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早期発見で生きたい

会社の健康診断で、おそらく人生で初めて眼底の写真を撮った。帰ってきた結果には、要精密検査と書かれてあった。緑内障疑い、らしい。

近所の人気の眼科に行って検査してもらうと、あなたの場合は視力が低すぎるから、写真ではそう(緑内障疑い)見えるだけですよ。大丈夫ですと言われた。なんかようわからんが、医者がそう言うならそうなんだろうと安心した。

それから5年後。引っ越し先の眼科の初診。眼精疲労で受診したんだけど、ひとおおりの検査結果に、うーん… という先生の渋い顔。網膜が薄くなってる部分があるとかなんとか。眼底写真を見せてもらうと、緑、青、黄色、赤色に塗られていた。なんとなく赤色の意味は「異常」なんだろうなと想像した。

経過観察ね~ということで1年が経った。久しぶりに眼底検査をすると、赤色の部分が広がっていた。こんな急に広がるもんかいな~とビビッたし、先生も視野検査をしましょうと、1年前より渋い顔をしていた。

これまた初めての視野検査。スクリーンにランダムに光が現れるので見えたらボタンを押す、ただし、光を追いかけるのではなく、目線は絶対に真っすぐで。ということで、寝起きのぼんやりした頭で「まっすぐまっすぐ…」と唱えながら両目の検査終了。

自分的には良く見えていたと思うという自負とともに結果を聞きに行くと。「少しだけ、見えてないところがあるとの判定がでました」…さっき、助手さんが言ってた「視野って自覚ないんですよねー。自覚したときには… の世界です」という言葉が頭をこだまする。確かに無自覚でした。すごいね視野検査! と妙に感心してしまった。

「眼底の奥の視神経の出口はポコッと陥没してるんだけど、陥没具合が大きい感じはある。視野検査の結果も併せると、今は緑内障という診断名をつけるところまではいかないにしても、いずれそうなるでしょうね」とのこと。

過去の健康診断結果を見返してみようと思い、確か保存書類の奥の方にあったはずと引っ張り出した。「両視神経乳頭陥没拡大(緑内障疑い)疑い」と書いてあった。あ~、難しい症状名はこういうことだったのかと、約5年越しにその意味がわかった。大丈夫ちゃうやんけ、人気の眼科の先生よ。緑内障の診断って難しいんでしょうか??

緑内障といったら遺伝を思い浮かべる。私の知る限りでは親族に緑内障はいない。私は低血圧なので、それが原因の1つかもとのこと。血圧は高くても低くても視神経にはよくない。低血圧だと血流(酸素などの栄養)が不足するからってこと。そういう意味では、睡眠時無呼吸症候群もよくない。無酸素運動も。

健康診断で疑い診断が出る以前に、ウェイトリフティングとか、すっごい負荷をかけて筋トレしてたから、それが目にきてたかもしれない… この1年で急に赤色が広がったのは、もしかしたら捨て活で重たい段ボールをエイエイエイヤー! と持ち上げてばっかりだったのが原因としてある? めっちゃ がんばったもんなぁ。あとは、目の使いすぎ? スマホやらパソコンやら。1日中見てるもんなあ。

っつって、アレコレ原因を考えたところで、うん、わからん(笑)多分、体質なんだろう。それに、原因知ったところで緑内障をキャンセルできるのか? できないのさ。仕方ない仕方ない。

でもね。自分でも意外とショックじゃなかったのが不思議なのだ。なんだろう、心のどこかで、緑内障自体で命までは取られないだろうって思ってるのかな。(急性緑内障発作は別ですが。)それとも、ベンゾ離脱のモロモロで多少は病気に対する向き合い方が変わったからかな。

ということで、私は緑内障予備軍になって、経過を見ていくことに。目の定期検診を一生受け続けることになる。ちなみに眼圧は正常、視力は中度近視。

年1回の健康診断や、目に異常を感じて眼科へ自分から行かなかったら、自分が病気因子を持っていることには気づかなかっただろう。もうすぐ40代なので、体のあちこちにガタがき始めると思う。早期発見、病気とうまくつきあっていくこと、ますますしみじみ感じる。

今の私に、目に対してできることはあるかと先生に聞くと「ないよ」って言われたから、とりあえずは目に届くように酸素をしっかり吸って生きていこうと思う。スーハースーハー