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#03 言語獲得と理解~3歳児の発達記録~

 昨夜、子供たちとお風呂に入る前、服を脱がせているときに、突然3歳児の長男が質問しました。「半ドアって何?」

 この長男の質問から、知らない単語を記憶し、記憶を呼び起こして質問する能力がついていることに、感心しました。

 最近長男は、車のドアを自分で開け閉めしたがるのですが、力が足りず半ドアになることがあります。昨夜、「半ドアだからもう一回閉めよう」と言って、やり直していました。私は常時子供と話すときは、子供の分かる単語で話すようにしているので、この時、「半ドア」は分からないだろうから使うのをやめようかと思ったのですが、代替の言葉がすぐに思いつかずに、そのまま使いました。

 長男はその時何も言わなかったけど、知らない単語を記憶していたということが、入浴前に分かったのです。

 子供は、言葉を教わりながら、また生活の一環として身に付けながら覚えていきます。日々行う動作に関わる動詞、日々目にするモノの名前、日々感じる感情に関する形容詞などは、日常的に接する言葉として、覚えやすいでしょう。

 一方で、抽象的な言葉は、まだ理解することは難しいです。「”半ドア”=”車の扉がしっかりしまっていない状態”」と理解して覚えるのは、かなり難易度が高いように思います。しかし、ここから気づくことは、理解は後回しでも、未知の単語を記憶に留める能力が子供にはあるということです。

 前者の日常的に接する言葉は、対象を認知したあとに、対象を表す言葉を覚える、「認知→言語獲得」なのに対し、後者のように、まずは言葉を知って、後から意味を理解していく、「言語獲得→認知」もあるということです。

 考えれば、後者のケースも沢山あると思うので「何を当たり前なことを」と思われるかもしれませんが、私が感心するのは、未知の単語に対し「何それ、私に関係ないし」と流さずに、獲得していこうとするその姿勢です。

 未知の単語を記憶し、また興味関心があったからこそ、何かのきっかけで記憶を呼び起こし、理解しようとしました。

 一見自分に関係が薄いことでも、興味を持って接し、理解しようと努めることができるか。これは、私たち大人が社会問題、国際問題に対して向ける関心度合について、そのまま反映させられる姿勢です。

  日常線上にはないけれど、考えるべき、理解していくべき事象は世の中に沢山あります。私も子供の姿勢に見習って、「知る」ことから始めていきたいと思いました。


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