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Enjoy Trail

先週末、SAPPOROテイネトレイルに参加した。
今年はエントリーしていた大会がことごとく中止になっった為、約一年ぶりの大会となった。
大会当日は、あいにくの雨模様。小雨が降り濡れた指先が寒さで震えていた。そんな悪条件の中でも、決してワクワクが消えることはなかった。
大変な時期に、感染予防対策を施し可能な限りリスクを抑えた運営を行っていただいた大会関係者の方には感謝の気持ちでいっぱいである。

スタートは予防対策により時差式で5名ずつのスタート。
レース序盤、急斜面のスキー場を一気に登っていく。
心拍数は高まり、肩で息をする状態。
レース参加を決めて以降、2度の試走で登ってきた道だが、この日は雨でぬかるんだ道を慎重に登らざる得なかった。
それでも、一歩一歩前へと、歩みを止めることはなかった。

スタートから40分ほどで山頂へ到着し、そこから一気に下っていく。
足場を確かめながら、急な坂や緩やかな坂等、さまざまな状況に合わせステップを踏む心地よさはトレイルの醍醐味である。

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大会の会場となった手稲山は様々な要素がある奥深い山だ。
今回、33㎞の部のコースにもなっている平和の滝登山道は、滝や荒々しいガレ場など自然豊かな登山コースとして人気である。
一方、反対斜面には過去にオリンピックでも使用された大規模なスキー場や観覧車、ゴルフ場などの施設があり、管理されたレジャー施設としての一面を持つ。
また、山頂にいくつもの放送局の電波塔が立ち並んでいるため、市内からも手稲山をすぐに見つけることのできる、特徴ある山でもある。

今回のトレイルレースを機に、この山のさまざまな登山道を発見できたのだが、登っていく道が違えば同じ山頂に立っても、全く違う登山を経験できることに気づかされる。
山頂を目指すだけが登山ではないし、より多くの山を登るだけが登山者としての経験値を積むことではないのだと改めて感じた。

レースは終盤、細かいアップダウンを繰り返してゴールへとたどり着く。
今年は大会が次々と中止になったことの影響で練習量が毎年に比べ落ちていることは否めないが、今ある全力は出し切れたと思う。
この全力を出し切ることの心地よさをランやトレイルは経験として教えてくれる。

学生時代の部活では実力不足やケガ等により思ったような活躍は叶わなかった。しかし、今、思えばそれは実力不足やケガが大きな要因ではなく、それらを言い訳にして主体的に部活と向き合えないことが一番の要因であったことに気づく。
主体的な姿勢で部活に取り組めないと、練習も受動的になり、厳しい追い込み時は、ただただ苦しい時間となる。
しかし、今はどうだろう。誰の監視も拘束もない中、学生時代より衰えているであろう肉体に鞭打って自らを追い込む。
マラソンで自己新記録を達成するため10週トレーニングに取り組んでいる時は練習後倒れこむほどの練習をこなしていた。
自分でたてた目標に向かい主体的に課題に取り組めるということは、自分の可能性を最大限に発揮できるチャンスであり、とても幸せな事だと思う。

何はともあれ、久しぶりに心から楽しめたトレイルレースに感謝したい。


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