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【体験談】抗不安薬の離脱症状中に聴けた唯一の音【ベンゾジアゼピン減薬】

この記事は、あくまで一個人の体験談記です。出る症状や進行の仕方などは人により様々であり、誰一人として同じではないことをご理解いただいた上で、お読みいただければ幸いです。

ベンゾジアゼピンの離脱症状の「音に敏感になる、いつもより騒がしく聞こえる、耳障りでストレスになる」について。

ベンゾジアゼピンの離脱症状については、▼下記マガジンにまとめています。※センシティブな内容なので「読まない選択」をしていただいても構いません※


初めて出た強い離脱症状で「音がうるさくて仕方が無かった」のは堪えました。

わたしは音楽と共に生きてきました。

3歳から音楽教育を受けてきました。

エレクトーンを習っていました。

社会人になると通勤中はイヤホンで音楽を聴いて、自分にフォーカスするルーチンを組んでいました。朝は仕事へ向けてテンションを上げる、夜は仕事を忘れてプライベートスイッチをONにする。

出張時の新幹線の中では2~3時間、ずっとイヤホンで音楽を聴いていました。

休日はヘッドホンをして、耳元でガンガン鳴らしていました。

ライブにもよく行きました。大きなホール、小さな箱。

大音量を体全体に浴びるのが好きでした。

ロック、クラシック、ジャズ...

音楽がないと、わたしはきっと生きていけないんだろうなって、子どもの頃から思っていました。

でも、ベンゾジアゼピンの離脱症状が現れて、いっさい それらを聴くことができなくなりました。

とにかく耳障りで仕方がないのです。

音でイライラしたり、頭が痛くなったり、気分が悪くなったり。


音楽だけならまだしも、生活音も苦しくなりました。

テレビ ×

洗濯機 ×

電車の走行音 ×

駅のアナウンス音、BGM ×

車の走行音 ×

人混み、人の話し声 ×


家の中ではテレビは付けず、無音で過ごしました。

外出時は耳栓をして音をカットしました。半分くらいの音量になっていたと思います。

そうしていないと、頭の中がパンクしそうになるのです。


かといって、ずーっと無音でも、それはそれでパニックになりそうになる。他の離脱症状たちに気持ちが行ってしまって、不安で仕方ないんです。

だから、なんとかして、気を紛らわせたい。

ずっと横になるしかない体から、ツラさを逃がしたい。


そこで、寝ながら落ち着いて聴けて、かつ、耳障りでない音を探し求めました。そして発見しました。

唯一聞けた音、それは【自然の音】です。

特に【鳥のさえずり、水がポコポコ湧く、ちょろちょろ流れる音】▼コレとか。

音量を小さく小さく小さくしたら、聴くことができました。

iPhoneから音を流すのですが、耳元に置くと いくら小さな音でもダイレクトに耳に来るので、ちょっとイヤで。

なので、iPhoneを頭の上側に置いて、ふわぁ〜っと聴こえる程度の音量で聴いていました。▼こんな感じで

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海の波や、滝の音は少し「音の量が多い」のか、聞けませんでした。

ちまたには、リラックス、ヒーリング系の音源が いろいろありますが、離脱症状中のわたし個人的には、

オルゴール ×

クラシック ×

ピアノ ×

睡眠導入、α派、自律神経がなんたら~を謳った、なんかよくわからない系の音楽 △

でした。※あくまで、わたしの場合です


体を動かせるようになったら、家の近くにある森のような公園に行って、ベンチに座って、鳥のさえずりや、風で木が揺れる音をボーッと聞いていました。

音楽をスピーカーから普通の音量で聴けるようになったのは、初めて強い離脱症状が現れてから1年近く経ってからでした。

その頃は、電車の走行音や駅のアナウンスも、耳栓なしで聞けるようになりました。

しかし、イヤホン、ヘッドホンを着けたり、スピーカーから大音量で聴くのは、1年以上経った現在でもできません。

上記はできなくても生活に支障は無いので問題ないのですが、好きだったライブにはまだ行けそうにないので、ここが悲しいところです。

今までの楽しみを奪われたようでツラいですが、逆に健康のありがたみは よく分かりました。元気なときはまったく考えもしなかったことを、自分の体で実際に経験したことは、わたしにとって大きな学びになりました。


普通の音量で聴けるようになった今でも、たまに調子が悪いときには自然音を聴いて、深呼吸してリラックスするようにしています。