四月は僕の嘘
そして、一つだけ君に嘘をついた。
………
某日
僕は、ナンパ師向井パコ🏓
今は新幹線に揺られながら広島に向かっている。
以前から予定されていたナンパ遠征。
久々に会うクラスタもいたので、胸が高まる。
気づいたら4月の焦燥感は無くなっていた。
しばし時間があったため、電子漫画を読むことにする。
あまり有名な漫画ではないため、名前は伏せるが、とても好きな言葉があったので紹介したい。
🏓「(そうだ!今日はヒーロー活動をしよう!)」
何を隠そう。僕は好きなものに影響を受けやすいタイプなのである。
ヒーロー名:向井パコ
個性:ハッピーオーラ
⬛︎遠征メンバー
一緒に遠征を行う大好きなメンバーを紹介したい。
⚫️ファミチキ🍗
言わずと知れた味噌の弾丸マシンガントークの男。
自他共に認めるアスペ。
コロナの規制緩和後でもマスクを外せないのが悩み。
(最近はブラックサンダーの名前に転生して活動している)
⚫️たくろう🏧 ※2日目より参加
皆さんご存知の古都の歩く院卒ATMの男。
ノンバ最弱を極めるのんちゃま一門の星。
🏧以上のインパクトあるネタが無いのが悩み。
⚫️ミント🌿
誰もが認めるUの王子様。
胃袋と性欲がバグ過ぎて、人間の3代欲求に忠実に生きる男。
自称ハイスペ界隈に苦言を呈す。
⚫️パワプロ⚾️ ※2日目より参加
桃に箱が無いことからストに転生した助からん男。
僕の師匠でありハッピーオーラの生みの親。
箱師のくせに箱で即れないのが悩み。
⚫️アフロディ⚽️ ※2日目より参加
街でサイコローラー中に女の子に晒されメンブレした過去を持つ男。
黙っとけば最強のイケメン。喋るとぼろが出る。
山根くんばりに胃が弱く、稼働時間が短くなるのが悩み。
⚫️園長🧑🏾🦲 ※2日目より参加
広島県に住みながら向井講習を受講したセンスのある男。
ルックス、トーク、ファッション等全体的にバランスが良い。向井のことが大好き。
向井講習生ながら向井が全く教示してくれないのが悩み。
⬛︎お好み焼き『いっちゃん』
電子漫画を読みながら紹介文を書いていると広島駅に着いた。ちょうど正午。
構内はもみじ饅頭の良い匂いがする。
すでに着いているファミキと合流することにした。
ファミキと合流。
🍗「広島焼き食べよ。駅の中にあるみたいやし。」
近くに飲食店の案内掲示板があったので見に行く。
掲示板の前には先に女の子3人が見ている。
🍗「みっちゃんここにあるじゃん!」
女の子達のことなどお構いなしに横からヌッと入る。
突然の出来事に女の子達も唖然としていた。
🏓「(男らしさと図々しさは紙一重だな…)」
そんなこんなで『みっちゃん本店』に着く。
昼時なこともありかなり並んでいた。
🍗「普段なら絶対並ばんけど、時間あるしええか。」
そう言い並ぶこと15分ほど。
👧(店員)「食券お待ちですか!」
🍗🏓「食券!?」
あろうことか食券を買っていないことに気づく、加えて食券の購入順に提供すると言うではないか。
これを聞いた🍗が店員にぶち切れる。
🍗「¥☆$3#♪¥💢$€#☆♪€331€♪💢😡」
🏓「(ファミキこわ…)」
気を取り直して、隣の『いっちゃん』に行くことにした。
ここは大した並ぶことなくスムーズに席に座れた。
店員の女の子の愛想も良かったことからファミキの機嫌も戻っている様子。
腹ごしらえを終え、路線バスに乗り、泊まるホテルへ向かう。
ファミキとは同じホテル。筒がなくチェックインを済ませ、準備を終え街に出る。
旅行では何度か来た街だが、ナンパ遠征で来るのは初めてだった。
⬛︎ナンパスタイル
少しだけ僕のナンパスタイルを紹介しよう。
✅服装
基本は無系統。
所謂クラスタコーデ(全身ブラック等)があまり好きではないので、気分でしか着ない。
小物はほどほどで少し垢抜け感を出す程度。
✅声掛け
誠実系+有害系のMIX。
打診する手前まで有害感はあまり出さない(むしろ打診する時もあまり出さないかも)。
会話を楽しみながら、段階的に警戒心を解いて行くスタイル。
✅自己開示
賛否両論あると思うが、年齢、職業、名前等基本的にはノンフィクション。コンビ等で相方と年齢差がある場合を除きリアルの情報を開示している。
自分の手持ちの武器を駆使して何とか戦うのである。
できるだけナンパであっても嘘の情報は伝えたくない。
リアルの自分で戦いたいのだ。
⬛︎ナンパ活動開始(1日目)
導線の確認が終わったので、16時前ぐらいから声掛けスタート。アーケードは縦も横も程良い広さ。ナンパのしやすそうな場所だ。
ただ、憂鬱なことに雨が降っていた。
🏓「(さて、ヒーロー活動をしよう)」
🏓「すみません!一つだけ良いですか?」
相手の前に人差し指を立てながら話す。
オープン。反応も上々。
何て良い街だ。オープン率は岡山と同じかそれ以上。
早い時間は『すみません』ナンパが最強。
数声掛けすると、スーツを着た如何にも仕事が出来ます感のある女の子を発見。
🏓「すみません!一つだけいいですか?」
👩イヤホンを外す。
🏓「むっちゃ綺麗な姿勢で歩く人いると思って、すれ違った瞬間思わずUターンしちゃいました。何か良いことありました?」
👩「初めて言われましたw特に何もないですよ!」
オープン。
手早く自己開示を行い、相手の予定を聞く。
👩「1時間後に仕事があ…。」
🏓「30分!」
👩「!?」
🏓「30分だけデートしよ!」
👩「まあそれぐらいなら…」
連れ出し。
連れ負けしたくないので、早めにハンドテスト。
ハンドテストが通る。
きびだんごをダシに🏩へ搬送。
搬送後、即ギラでノーグダ即。
事後
👩「そんなつもりじゃなかったのに…」
👩「仕事遅れちゃうよ!!」
そそくさと着替えて仕事に向かっていった。
最高のスタート。
この勢いで声掛けを頑張ることにする。
⬛︎ナンパ活動とヒーロー活動
界隈でナンパ師は、「ゴキブリ🪳」と比喩で例えられる。真っ黒の服装で繁華街をローラーしているのだから当然だ。異論は無い。僕はゴキブリだ。
ナンパは世間一般としても「迷惑行為」という認識なのも知っている。
ただ、我々ゴキブリにも信念はあるし、需要もある。
このブログを読むゴキブリでない人にも言いたい。
街には、様々な状況の女の子達が存在している。
・暇つぶしに来た人
・彼氏(またはすきぴ)と喧嘩して落ち込んでいる人
・最近遊び出した人
・予定をドタキャンされた人
・ナンパされに来た人
etc…
ナンパ活動も需要と供給があるからこそ成り立つ。
我々のしている 『余計なお世話』 が結果的に街にいる女の子達をハッピーにしている事実がある。そして、結果的にセケスへ辿り着いている。
やはりヒーロー活動に似ているなと思う。
僕の認識ではヒーローもゴキブリ🪳と一緒だ(怒られそう…)。
そして僕が活動初期から心掛けていることが一つある。
声を掛けた相手には、最後に『ありがとう』で必ず終わること。
これが意外にも大事なのだ。
言葉は言霊である。最後にありがとうを言うと、不思議とガンシカされた事実も後を引かないのだ。これを言えない奴は、ゴキブリ以下だと思ってる。
⬛︎妊婦即?
さて、ゴキブ…ヒーロー活動をするために街へ戻った。
すると、グループLINEに
🍗「即」
その後、即子が妊婦であるとの報告があった。
🏓「(妊婦!?なんだこの人…。)」
遠征で妊婦即るってどんな確率だよと思う。
とりあえずほっといて、声掛けを続けることにした。
18時頃からさらに雨が強くなり、アーケードに人が集中する。
🏓「すみません!ヒーロー活動中で…」
👩「予定あるので」
ありがとう、次
🏓「すみません!ヒーロー活動中で…」
👩「ねえwキモいんだけどww」
ありがとう、次
このオープナーはなかなかに渋い。
何度もチャレンジし、🏩前負け、🏩内負けのオンパレード。
テマソ負けした時は発狂しそうだった。
不毛な時間が続く。
20時ごろに、🐙の王子ミント様が広島に着いた。
ミントおじとは初めましてだ。
事前情報でのんちゃま一門の良心だと聞いてた。
居酒屋でkp🍻(ノンアル)。
ミントおじは、ねこまんまを頬張りながら
🌿「彼女2人(20前半と20後半)いて〜…やっぱり若い子(20前半)がいいですよね〜…」
とグルテンフリーをしながら話していた。
見た目は王子なのに、助からないことが一瞬で分かる。
ナンパ中毒胃袋おばけの人だなと思ったので、そっとしておく。
⬛︎僕は正直物
kp後、22時頃アーケードに戻る。
雨足はさらに強くなり、人も心なしか少なくなって来ていた。
夜の声掛けにチューニングを行い、再開。
夜も反応は良い。ただやはり連れ負けが多い。
疲れも出てきて、ハッピーゲージもかなり消費し切ってる。
23時前に遠征一可愛い子を連れ出し。
ドタキャンされた子だった。
何やかんやで🏩搬送。
天候や時間的にもこれが最後の可能性もある。
👩「私、酔っ払わないとえっちできない!」
僕は正直な男である。
酒は要らなかった。SEXがしたいだけ。
🏓「酒はいらん!SEXしよ!」
👩「ええ、お酒飲もうよ♪」
話の分からない女の子だ。
🏓「SEXのヒーロー活動中だからお酒はいらん!しないなら解散しよ。」
👩「え…?」
そりゃ困惑する。
それでも僕は正直な男だ。
放流。
その頃ファミキは2即目。その後gtをせず就寝。ガチで強い。
遅れて来たミントおじは1即目をそつなくこなしていた。
一旦休憩して26時頃に街に出るも、すでに街は死んでいた。
雨で女の子は皆んなタクシーに引き込まれていく。
そんなこんなでミントさんから2即目の即報があがる。
🏓「(遅れて来て1番即ってやがる…)」
🏓「(これだからプロナンパ師は…)」
1時間ミントおじと徘徊するも何もイベントなく。この日は就寝。
広島1日目は1即でfin。
(最後の連れ出し子は僕が謎ムーブさえしなければ即れた気がする…)
⬛︎広島2日目の朝
最悪の目覚め。
1番長く街に立ち続けたが、即数で言えば最下位。
ファミキもミントおじも凄腕なのは知っていたが、ぶっちゃけ「まあ、いけるやろ。」と楽観視していた自分を恥じたい。実力不足過ぎた。
1日目の反省をする。
声掛けは悪くない。
弾丸スタイルはこの街には合っていると思った。
オープナーは変えずに、サージングと狙う層と打診のタイミングを微調整することにした。
ミントおじは用事があるらしく、ファミキと昼飯に牡蠣を食べに行った。
くそ美味い。今のところ飯の外れがない。最高過ぎる。
腹を満たして街に出る準備をする。
すると向井講習生の園長👨🏿🦲からLINEで広島に着いたと連絡が来た。
👨🏿🦲「師匠のホテルに荷物置かせて🙋♂️」
まあよかろう。快く承諾。
荷物を置かせると
👨🏿🦲「若イケクラスタで話してたんですけど、パワプロさんって桃の常識人って感じですよね!それに比べて師匠は絶対アスペですよねww」
👨🏿🦲「桃でナンパ続けれる人なんて絶対アスペでしょww」
ぐぬぬ。何も言えない。
こいつは実力で黙らせるしかない。
そう心に決める。
そこから16時頃には続々とたくろうたん🏧、オラプロ師匠⚾️、アフロ⚽️が広島に集まってきた。
⬛︎ナンパ活動開始(2日目)
16時前に街にイン。
合流なんて後回しだ。
小ぶりの雨が降っていたので、昨日同様アーケードに人が集中していた。
昨日の疲れもあり、正直あまりテンションは上がらない。
ただ道行く女の子達は僕が疲れていようが、落ち込んでいようが、関係ない。
僕の前を悠然と通り過ぎて行く。
改めて思う。自分のテンションをコントロールできてこそ、一流のナンパ師であると。
⬛︎ヒーローオープナー
今日の目標は『ヒーローオープナーで即』だ。
🏓「一言だけいい!もしかしてそれヒーローのコスチューム??」
👩「…」
ありがとう、次
🏓「一言だけいい!もしかしてそれヒーローのコスチューム?」
👩「はい?」
ありがとう、次
このオープナーで即るんだ。
粘り続ける。
すると、某ファストファッションブランドに入ろうとするシケェ女の子を発見。
🏓「ちょいまち!もしかしてヒーロー?」
👩「…え?わたし?」
🏓「そう!ここでコスチューム買おうとしてたろ?」
👩「なわけw普通に服買いに来ただけです。」
🏓「今日はやめた方がいい。」
👩「??なんでですか?」
🏓「コスチュームは売り切れってネットニュースになってた。」
👩「だからコスチューム買わないw」
🏓「まあまあ」
話を聞くと、好きぴと待ち合わせらしくこの後すぐ合致予定と分かる。
👩「お兄さん何してるんです?」
🏓「ヒーロー活動中。ヒロアカ見てない?」
👩「見てます!爆豪好き!」
🏓「オイラはお茶子!」
🏓「お茶子のヒーローになった動機が好きやねん。知ってるやろ?素敵過ぎん?」
👩「確かに〜」
🏓「俺もそんなお茶子みたいな人間になりたくてさ。今日は俺のヒーロー活動に付き合ってよ。」
👩「いやいや、もう好きぴくるからー」
🏓「好きぴ来るまでの間だけ。ヒーローは余計なお世話をするもんやねん。君を笑顔にさせて見せるわ。」
👩「なら、散歩ぐらいならー」
連れ出し。
きびだんごルーティンで🏩搬送し、秒でギラつきノーグダ即。
事後
🏓「何で着いて来てくれたん?」
👩「引っ張ってくれて、男らしさ感じちゃった!」
🏓「草」
放流。
今日のヒーロー活動がやっと終わった。
⬛︎エレベーターでの出会い
同じ頃にファミキとミントおじがそれぞれ1即してた。
このナンパ中毒者達本当に頭がおかしい。
ミントおじは
🌿「jojoにNSしましたて〜🥴」
と鬼畜なことを言っていた。
グループLINEを見ると、どうやら一次会を初めているらしい。
即子を送り、一旦ホテルに戻り一次会へ向かうための身支度を終え、部屋を出てエレベーターのボタンを推した。
足が重たい。疲れが身体に来ている。
疲労困憊の中、エレベーターを待つ。
そして、彼女と出会う。
エレベーターが開くとそこには一人の女性が立っていた。
歳は僕より少し上。髪の毛はショート。何処となくセカオワのさおりに似ている雰囲気。大きめのピンク色のピアスがよく似合う女性だった。
興味本意で話しかける。
🏓「夜雨降りますかね?」
👩「どうでしょ〜。傘部屋に置いてきちゃいました笑」
🏓「旅行ですか?どちらから?」
👩「あ!そうです!神戸から来ました!」
🏓「お隣さん!僕は岡山です!偶然ですね。」
👩「本当ですね笑。今から飲み会ですか?」
🏓「そうなんですよー今から◯◯で…」
世間話をしていると、重たいエレベーターのドアが開いた。
2人で外に出る。
少し肌寒い。さっきまで身体を重ね合って得た熱が少しずつ冷めて行く感じが分かった。
辺は暗くなりすっかり夜の街だ。
👩「お店の場所わかります?」
唐突に彼女から質問が飛んで来た。
🏓「うーん。正直分からないので、適当に探そうと思ってました笑。一緒に探してくれます?」
👩「もちろん!夜街1人で歩くと寂しいですもんね!一緒に探しましょ!」
冗談で言ったつもりだったが、彼女は承諾してくれた。
彼女は余計なお世話をしたい人なのだろうか。
話すと、彼女もこの後学生時代の同級生達と飲み会をする様子。
世間話を少しして、もしタイミングが合えば最後に一杯だけ飲もうと約束をして解散した。
彼女はとても気さくで、困っている人がいれば助けてあげる本物のヒーローみたいな明るいオーラを持っていた。
🏓「(本当のヒーローってあんな人のことなのかも…)」
部屋を出た時よりも少しだけ足取りが軽くなっていた気がした。
居酒屋に着く。
既にファミキ、ミントおじ、たくろうたん、オラプロは集まっていた。
よくよく考えると、ただのおっさんの会。
若イケは1人も居ない状況。
話を聞くと、僕以外の全員が彼女持ちではないか。
素敵なハッピーオーラを持ってる面子ではあるが、僕だけが居ないとなると流石にメンタルに来るものがある。
逆にこの人達は彼女が居てなんでナンパしてんだろうと思ったが、深くは考えないことにした。
過激な話を1時間以上喋り頃合いを見て、外に出た。
そこからは各々声掛けを始める。
一斉に散らばって行くあの感じが何とも言えない。
アホみたいなヒーローオープナーは封印し、いつも通りのテンションで声掛けをする。
結果的にハッピーオーラの神ムーブで23時過ぎまでに弾丸を2即決め、遠征勢最速ハットを決めていた。
その頃
たくろうたん🏧
オラプロ⚾️
その後、オラプロは箱に行ってた。
ドンキ前にいたアフロ⚽️と園長👨🏿🦲を煽り散らかし、園長のブメ案件を向井の叱責で破綻させ、現地クラスタのパピコさんとsaiさんに挨拶を済ませホテルへ戻った。
後に、アフロと園長どちらもハット決めててガチで凄いと思った。
↑まじで尊敬する。
⬛︎1通のLINE
一人ベッドの上で憂鬱な時間を過ごす。
明日の朝が早いため、そろそろ寝ようかなと思いグループLINEに「寝ます。」とLINEを送る。
🏓「(はあ〜疲れた。もう寝よう。)」
そう思ってたところに1通のLINEが来る。
彼女だ。
👩🟩「今から歩いてホテルに帰ります!」
最後の力を振り絞ってこの子と会おう。
何故か彼女のことが気になっていた。
👩🟩「いま友達と2人でいる!一緒でもいい?」
🏓「(2人だと!?)」
予想外の展開。
全くスクも掛けてないブメ。
年上で警戒心も高め。
勝機は限りなく薄いのは明白。
当初の目的を思い出す。
🏓「(ヒーロー活動…余計なお世話…!Puls ultra…!!よし。ハッピーだけ届けに行こう。)」
2即して寝そうになっていたファミキを叩きお越し、事情を話すと2つ返事で快諾してくれた。
本当に良い仲間をもった。
即席2.2深夜のホテル飲み会が開催されることになる。
会場はファミキの部屋。
相手は、こちらより年上のお姉さん。
勝機はあるのか…。
彼女とその友達と合流した。
さっそく飲み会スタート。
彼女は未婚で彼氏無し。彼女の友達は既婚者。
最初は軽い話題から2人を掘り下げて行く。
ノリはまずまず。
あまりハードな内容や強スクを掛けると一瞬で果たしそうな危うさがある。
地雷処理をするかのようなトークが展開された。
反応的に乱は厳しいと判断。
どうにかして1.1の状況に持っていきたかったため、僕の部屋にあるきびだんごをダシにセパを試みるが、失敗。
🏓「(ガチで勝機が見えない…なんだこれ…)」
ファミキと場をまわすが、あと一歩が踏み込めずいた。これ以上不毛な時間過ごせない。
🏓「一個だけいい?◯◯ちゃん(彼女の友達)!実は彼女と2人きりで話す時間が欲しんだけど、だめかな?5分でも10分でもいい!」
ファミキからもアスペセパの打診の後押しがあった。
(彼女の友達)「10分ぐらいならいいんじゃない?私さき部屋帰ってるから2人で話したら!」
NICEアシストだが、「私は旦那いるから」と友達は本当にそのまま部屋へ帰っていった。
ファミキには悪いが、セパることに成功。
⬛︎石言葉
場所を僕の部屋に移した。
ここからが勝負だ。
主導権は握りたい。最初の言葉が肝心である。
🏓「ぶっちゃけさ、俺が君と話したいって言い出した時どう思った?」
相手の反応を見て粘るかどうかを判断する。
👩「何でそんなに自信満々なの?モテるって言われるでしょ?」
質問内容とは全く違う、クソテストが返ってきた。
全く好意がないわけでは無さそう。
🏓「人並みよ。で、どうなん?」
適当に回答し、本筋へ持って行く。
👩「うーん、正直嬉しかったけど、何でわたしって感じかな。」
特に誠実系のトークを中心にしていると割と発生する回答。
食い付きはあるが、かなり疑っているようだった。
経験上、この手のタイプはノリと勢いでは、打開は困難。むしろ即破綻になる可能性が高い。
その後も度重なるクソテストがあった。
何とかペースを掴みたい。
🏓「正直言うね。最初はただの興味本意で話しかけただけだった。それなのに居酒屋一緒に探してくれてめっちゃ良い人じゃんって。大袈裟かもだけどヒーローじゃん!って思った。」
👩「ヒーロー笑。あの時は困ってそうだったし。」
👩「会うかは迷ったよ。チャラい人かな〜って思ってたし。ただ悪い人では無さそうとも思った。話してみると面白い人だし笑」
それから彼女の恋愛遍歴を聞き出す。
年齢のこともあり、遊ぶ時期は終わったと話す。
深夜も過ぎお互いに眠気はピークを通り過ぎていた。
🏓「(ギラつくタイミング…。きっかけが欲しい…。)」
🏓「そう言えばさ。めっちゃ大きいピアス付けてるよね。」
👩「大きいよね笑。お気に入りのピアスなの。」
🏓「それ何色なの?モルガナイトみたい。」
👩「ピンクなのかな?モルガナイトってなに?」
🏓「桃色ね!4月の誕生石よ。」
👩「へー!初めて聞いた!詳しんだね。4月の誕生石ってダイヤモンドだと思ってた。」
🏓「誕生石って何個もあるみたい。プレゼントで調べてたらちょっと詳しくなってさ。見つかってからまだ日が浅いみたい石みたいだよ。」
👩「何かちょっとロマンチック。後で調べてみる。」
🏓「モルガナイトってピンクとか桜色って言われてて。そのピアスみたくめっちゃ素敵な色だよ。ついでに石言葉も素敵だし。」
👩「何でも知ってるみたい笑。石言葉なんてあるんだ!教えてよ。」
🏓「『再会』だよ。」
彼女が、「へぇ〜素敵!」と反応した。
特に知ってることを並べただけだったが、彼女は何故かオーバーにリアクションをしてくれる。
🏓「(そろそろか。)」
🏓「本当ならさ。俺達ってエレベーターでたまたま会った人で終わるはずだったんだよ。ただ、そこに俺のちょっとした好奇心と勇気、君のお世話好きがあったから、またこうして再会できてる気がする。」
少し間を置いて、彼女が話す。
👩「向井くんって本当に雰囲気作るの上手だよね。本当に特別な出会いに思えてきた。メンタリストみたい。」
🏓「どんな出会いであれ、俺はその一瞬一瞬を大事にしたい。ただ言葉遊びをしたいだけじゃない。今日は君を抱きたいと思ってる。」
👩「今日はだめだよ。友達が待ってるから帰る。」
🏓「今、友達は関係ないでしょ?」
目を見つめながら少し間を置いて、彼女を引き寄せ頬にキスをした。
………
………
部屋に戻った彼女からLINEが来る。
👩🟩「もしちゃんと口説くなら岡山か神戸で。」
僕は負けた。
キスをした瞬間に今日は無理だと本能的に分かった。
そこからは打診もせず終わった。
こうして広島2日目を終えた。
結果は3即でfin。
⬛︎一つの嘘
帰りの新幹線の中で彼女との会話を振り返る。
一つだけ彼女に嘘をついた。
モルガナイトの石言葉は『再会』ではない。
あの時、咄嗟に思いついた嘘だった。
人によっては大したことない嘘だと思うかも知れない。
僕もそう思うし、むしろ今までもそれぐらいなら当然のように嘘をついていたと思う。
きっと今日のこと何てすぐ忘れてしまうだろうけど、この時の彼女に対しては、本当の意味を伝えるべきだったと改めて思う。
少しだけ心残りが出来てしまった。
⬛︎最後に
遠征は弾丸ムーブを主体に声掛けをしていた。
そのため誰か1人にちゃんと時間を使って口説いたのは最後の彼女だけ。
正直、即日できる女性ではなかったし、遠征では損切りするべき人だったと思う。
ただ、彼女の優しさと芯のある姿勢をみて、チャレンジしたくなってしまった。
まだまだ凄腕への道のりは長い。
ストリートでの出会いはたくさんの気づきを与えてくれる。
彼女から貰ったハッピーを胸に、今日もまた道ゆく女の子に『余計なお世話』と『ありがとう』を伝えに行こうと思う。
モルガナイト
4月の誕生石
石言葉は
『優しさ と 女性らしさ』
「四月は僕の嘘」
向井パコ
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