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お蚕さま

暖かい陽射しが気持ちいい。

生まれ育てられたこの地で、春を感じるのはいつぶりだろうか?


小さい頃から、春になれば毎年花粉症に悩まされて薬を飲んでいた。
今年は久しぶりにハワイから日本に戻り、冷えた身体になっていて花粉症になりそうな気がしたので、民間療法を調べてみた。
色々と方法があるようだけど、桑の葉茶が気になった。近くのお店で手作りの桑の葉茶を見つけたので早速買って飲んでみた。少し手で潰してお湯を入れると細かい茶葉も急須の底に落ち、湯呑みに注ぐと茶葉も一緒に底に落ちる。1日一杯だけでは効くのかわからないけど、大切にそのお茶を飲んでいる。
今日は久しぶりに汗をかいて、温活の大切さを痛感した。来年には花粉症にならないような身体作りを今からしていきたいなと心に決める。

先日、小さい頃遊んでいた近所の神社へお参りに行った。
主人と行くと、事細かく、歴史や建物の全ての意味を問われる。私にはさっぱりわからないこともあり、恥ずかしく思いながら、答えられることは答えた。
この日は祈念祭が行われる日で、飾り物がされていた。
二礼二拍手一礼し、何のために、何に向かってお参りしているのか?
そんな話になる。

命に感謝すること
と単純に答えたが、ここは石臼杵が御神体であるようで、この日までそのことすら知らなかった。

境内にはお蚕さまの神社、蚕玉神社がある。

一年に一度、蚕玉祭が行われるようで、養蚕の神様である蚕玉様に感謝するお祭り。養蚕は日本の産業の基となったことから、今では製造業の発展を願い行っているようだ。

母に話を聞く。

むかし話が聞けることは貴重だと思う。
彼女はお蚕さまを育て、絹糸と交換して、残ったお蚕さまは持ち帰り、食べていたという。

現代とはかけ離れたその時代。場所は変わらずこの町なのに、時代とはそんなにも変化していくものなのか。

今ある命が繋がっているのは家族、ご先祖さまの命があったから。

人生って。

地球上に人間はなぜ生きているのか。

お蚕さまの命と自分の命を感じてみる。

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