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2022 参院選 四国地方

前回で九州編が終わったので、今回から四国編に突入です。(といっても四国は今回の記事だけですが) 


【高知県】

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高知県は共産が強いのが最大の特徴ですね。得票率は全国1位です。(2位は京都府) その分立憲の得票率が低くなっていますね。

2019年と比較します。

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2019年と比べて左派系野党が軒並み票を減らしていますね。政権批判層が維新や参政に流れたのでしょうか。反対に大きく票を増やしたのは維新ですね。野党第4党から野党第2党にパワーアップしています。


【愛媛県】

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愛媛は野党の票が綺麗に分散していますね。(立憲と維新が拮抗、国民、社民、共産、れいわ、NHK、参政の得票率が3〜5%前後)
四国の県で唯一強い野党がない県ですね。(高知は共産で香川、徳島は後で触れます)

2019年と比較します。

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愛媛は3年前と比べて投票率が下がった(52.38%→48.81%)ので、票を減らした党が多いですが維新、社民、れいわ、NHKの4党は票が増えました。


【香川県】

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香川は玉木代表の地元なので、国民が野党で最も強い勢力になっています。その代わり維新、立憲、社民、共産、れいわの得票率はかなり低めになっています。(れいわは全国ワースト2位)

2019年と比較します。

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大きく票を増やしたのは維新ですが、国民も票を増やしていますね。
自民が減らした票の何割かは国民に流れている気がします。
社民、共産など左派の得票率が下がっていますね。


【徳島県】

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徳島は近畿に近いのもあって、維新の得票率が他3県と比べてかなり高いですね。その影響で立憲の得票率が全国ワースト3位になっています。

2019年と比較します。

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徳島は投票率がかなり上がった(38.60%→45.72%)ので、公明、立憲、共産以外の政党は全て票を増やしました。特に維新は2万5千票以上増やし、立憲を追い抜いて野党第1党になりました。維新は大阪や兵庫など近畿地方で強いイメージがありますが、徳島も維新が強い県のようですね。


四国まとめ

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四国は県によって強い政党がバラバラでしたが、4県を合算するとこのような結果になりました。野党は維新、立憲、国民、共産…という順番ですね。

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2019年と比較すると四国は維新の一人勝ちですね。社民やNHKも少数政党ながら、票を増やすことに成功しました。(社民は福島瑞穂、NHKはガーシーと山本太郎票の影響かな)

今回の参院選の比例票を衆院選の比例に当てはめてみました。

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すると自民が4議席、公明と維新が1議席になり、立憲が比例四国で0議席という衝撃的な結果となりました。(実際は戦略投票で社民やれいわの票が流れるので、1議席は確保できるはず) 国民は8番目なので、香川以外の3県でも票を増やすことができれば1議席獲得の可能性もあるかもしれません。

そのうち四国比例も野党共闘とか言い出しそうで怖い…


ここから、れいわについて掘り下げていきます。

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愛媛県の得票率が他と比べてやや高めですね。反対に香川県は全体的に得票率が低めです。特に香川2区の地域は国民の地盤のためか得票率3%を割った自治体が多いようです。

※香川2区・・・高松市一部(3.0%)、丸亀市一部(3.3%)、坂出市(2.4%)、さぬき市(2.4%)、東かがわ市(2.3%)、三木町(2.6%)、宇多津町(3.5%)、綾川町(2.5%)


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香川県は選挙区で多くの候補者が立候補(自民、維新、国民、立憲、共産、NHK、参政、新風)したため、参戦しなかったれいわは票を減らしました。
※香川選挙区は1人区です。


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徳島県は3年前と比べて得票数は増えましたが、得票率は下がってしまいました。(投票率が上がった)
徳島県も維新が強い県になりつつあるので、維新の対抗勢力という意味でもこの県は疎かにしてはいけません。


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高知県はほぼ全ての自治体で票を減らしてしまいました。徳島・高知選挙区は3年前は新人は無所属の候補とNHKの候補でしたが、今回は維新、国民、共産、NHK、参政の候補が立候補したため、これらの党に比例票が流れたと考えられます。


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最後に愛媛県です。愛媛は他3県と違って得票数、得票率共に上がりました。


要因は3つあると思います。

① 他3県(2選挙区)と違って野党候補が無所属だった。
② 特別強い政党がなかった。
③ 愛媛県のボランティアが優秀だった。(推測)

①は野党候補が無所属だと比例票に選挙区の補正が掛かりにくいので、れいわの票が他の野党に流れなかったということです。

②は香川県の国民、徳島県の維新、高知県の共産のような強い野党(得票率が15%前後)が不在だから、票が流れずに済んだということです。

③はれいわの候補者がいないのに全体的にこれだけ票が伸びているので、現地のボランティアが優秀だったと考えています。

理由はどうあれ愛媛県は票を増やすことに成功しているので、四国は愛媛県を中心に党勢を拡大していく形になると思います。(強い野党がいないのでれいわの拠点にするチャンスです)


2019年と2022年の得票数を比較した地図と2019年の得票率の地図です。

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3年前は高知県の得票率が今よりも高かったようですね。


四国は人口が少ないので後回しにされがちですが、この地方も重要です。というのも、比例四国ブロックは定数が6議席と最も少ないブロックなのでここで1議席取れると他の10ブロックの議席もほぼほぼ取れます。(比例区で20議席以上は取れるはず)
地盤を作るために地方選挙でれいわ系の地方議員を誕生させたいところですが、この地方ではれいわの看板で立候補するのは正直厳しいと思います。理由は3つあります。

① 元々のれいわの得票率が低く、れいわ支持者の票を固めても当選が厳しい。
②「れいわ新選組」という党名の色が付いていると政党色を嫌う無党派層が投票を避ける可能性がある。
③そもそも「れいわ新選組」を知らない。(=ほとんどの人は知らない政党に入れようとは思わない)

地方選で当選するためには無党派層の票が必要不可欠です。なので政党色を薄めるために無所属で立候補(れいわは推薦や支援、支持)で闘うのがベストです。応援演説もなるべく万人受けする人物が望ましいですね。(アンチが多い山本代表や攻撃力はあるけれど左派色の強い大石議員は避けた方がいい)
また、定数30以上の自治体(統一地方選では徳島市、高松市、高知市)は当選しやすいので狙い目です。
※松山市、今治市も定数30以上ですが選挙がまだ先(2025年以降)

国政選挙についても考えてみましょう。
参議院選挙は愛媛、香川、徳島・高知(合区)の1人区が3つあります。このなかでもし候補者を擁立するとしたら、愛媛選挙区ですかね。しかし次の選挙では現職の野党系無所属候補が改選なので、擁立するとしても2028年になります。(香川選挙区は国民、徳島・高知選挙区は共産が強いので擁立できない)
衆議院選挙はどうでしょうか。四国ブロックは先程も触れましたが全比例ブロックで最も議席を獲得する難易度が高いので、予算を考えると比例に1人だけ擁立が現実的です。しかしそれでは面白くないのでおすすめの選挙区を3つ考えてみました。

① 香川1区
現職は総理大臣になれない議員(=立憲の小川議員)です。おいおい現職は野党の議員だろというツッコミが入ると思いますが、私はマジで言っています。前回の選挙を思い出してください。
不祥事を起こした自民の平井議員vs立憲の小川議員(緊縮財政派でかつ消費税増税派)vs維新新人の町川氏
そうです。れいわ支持者の投票先がありません。この選挙区は鼻をつまんで泣きながら小川議員に投票or選挙区は白票で比例だけ投票という苦渋の選択が迫られています。
立憲の元代表曰くれいわは野党ではないようなので、野党共闘は成立しません。だから擁立しても問題はありません。多分擁立したら本人が党本部に突撃してくるので、そのときは水面下でいろいろと交渉しましょう。(ここまでは想定済み)

②新愛媛1区
 区割り改定で1区は松山市全域になるようです。松山市はれいわの得票率が4.5%と四国のなかではトップクラスです。しかし愛媛1区は小選挙区が導入されてから一度も野党が勝ったことのない選挙区なので、当選難易度はかなり高いです。(あと既に立憲が候補者を擁立しているのがネックではある)

③新愛媛2区 (今治市、西条市、新居浜市、四国中央市、上島町)
理由は新1区と同じで得票率が高めだからです。しかしここも現3区から立候補して比例復活した立憲の白石議員とぶつかる可能性が高いですね。

といった3つの選挙区を考えて見ましたが、見事に立憲と被っていますね。香川1区でサンライズ運動をやって交渉をするか、広くて大変だけど今のところ空いている新愛媛3区で擁立するか…
まあ実際は選挙区に擁立せず比例に1人だけでしょうね。


前半はかなりコンパクトにまとめられましたが、後半(特にこの先の選挙)はかなり長くなってしまいました。(香川1区についてどうしても触れたかったんです)

それと報告ですがTwitterアカウントの鍵を外しました。今のところ荒れてはいませんが様子見ですね。(れいわに対して批判的な内容もツイートするので、いつ荒れてもおかしくはありません)

次回は中国地方です。遂に本州上陸! お楽しみに〜


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