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介護職員として最期に立ち会った

前に note で書いた
「介護のおシゴト」

20代の頃
病院でお年寄りのお世話

介護の仕事をしていました

身近な方の周囲で
最近、高齢だったり
病を患っていた方を見送ったんだよ

と、言う話を耳にすると
思い出すことがあって

病室

二十歳の頃
両親を見送った

母は自宅で
父は病室で

その後、縁があって
介護の仕事をするようになった

勤務は
早番・中番・遅番・日勤・夜勤で

月に数回
夜勤の日がある

夜景

夜勤だから
やることが違うわけではないけど

大人数の日勤と違って
夜勤は病棟ごとに
看護師1人 介護職員1人

2人で就寝中の
お年寄りのみなさんを見守るって感じだった

夜勤は
夕方5時〜翌朝9時までだった

出勤して早々に
日勤の人からお年寄りのみなさんのことで
引き継ぐ話があるか確認

で、通常のときは
みなさん寝ているので

定時に見回りしつつ
おむつ交換しつつ
あさになるけど

ある日の夜勤

病室

数日前から
老衰の度合いが高くなっておられた
お年寄りの方が

予断が許さないと
ご家族にもご説明の上で

4人部屋から
ナースステーション真横のベッドに移動

血圧や心拍数とか各種機械で
常に変化がないか見守りつつ

夜勤をしていました

その日の夜勤は
看護師長さんとの夜勤で

お年寄りの方は
血圧もかなり下がってきていて

いざと言うときは
すぐ病院からご家族に連絡していて

もしかしたら今夜から明朝・・・

とのご容態とのことで
心して夜勤していた

夜景

で、夜が開けてきた4時ごろ
血圧が急に下がってきて
ご家族に連絡

ナースステーション横のベッドへ
先生に来てもらい
先生・看護師・自分で

お年寄りの方の様子を見守る

そして血圧の波形が一直線になり『0』
すると先生が腕時計を見つつ

お年寄りの方の様子を確認をして

○時○分ご臨終です

病室

その方とは
日頃のお世話をしていた方で

知り合いでは
ないけれど

両親のときと同じように

日頃お世話してた頃に至るまでを

若い頃からいまに至るまで

詳しくはわからないけれど
自分の両親と同じように

仕事しつつ、子育てしつつ
あれこれを経て
旅立たれたんだなと

安らかに眠られている
その方の顔を見つつ想像を巡らせているうちに
目頭があつくなった

病室

で、その後は
早番のみんなが出勤
引き継ぎをして

看護師さんと
お年寄りの方を霊安室に運び

看護師さんがお顔をお化粧したり
自分は耳・鼻・口などに綿を詰め

看護師さんと
くちびるが斜めってるので

硬直する前に
割り箸などを使って
くちびるが平らな状態で固定されるようにしたり

病衣から
棺に入られるときの白い服に
着替えさせたり

あれこれして

夜勤が終わる直前の
あさ9時ごろ

霊柩車に乗ったお年寄りの方と
ご家族のみなさんを

駐車場でお見送りして深く一礼
で、その日の夜勤は終了

朝焼け

両親や身内以外の方の最期の見守りは
医療従事者でないと
経験することのないことで

これからも
このときの経験は忘れることはないでしょうね

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