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香水探訪記③

スズランに別れを告げ、方向性を再確認し、そして今ここ…!


ずばり③である本noteは2本立てです!


1.香りのプロに聞いてみよう

ふと思い立ったんです。

香りに詳しい人にたくさんの香水の中からその人の思う"私をイメージする香り"を選んでいただいたら、一体どんな品をお出しいただけるだろう? そこから何か香り選びに生かせないか? もしかしたらお選びいただいた1本が終生の相棒になったりして…

身近には知る限り心当たりがないので、香りに日々接しているイメージからノーズショップの店員さんにお尋ねすることにしました!


当日。空いている時間を狙ってお昼時に訪問。

趣旨を伝えると店内から選ばれた香りたちがムエットに吹きつけられていく…!


①Son Venin ピュア1

・季節なら春っぽい
・温かみ、安心感がある
・透明感

…を感じるということで選ばれた香り。

なるほど確かにアロマっぽい、ウッディさとバラとそしてラベンダー?
ハーブのような何かがいます。

面白いなと思ったのが、トップが飛びつつある頃からスパイスが我こそは!主張し始めること。
決してむせかえる類いのものではなくて、チャイのような穏やかなスパイシーさ。
ゆったりした時間の流れはここから来ているんだろうな。

スパイスの印象は強いが粉っぽさが無いからか混じり気ない濾過した水っぽさがある。スパイシーなのに…不思議…


②ラボラトリオオルファティーボ ノーブリージュ

・俗っぽくない
・清く正しく生きていそう(なんじゃそら)
・白か黒なら白

のイメージで2番目にお出しいただいた香り。

人から見た自分と自認とがたまに想像以上の乖離を見せることがあり、その度に客観視って難しいなと思いますね。


シン…とした冷ややかさ。清廉潔白で己れが律される感覚のある香り。
ジューシーじゃない柑橘があるんだ、と驚きます。

1つ目と比べるとかなり粉っぽくて、でもどこか似た部分があるような。
透き通った水感はないけれどアロマオイルのような雰囲気が…しないでもない…

残念ながら素人の鼻ではここまでが限界でした。


③Mendittorosa タレント

・透明感
・お嬢様学校出身っぽい

からの選出。

透明感には特にこれです!と嗅ぐ前に太鼓判を押された通り、①を遥かにしのぐ透き通り具合!
こんなの秘境の湧き水だよ…!(?)

これまでの人生で嗅いだバラが主役の香りの中で最もエアリーかつ甘くないバラ。
上質なバラの花びらを浸しておいた水からしそうな香り。

これまた不思議なことに、あまりフローラルのイメージではないんです。バラなのに。
なぜだかわかりませんが、木の皮っぽさを感じます。いや香りはバラなんです!なのに…なのに…!


以上3つの香りをご紹介いただいて真っ先に思ったのは

どれもいい香りだ……
…ではなくて、同じ人間でも切り取り方によって色々な側面を香りで表現できるんだな、ということ。

穏やかな自分、清らかそうな自分、透明感ある自分。
どれも私を形作る要素だから、その中で特に推していきたい印象を選んでそれを前面に押し出すような香りを1つ相棒として選ぶのもいいし、
相棒を1人に絞らずそれぞれの要素の香りを用意しておいて日によって使い分けるのもいい

もっと自由でいいんじゃよ…と想像世界にいるフレンチブルドッグの姿をした神もしたり顔で頷いています。

…ま、それでも一先ずは人生の伴奏者になってくれる1本を探しますけれどね!(財力的な事情もありますし)


前の記事にて書いた通り、私が纏いたい香り、相棒香水に求める香りは

瑞々しさあふれる、優美で聡明な人の香り

でして、
透明感は外せない、聡明さを表すのにほんの少しキリッとした雰囲気が欲しいとなると上の3つの中では③が1番コンセプトに近いと感じました。

実際店頭でもこれはいいんじゃない…!?と今までにない手ごたえを感じたためお値段伺ったところ、まさかの100ml5万円オーバー!!! あのTFより値が張るですって…!?


予算を超えていたため決着は持ち越しとなりましたが、

・粉っぽさ皆無の透き通った瑞々しさ
・すっきりした自然由来の甘さ(今回はバラ)
・ひと匙のキリッと感

とコンセプトを通して求める香りの解像度が上がりなかなか具体的になったという大きな収穫が得られたため、いや〜、伺ってよかった!と大変満足しております。
牛歩ながらゴールに近づいている実感があって嬉しい。


それともう1つ、②のノーブリージュを嗅いだときに感じた

・ジューシーじゃない柑橘

も結構理想の方向に近いなと。

弾ける果汁感の美味しい柑橘は元気な印象で私ではないし、苦い・酸っぱいに振り切ったものもエッジが効いていてちょっと違う。

すっきりした果汁由来の甘さ・ちょっぴり苦味/酸味な柑橘の香りを、あるいは柑橘じゃなくとも何か果物などの香りを探したいな!いや見つけるぞ!


そんなところで本noteは一旦締め切ろうと思います。
(一周して③のタレントに心を決める可能性も大いにあります! 富豪でないことが悔やまれますね!)



2.香りを分解・検証しよう

終わる終わる詐欺になり申し訳ございません!
本note、もう少しだけ続きます。


というのも皆さんはこちらのサイトをご存知ですか?

世界中の香水のデータバンクで、ある香りを構成する要素(シトラス、フローラルなどの香調)とその比率(アコード)、またその香りのトップ・ミドル・ラストに使われる大まかな香料が検索できます。

こちらのページ、つい先日ちょうどこのnoteの上半分を書き終えた日にXのおすすめ欄に流れてきたもので知りまして、「こ、これは革命じゃないか!!!」と大興奮。
まとめて1つの記事にすることにしました。


早速上で挙げた香水3つを検索してみます。

①Son Venin ピュア1

ウォームスパイシー!!!
穏やかなスパイシーさだなという感覚は間違いじゃなかったんですね。

ラベンダーいる、バラもいる。
何よりアロマティック…! アロマっぽいなとは思っていましたが、そのまんまなお名前でしかも大部分を占めているとは。

次も見てみましょう。


②ラボラトリオオルファティーボ ノーブリージュ

シトラスが強い。
アロマティックとラベンダー、そしてフレッシュスパイシーが主に①と共通しているから似ていると感じたのだろうな。

①と違いそれなりの比重でパウダリーの要素がある。それにアイリスも以前どこかで粉っぽい香りだと教わった記憶があり、納得のお粉感です。


③Mendittorosa タレント

やはり主役はローズ。

そして…へー!この香りも2番手はアロマティックなんですね!
まさかのフレッシュスパイシーも全共通。

突き抜けた透き通りはアルデヒディックに依るところが大きいようです。


メインテーマはウォームスパイシー、シトラス、ローズとさまざまでしたが、全て共通してアロマティックとフレッシュスパイシーの要素を持っている。面白い…!
おそらくこれが今回お選びくださった店員さんから見た私の根幹イメージなのでしょう。

全体はゆったり滑らか、その中にひねり。
うん、すごく素敵。

僭越ながら「上品なのに喋ってみたら面白い人でいいですね!」と仰っていただくことが多く、そしてそれがとても嬉しくてですね。
その外見と内面のギャップみたいなものを表せそうないい組み合わせだなとニヨニヨしてしまいますね。


本当にいいサイトを知ることができました。珍しくおすすめ欄に感謝しています。

今後は自分の直感プラスアルファでこちらも活用しながら香水探しの旅を続けてまいります。



ちなみに…
気になって香水探しの旅中に試した(そして最終的に決別した)スズランの香りたちについても検索をかけてみたんです。

なんてわかりやすいんだ…!


オチはありません。今度こそ終わりです!
お読みいただきありがとうございます。