分の死をしっかりとみつめ、今やれることを、死ぬその瞬間まで。完璧といっていいのかもしれない「終活」。こんなに人は強くなれるものなのだろうか。そして、現実をこれだけ見つめ、いまの自分を、「いま」を生きることができるだろうか。

死んでいくものとしての気持ち。「死」をうけとめ、いまできることを精いっぱいする。
「がんばれ」ではなく、「好きなように、自分が思うように」という言葉の方が優しい。

そう、ついつい、頑張って!って言っちゃいけないとわかっていても行ってしまうもの。
動物たちが頑張っているのを応援している飼い主さんに対しても、動物たちに対しても、「がんばって!」 わかっているんだよね、いっていいる人も。散々頑張ってきているんだよ、と。。。

金子氏は
「いま」はすべて「過去」になっていくということを、とても冷静に受け止める。最後の最後まで、仕事で迷惑かけた方や、奥様のことを心配し、つらいながらも仕事をして、その時は少し元気が戻る。
そんなこと、自分が死を目の前にしてできるだろうか。いや、そうなりたいと思う。

そして、周りの人間ができることも改めて考える。どう応援していくのか、どう受け止めていくのがいいのか。正解はない。マニュアルもない。

ただ、その人、動物に寄り添っていく、それだけ。そばにいる、それが一番の応援。

動物の場合は、自分で選択ができない。だからこそ、その子にとって何がベストなのか、例えば延命がいいのか、おいしくなくとも言われたフードを上げた方がいいのか、おうちにずっとこもっているのがいいのか、無理にでも注射を続けた方がいいのか・・・

飼い主との気持ちのギャップも生まれてくる。
まだそばにいてほしい。できることは何でもやりたい。。。 それがいいのかどうか。。

私は、まだまだ2わんしか見送っていない。
たまたま、2わんが全く違う旅立ち方をしたために、グリーフケアについて考え、学び始めた。
自分自身で、彼女たちの送り方は自分のできる最大限のことだと思ったけれど、彼女たちはどう思っていたのか。。。
聞くことはできないけれど、飼い主さんが選んだことは、きっとそれでいいんだよ、っていってくれていると思っていたい。。。

病院で送ってしまったこと。これが私の今の最大のグリーフ。でも、きっとそれはその時にベストだったんだ、と自分で理解することが必要なんだろうと思っている。

「命あるもの」と暮らしていると、別れは来る。
どちらが早いかわからないが、その瞬間まで精いっぱい生き、尊重し、愛し、寄り添う、それがきっと私たちのできること。

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