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京都めぐりのオヤツたち

冬の京都に行ったことがないなあ・・・と思い、ふと予定のない週末に京都旅行をあてました。
旅程は二日間で、1日目には以前から時間ができたら行こうと思っていた比叡山延暦寺へ(もはや滋賀県)。そして2日目は、雪の季節に行ってみたいと思っていた鞍馬山をメインの予定としました。

旅の記録はさておき、今回はオヤツに和菓子をたくさんいただいたので、ここでまとめておきたいと思います。

おはぎの丹波屋

観光客で賑わう八坂神社を背中に、祇園のメインストリートを四条大橋方面に歩いているとき、何か夜のオヤツがあったら買っていこうかなと考えていた私の目の前に現れたのが「おはぎの丹波屋」。懐かしい感じの、店先に団子や大福や餅菓子のパックが並び、ガラスのショーケースの中にも大きめの和菓子が存在感よく鎮座しています。

売り子のおばちゃんもハキハキとテキパキと感じよく。お値段もひとつ160円とかこれも感じよい。ここで美味しそうな桜餅と草餅を購入しました。

外側の餅もあんこもみっちりで、夕食後に2つは無理かなーと思ったのは一瞬でした。自然の流れで桜餅から草餅がお口の中に。旅の最中はカロリーなんて気にしちゃなりませぬ。普段よりも歩くしね。と若干言い訳めいた気持ちも持ちつつで。
帰ってから調べると、「おはぎの丹波屋」さんは一時期よりも店舗数がかなり減っているそう。和菓子文化としても、町のお店としても、どうかこのまま続いて欲しいと心から願うばかりです。ホームページもノスタルジックで良い味。
おはぎの丹波屋

下鴨神社の申餅

旅程2日目、鞍馬山から雪の中を歩いて山を超え、貴船でごはんをいただきまた。(ご飯の話はまた後ほど) バスと叡山電鉄を乗り継いで出町柳まで辿り着き、前から行ってみたいと思っていた下鴨神社まで。
大きな鳥居をくぐると、そこに境内の案内と「名物 申餅」の魅力的なビジュアルが。茶色くて丸いお餅がお皿に二つ載っています。餅が私を呼んでいる・・・下鴨神社の鳥居までの糺の森は道幅広く豊かな参道で、途中にも小さな神社があり見所満載。ですが、私の心はすでに申餅。そして辿り着く魅惑の茶屋。

ぜんざいやら色々なメニューがありましたが、ここは初志貫徹。もちろん申餅一択です。

小豆の煮汁でお餅をついているそうで、なんとも旨そうな色と感触。口に入れるとその期待を裏切らない上品と庶民派の絶妙なバランスがいとおかし。これから参拝するための自律神経も整う感じです。下鴨神社のホームページによると、申餅は明治以来140年ぶりに復活した由緒あるお菓子とのこと。ありがたや。やさしい味とほうじ茶で英気を養い、気持ち新たに下鴨神社に向かったのでした。
休憩処 さるや

さてここからは少し駆け足で2つのおやつをご紹介。

京都駅で買った上賀茂名物やきもち

京都で行ったことのない神社を巡ろうとする中で、下鴨神社とともにピックアップしたのが上賀茂神社。こちらも非常にどっしりとした安定感を感じさせる大きく深い歴史のある神社ですが、気になったのは神社の手前で「やきもち」の案内板。購入したのは京都駅でしたが、小さく平べったい懐かしい感じのお餅は小腹がすいた時につまみたい味です。焦げのあたりの食感もなんとなく懐かしい。同封されている説明書きも歴史を感じさせるレトロ感。賞味期限が短めですが、冷凍保存もできるそうです。

買いそびれた比叡山の蓬餅

京都初日に比叡山延暦寺まで足を伸ばしたと書きましたが、そこで出会ったおやつのことも最後に書いておきたいと思います。こちらは、延暦寺から降りてきて湖西線の駅まで歩く途中に立ち寄ったお蕎麦屋さんで、おかみさんがサービスで出してくれたお餅です。蓬餅の名前のとおり、蓬の香り高い外側のお餅は厚みと弾力があり、中のこしあんもみっちりで、小さいながらもひとつで満足できる華やかなお餅でした。おかみさんのお友達のお店とのことで説明書きをもらい、お店に走ったのですが既に完売。すぐに食べてしまって写真に残せなかったので、説明書きの写真を引用します。

比叡 三九良

まとめ 大人のおやつ

そんな人も多いんじゃないかと思うのですが、私は子供の頃、あんこが苦手でした。生クリームも苦手だったので、甘いものがそれほど得意じゃなかったともいえます。しかし大人になるにつれてあんこも生クリームもいける口に。これは味覚が改善されただけではなく、確実に世の中のあんこや生クリームが美味しく進化したとも思っています。昔のあんこって、ただ甘いだけだった気が。それが今は、小豆の味わいを生かして、あまつさえちょっと塩っけもあったりして。

とにもかくにも、和菓子が美味しく食べられるということで、日本の歴史ある町やお寺・神社をめぐるときの楽しみの幅が増えたことは確実です。そしてアジア圏の国々のおやつも餅や甘い豆が多くあったりして、甘いおやつをあちこちで食べながらふらふら歩き回る至福の道は、これからもずっと続いていくのだなあとニヤニヤするばかり。あんこ嫌いを克服できた自分にアッパレ、あんこを美味しくしてくれた先達に心からありがとうでございます。

ご覧いただきありがとうごさいます。旅と登山と散歩の記録をコツコツと書き続けていきます。