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【徹底解説】Operatorの使い方~応用編 ベル~

1.はじめに

前回は、
ableton live付属シンセ「Operator」を
使ってベースの音を作りました。
今回は、ベルを作ります。
こんな音になります。

倍音を含んだ奇麗な音ですね。
ベル系音色は、FMシンセとの相性が
バッチリですので、
定番として押さえておきましょう。

ポイントは一つだけです。

C:M比を1:3.5にする。

それだけです。
では、作り方を見ていきましょう。

2.OSCの設定

オシレータはA・Bの二つ。
Aがキャリア。
Bがモジュレーター。
基本の型になります。

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<OSC A>
・Coarse:1
・Level:-12dB
<OSC B>
・Coarse:3
・Fine:500
※ココを500にすることで
 3.5のような比率を設定
 できます。
・Level:-6dB

いきなりポイントの
C:M=1:3.5を設定します。
モジュレーター(OSC B)の
Levelを大きくすると、
倍音部分が目立って
チューブラーベルっぽく

なります。
アルゴリズムは上図のとおり
設定することを忘れないよう
にしましょう。

<補足>
ベル系の音色を作るときに
陥る罠があります。
それは、「低音部分の確認」です。
どうしても、
高音域で使う事が多いので、
高音域を使い音色を確認しがちです。
満足する音色ができたら、
高音域はもちろん、低音域でも
問題ないか確認しましょう。

3.エンベロープの設定

つぎはエンベローブを設定します。

ゆっくりと減衰していく
エンベロープを描きます。

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・Attack:0.00ms
・Decay:1.16s
・Release:1.60s
・Sustain:-49dB

※何度も引いて音の切れぎわを
 調整しましょう。

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<設定例 その1>
・Attack:0.00ms
・Decay:1.47s
・Release:1.80s
・Sustain:-44dB

OSC Bの設定は超重要です。
OSC Bはベルのキラキラした
倍音部分を担っているので、
エンベローブの設定次第で
音が七変化します。
一般的にリリースが長いと
倍音部分が目立ち、
短いとアタック部分のみを強調する
形になります。
※さらっと重要なことを説明しています。
 こういう時は実践あるのみ。
<設定例その1>の音色を
聴いてみましょう。

倍音の金属的な響きが
確認できたでしょうか?

さて、ここで満足せず
次の設定を試すかどうか
成長のカギです。

ディケイを短くすると
どうなるでしょうか?
やってみましょう。

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<設定例 その2>
・Attack:0.00ms
・Decay:245ms
・Release:1.80s
・Sustain:-inf dB

設定その1と比べて、
音の質感が変わりましたね。
こういった試行錯誤を繰り返すのが
ポイントです。
※設定その1が好みの音色だったので、
 今後は設定1を使用します。

※※上記2つのデモ音源ですが、
  リバーブ切るの忘れてました。
  ごめんなさい。

4.フィルター・その他の設定

【フィルターの設定】
ベル系音色において
フィルター設定をする理由は、

①キラキラしすぎた高音域のカット
②アタック成分の強調

この2点です。
設定を確認しましょう。

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<設定 その1>
・フィルタースロープ:24
・ローパスフィルタを選択
・Freq:8.00kHz
・Res:20%

※設定は以上で、フィルターの
 エンベロープ設定は
 一切していません。
※キラキラした高音域のカットが
 目的です。

さて、
アタックを強調する設定のほうも
確認しましょう。

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<設定 その2>
・フィルター設定はその1と同じ
・Attack:0.00ms
・Decay:171ms
・Release:50ms
・Sustain:0%
・Envelope:45%

※DecayとEnvelopeを弄るだけです。

設定その1より
高音域が強調されていることを
確認しましょう。
もちろん、どちらの設定を
使うかは貴方の判断で。
※設定その1を使用。

【その他の設定】
おっと、
設定したのを忘れていました。
音に厚みを加えていました。

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いわゆるデチューン効果を
足すことができます。

5.エフェクトの設定

エフェクトはホントに好みなので
説明に意味はありませんが
一応設定は紹介します。

一般的にベル系の音色には
空間系のエフェクトとの相性が良いです。
※曲によっては、オーバードライブを
 薄くかけることもあります。

①コーラスの設定

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・デフォルト設定を使用
・Dry/Wet:45%

②ディレイの設定

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・プリセット「Groove」
・Feedback:30%
・Dry/Wet:30%

③リバーブの設定

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・プリセット「Long Tail」
・Quality:High
※Highにすることで
 リバーブ成分が濃密になります。
 マシンパワーに余裕があれば
 High設定にしましょう。
・Dry/Wet:10%
※いつも言っていますが、
 音作りに特別な意図がない場合は、
 リバーブを薄くかけるのが基本です。

以上で完成です。

6.おわりに

最初の完成形のデモは
高音域が主体だったので
中音域のデモ紹介します。

今回はここまで。
次回をお楽しみに!!

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