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科特隊基地をつくる【第4話】基地の変遷

【基地は何度も改築されていた】

ウルトラマンの顔(マスク)が途中で変わったことを知っている人は多いだろう。大きく3種類あり、それぞれAタイプ・Bタイプ・Cタイプと呼ばれているということも、そこそこ知られているようだ。
では、科特隊基地が途中で変わったことは? 筆者はつい最近まで(というか、今回のスクラッチをはじめるまで)、まったく気づいていかなかった……。

『ウルトラマン超兵器大研究』*1 によると、科特隊基地は「劇中で大きく3回変化している」そうだ。表紙に「科学特捜隊基地〈初期型〉」とわざわざ〈初期型〉とあるのは、そのためらしい。

じゃあ、基地はどう変わっていったのか?
ウルトラマンのマスクのA〜Cタイプとは異なって、変遷についての正式な呼び名はないようだ。そこで『ウルトラマン超兵器大研究』の〈初期型〉にならって初期・中期・後期と呼ぶことにしよう。

・ 初期
最初に撮られたジェットビートルの発進シーンや専用車の出動シーンが、その後も繰り返し使われたようだ。ジェットビートルは基地の屋上から垂直上昇し、専用車は周回スロープをまわって出動する。

・ 中期
四次元怪獣ブルトンの登場回(第17話)の前後から。周回スロープにつながる手前の坂道が(向かって)左上がりから右上がりになった。ジェットビートルの発進方法もカタパルトに変更された(サンダーバード2号の発進方法と同じになった)。各棟の屋上に設置されているアンテナ類や照明灯の形状や数も変化している。

・ 後期
宇宙恐竜ゼットンの登場回(第39話、最終回)。敷地内でゼットンとウルトラマンを戦いやすくするためなのか、建物の配置が大きく変わり、前方に大きなスペースができた。周回スロープもなくなっている。

科特隊基地の変遷。うまく描きわけられなかったが、だいたいこんな感じかな(けっこういいかげん)。

じゃあ、いつごろの基地をつくろうか。

専用車の出動シーンは外したくないから、初期か中期のいずれかということになる。『ウルトラマン超兵器大研究』のペーパークラフトを図面がわりにするのだから、〈初期型〉以外の選択肢はないようだが……。
ただ、このペーパークラフト、なぜか小型ビートルの発進口(壁面の流星マークあたりの四角い枠)がなぜか表現されていない。

ちょっと気になったので調べてみると、小型ビートルが登場するのは、ハヤタが赤い玉に激突する第1話を除くと中盤の放送回が中心で、計7回 *2。基地の壁面から発進するシーンはバルタン星人が再登場した回(第16話)だ。

つまり、初期の基地には発進口がないのが正しいのかもしれない。
とはいえ、小型ビートルが基地の壁面からせり出してくるギミックはぜひとも組み込みたい。ということで、(微妙だが)初期後半もしくは中期前半の基地を再現するということになりそうだ。

*1 中村宏治 著、円谷プロダクション 監修、『ウルトラマン超兵器大研究 「科学特捜隊基地〈初期型〉」超精密ペーパークラフト付き』、マイナビ、2013/9、48ページ
*2 小型ビートルが登場したのは、第1話「ウルトラ作戦第1号」(ベムラー)、第14話「真珠貝防衛司令」(ガマクジラ)、第16話「科特隊宇宙へ」(バルタン星人)、第19話「悪魔はふたたび」(アボラとバニラ)、第20話「恐怖のルート87」(ヒドラ)、第21話「噴煙突破せよ」(ケムラー)、第23話「故郷は地球」(ジャミラ)の全7回。

【第5話】基地の建物群 につづく
【第3話】設計図を求めて にもどる


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