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パレスチナの代表的な産業について

こんにちは、駐日パレスチナ総代表部です。
今回はパレスチナの代表的な産業、特に輸出を伴う国際的な産業について紹介します。

まず、パレスチナでは鉱業・採石業が盛んです。特にパレスチナでは建築材料の大理石が算出され、ビルの外壁用化粧板として海外に多く輸出されています。Observatory of Economic Complexityによると、2020年に、パレスチナは1億4600万ドルの建築用石材を輸出し、世界第10位の建築用石材輸出国となっています。加えて、建築用石材は2020年にパレスチナで最も多く輸出された製品でした。

続いて食品産業です。パレスチナでは全産業に占める食品産業の比重が高く、これはパレスチナの主要産業のオリーブやオリーブの生産、遊牧民のベドウィンの牧畜文化由来の肉の加工(ハム・ソーセージ)や乳製品の生産(チーズ・バターなど)が重要な位置づけとなっているからです。

オリーブの収穫風景

また、機械や機械部品、輸送部品の加工や組み立ても主要な産業の一つです。これは、紛争中とはいえ、GDPがパレスチナの10倍以上の規模を持つ隣国イスラエルからの製造品の下請け業が盛んであるためです。プラスチック製品の生産や薬品の生産なども行われています。

パレスチナのハイテク工場

他にもたくさんの産業がパレスチナに存在ししていますが、今回はここまでにして、また後日紹介したいと思います。

最後に皆さんに注目してもらいたいのは、パレスチナの輸出相手国がどこであるのかということについてです。Observatory of Economic Complexityによると、最も輸出が多い国はイスラエル(77%)、続いてヨルダン(8.4%)、トルコ(3.3%)という順番であるそうです。イスラエルへの輸出依存が目立ちますね。これはパレスチナが抱える経済的な課題であるといえます。

ご拝読ありがとうございました。この記事を通じてパレスチナの経済分野にも興味を持っていただければ幸いです。

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