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剣豪、フリーランス武士「宮本武蔵」が後世に伝えたかった生きざま  ⑭

剣道

    地の巻、詳細を読み解く                           

     「全てにおいて拍子(リズム、テンポ、間)が重要だ」              

拍子というものがはっきり

しているのは

舞踏や音楽などである。

これは,拍子がよく

合うことによって

調子よく行われる。                

武芸の道も、弓を射

鉄砲をうち馬に乗る

ことまで拍子、調子がある。   

武芸や技能については

拍子を乱してはならぬ。

抽象的ものにも拍子がある。

武士の一生にとっても

拍子というものがある。 

繁栄するとき、衰退するとき

つまずくとき

みな拍子がある。

あるいは,商売の道も

どうようである。

資産家になるとき

資産を失うとき

というように

それぞれの道によって

拍子があるものだ。

発展する拍子と衰退する拍子を

よく見分けなければならない。

リズム、テンポが

はっきりしているものには

踊り音楽などがある。

これらは

拍子がよく合うことによって

調子よく行われるから

乱してはいけない。

仕事においても

拍子がある。

大工が釘を叩くとき

カンナを削るとき

事務作業でキーボードを叩くときなど

単純作業や、技能については

拍子を乱してはならない。

人生においても拍子がある。

繁栄するとき

衰退するとき

思いのままになるとき

つまずくとき

みな拍子がある。

商売の道でも

資産家になるとき

資産を失うとき

というように

それぞれの道によって

拍子があるのである。  

発展する拍子と

衰退する拍子をよく見分け

悪い拍子に合わせないように  

しなければならない。

兵法(人と相対する)ときの

拍子にもいろいろある。

まず、どの拍子が合い

どの拍子が合わないかを

知りわきまえ、さらに

大小、遅速の拍子の中でも

適合した拍子、間(間合い)

逆の拍子を知るのが

兵法のなすべきことである。

                                          とくに、この逆の拍子

知ることなくして兵法は

確たるものにはならないのである。

戦闘(ここ一番のせめぎ合い)

においては

敵の拍子を知ったうえで

こちらは

敵の思いもかけぬ拍子

もって当たり、知的戦略

によって無形の拍子を発揮して

勝を得るのである。

人生においても

ビジネスの現場においても

リズム、テンポというものが   

いかに大事かということが

書かれている。                   

おそらく、武蔵の戦闘能力

(強さの理由)は

この拍子リズム、テンポ、間)の

 考えがあった(身に備わっていた)

ことが、一番の理由では

ないかと思われます。

人と相対しての

せめぎ合いでは

リズム、テンポ、間というものが

勝敗を分けるのです。 

解りやすい例でいえば

おもしろい、お笑い漫才師二人の

やり取りは

ボケとツッコミのやりとりで

話はおおむねテンポよく

すすみます。

が、客を笑わせる場面では

テンポをずらしたり

間(ま)をおいて

ツッコミを入れ

笑いをとります。

客の心理を巧みについた

技術なのです。

また、漫才師と客席(大勢)との

せめぎ合いでは

わざとニヤニヤしながら

舞台袖から中央に出てきて

客を無視して

あえて無言で立ちつくし

間(ま)をおいて

客の視線を十二分に自分に集中させたのち

第一声を発し客を爆笑させる。

客席を笑わせたら漫才師の勝ちです。

これらも、リズム、テンポ、間(ま)

マジックです。 


「発展する拍子と衰退する拍子」

これは

どうしても巻き込まれてしまって

逃げられないことがあります。

悪い拍子に巻き込まれる。          

このようなときは

どうしたらよいのか?・・・                 

こんなときは

「まったく違ったこと」

やってみることです。

現状を抜け出そうと

いろいろと考えてみるのですが

人間はしょせん

今おかれている現状の中でしか

思考は回りません。

現状を抜け出したい

そんなとき

あえて現状とかけ離れた

これまでの自分が

思いもよらぬような

ことをやってみるのです。                 

悪い拍子(リズム、テンポ)に

巻き込まれてしまった社長は

例えば

あえてボランティアに力を

そそいでみるとか

noteに文章を投稿してみるとか

絵を書いて投稿してみるとか、、、、。

収益など考えずに

自分のやりたいこと

感性(feel)にまかせて 

まったく違った舞台で

自分以外の人にアプローチしてみる。

そうすることで

これまでとは

知り合う人も変わり

違った知識や知恵も

得ることができ

打開策も出てくる

のではないでしょうか。  

武蔵のいう

「敵の拍子を知ったうえで

こちらは

敵の思いもかけぬ

拍子をもって当たり

知的戦略によって

無形の拍子を発揮して

勝を得る」とは     

こういうことでは

ないでしょうか。

敵は自分

自分との戦いなのかも

しれませんね。                 


今回、武蔵の教えの中でも

特に重要な節であると

思われる内容でしたので  

やや文章が長くなって

しまいました。

最後まで読んでいただき

ありがとうございます。

               参考、引用「五輪書」神子侃訳 徳間書店

#フリーランス #拍子 #リズム #テンポ #間 #現状打開