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シンセで音作り④抜けの良いクラップ

1.はじめに

前回は、スネアを作りました。
前回以前の過去記事は↓

キック、ハイハット、スネア、、、。
そして今回はクラップを作ります!!

クラップ
読み方:くらっぷ
【英】:Clap
手を叩く事。拍手。

「パアァ-------ンッ‼」
っていう「抜けの良いクラップ」
を目指します。

今回もAbleton Analogを使います。

ポイントは、

✅ノイズを使う
✅オートメーションでボリュームを
  変化させる
✅エフェクトで広がりを演出する。

です。

2.Analogの設定

①Analogを起ち上げます。

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クラップもNoiseから作ります。

②Amp1の設定

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・Freeモードにチェック
・Attack:5ms
・Decay:351ms
・Sustain:0.00

③Fil1の設定

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・フィルタータイプは「BP6」※
・Freq:950
・Reso:35%
・Freq ModのEnv:0.00※※

※BP6とは、
 バンドパスフィルターの事で
 ローパス&ハイパスフィルターを
 同時にかけるイメージです。
 結果として
 中音域を強調することになります。

フィルターの種類については、
sllepfreaksさんのサイトを
参照してくださいね。

※※Envを「0」にすることで、
  フィルターのエンベロープ設定による
  変化はなくなります。

ここまでで、
一応クラップっぽいですが、
「パパパパァ--ン」って
複数人で叩いている感じが
ありませんね。

オートメーションを活用することで
再現していきます。

3.クリップオートメンションの活用

①MIDIクリップの作成

まず、MIDIクリップを作成してC4の2分音符を打ち込みます。

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②オートメーションの設定

一番大事なポイントになります。
複数人で叩いている感じを
表現するには、
ボリュームに強弱をつけることに
よって表現できます。
具体的には、
「ノイズオシレーター」の
ボリュームをオートメーションで
細かく書くことによって
可能になります。

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③オートメーションを書く

オートメーションを書く前に
分解能を1/1024に設定します。
皆が一斉に叩く時のズレって、
すごい短い時間のことですからね。

分解能は、

・「Ctrl+1」で小さく
・「Ctrl+2」で大きく

できます。

あとは気合で下図のような
オートメーションを書いてください。

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書き方についてはマニュアル参照ですよ。

これで骨格は完成です!!

4.エフェクトの設定

正直に言うと、
エフェクトの設定は
真似してもあまり意味がないです。

いつも言っていることですが、
ここで試行錯誤しないと
オリジナルティの獲得は
夢のまた夢
です。

ただ参考までに基本設定を紹介しますね。

①Saturatorの設定

・音に歪みをつけるため
・デフォルト設定を使用
・サチュレーションカーブを
 「Hard Curve」に設定

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②Chorusの設定

・音に広がりを出すため
・デフォルト設定
・Amount:0.23ms
・Rate:0.81Hz
・Dry/Wet:30%

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③Reverbの設定

・余韻を強調するため
・プリセット「Drum Room」
・Dry/Wet:4.0%
※うっすらとかけます。

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④グルーコンプの設定

・音にまとまりをだすため
・プリセット
 「Drum-full parallel」

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⑤Analogの再設定

好みの音域の調整はFil1のFreqで調整してください。

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他にも、色々工夫できますよ。

・ディレイの使用
・接続順の変更
・オーバードライブの使用 等々

勿論、
パラメーターの設定も基本的な紹介なので、

色々弄って自分の設定をみつけてください。
これをやるかやらないかで
成長のスピードは段違いですので、
がんばってみてください。

4.音色の確認

出来上がった音色はオーディオ化して
Drum Rackにインポートしてください。

あなただけのドラムキットの完成です。
キック、ハイハット、スネア
クラップがあれば、
基本的なBeatの作成は
出来るハズです。

試しに
3つくらいパターンを作成しました。

どうですか?

少ないKITでも、工夫次第で
トリッキーなパターンを
作成することができます。

5.番外編

シンセを使った音作りからは
脱線しますが、もう一つ簡単に
クラップを作る方法を紹介します。

それは、
「自分の拍手を録音する」
というシンプルな方法です。
この方法を使うと、
リアルで迫力のあるクラップ
作成することができます。

手順を以下に紹介します。

①自分の拍手を録音
 ※手の位置を変えたり、
  叩き方を工夫して10個
②素材を複数トラックに並べる
 ※スタート位置をズラすのがポイント
③グループトラックにまとめる
④エフェクトを設定
⑤オーディオトラックに録音して完成

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一応エフェクトの設定も紹介しますね。

①Auto Filter / Chorus

・Autofilter
   ノイズ除去&中高音域の使用
 プリセット「BP Spreader」
 Drive:12.0dB
・Chorus
 空間に広がりを与えるため
 デフォルト設定
 Dry/Wet:10%に設定

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②Saturator/Reverb/Gule compressor

・Saturator
 歪を与えるため
 デフォルト設定を使用
・Reverb
 余韻を響かせるため
 プリセット「Ambience」使用
 Dry/Wet:5.0%
・Gule compressor
 各トラックの音をまとめる
 プリセット「Drum Full parallel」

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出来た音がコチラ

かなり良い感じでしょ?

生音を加工する方法は、
シンセの音作りとは違いますが
色々応用が利くので
覚えておきましょう。

6.おわりに

いかがでしたか?
結構、盛りだくさんの内容を
詰め込んだので
ゆっくり自分で作ってみましょう。

次回はパーカッションの作り方です。

お楽しみに!!!

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