見出し画像

#2019映画ベスト10

noteで仕事に関する記事を投稿したいなと思っているので、ツイートした「 2019映画ベスト10」にコメントを追加してnote記事にしてみる。

ちなみに2018年のベストはこちら↓(埋め込み機能を使ってみたかっただけ)

では、2019年。
10.家族を想うとき

画像3


宅配ドライバーで独立する父親が主人公。企業が労働者を雇用しなっていく現代社会の負の側面を突きつけられる。

ほのぼのした邦タイトルとは真逆のある意味でホラーのような映画だった…温度の感じられない社会システムに追い込まれる中に時折り見える人間らしさに胸を打つ。

今年は娯楽大作でたくさん楽しんだけども、こういう観る側の思考を促すタイプの作品も映画の魅力。とはいえ、笑えるシーンも多いし、ストーリー展開もテンポが良く、エンターテインメントとしてもばっちり成立しているのが素晴らしい。

尚、英タイトルは『Sorry we missed you.』で、宅配便の不在届「ご不在につき失礼しました。」の意味なので、内容とのリンクが強い。

9.マリッジ・ストーリー

画像3

Netflix製作作品。
離婚に向けての話合いが進む一方で、子供を軸とした日常も続いていく、白か黒かでは言い表せない夫婦の感情がリアルに感じられた。

口喧嘩のシーンでは二人の性格の共通点を思い出して切なくなる。そして、印象的なラスト。

結婚や家族という法律だけでは割り切れない関係について考えさせられた…

内容とも連動したポスターのアートワークもかっこいい。

画像13

8.誰もがそれを知っている

画像3

ペネロぺ&ハビエル夫妻をハルファディ監督が撮るということで期待して観た作品。

小さな街でおこるサスペンスに個性的な登場人物の中から犯人探しするのかな?とワクワクしたけど、実際はサスペンスよりも人間ドラマに焦点を当てた感じ。

とはいえ、善悪をはっきりさせず、観てるこちらは固定の誰かに感情移入する形では無いという見せ方が面白い。

ペネロペは精神が安定しない状態の役だと美しさが何割増しかで感じられるから不思議。他にもハビエル含め登場人物達がとても魅力的なので観ていて飽きない作品だった。

画像17

7.THE GUILTY / ギルティ

画像4

デンマーク映画。
緊急通報司令室の映像と電話口の声や音だけでストーリーが進行するサスペンス。

音を一つも聞き洩らさないようにこれほど「聴く」ということに集中した体験は無い。描かれるドラマの苦さも好み。

エンドロールで映画に掛かった予算に対する達成したことの大きさを想ってやられた。

尚、ジェイク・ギレンホール主演でハリウッドでのリメイクも決定している。
ジェイク・ギレンホール、『THE GUILTY/ギルティ』米リメイク版で主演・製作へ ─ 犯人は、音の中に、潜んでいる

あと、podcastでラジオドラマ形式で聴けます。コレはコレで日本語なので聴きやすいかも。

6.アイリッシュマン 

画像5

Netflix作品だけども友人から、映画館で観ることをオススメされてたので映画館で鑑賞。

三時間半と長尺ながらテンポが良いので退屈を感じることは無く、むしろ情報の処理が追いつかないくらい。政治的な時代背景や宗教的な視点などわかるとより深みを増すことが想像される。

観る前は「グッドフェローズ」的な胸躍るギャング映画をレジェンド俳優が年齢を重ねて新たに取り直したような感じかなと思ってたけど、良い意味で裏切られた。彼らが今の年齢、キャリアだからこそ作れる深遠過ぎるテーマが語られていて、奇跡のような一作という感想。

メインの三人は当然最高なんだけど、短い登場のハーヴェイ・カイテルのカッコよさが尋常じゃないし、他も凄みのある役者だらけで見応えあった。

Netflixに感謝。

余談だけど、今年の頭の『ROMA』から『マリッジ・ストーリー』、この『アイリッシュマン 』とNetflix製作で映画らしい映画が増えてくると、大きな劇場で上映がスルーされている現状は2020年以降も問題になってくる気がする。アメリカではNetflix自身が専用劇場作って対応しているようだけど。

5.ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

画像6

自分にとってはあまり馴染みの無いが、確実に今の映画にも繋がっている1969年のハリウッドのムードを追体験、レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットのバディ(中学生の頃、自分の意思で映画を観に行った最初に観た作品が『ギルバート・グレイプ』と『カリフォルニア』だったので思い入れのある二人)というだけで見所満載で三時間も短く感じた。そして、シャロン・テートの出てくるシーンの眩しさ。

内容は触れられないけど、やっぱ俺たちのタランティーノ最高という感想。

最低限シャロン・テート周辺ことはネットで調べてから観るのがおすすめ。

ワンハリが描く『シャロン・テート殺害事件』とは?監督の解説付き

画像21

画像15

画像16


4.アベンジャーズ/エンドゲーム

画像7

映画で今まであまり味わったことのないタイプの楽しさと喜び感じることができた作品。

もはやストーリーとかどうでも良い気になるほど、無条件にアガるシーンが連発。いや、ストーリーも良いけど、というか情報量が多過ぎる。良い意味で。

終わって場内二回くらい拍手起きてたけど、「こんな映画体験をさせてくれてありがとう!」という気持ちになった。

おかげで今年はコミコンまで行った…

画像14


3.女王陛下のお気に入り

画像8

映像のかっこよさと物語のテンポの良さでグッと引き込まれる。時代物でありながら、三人の女優の演技の現代的要素に笑ったり驚いたり。

観終わったあとは、女同士の戦いというシンプルな話だけでないお伽話のような深い印象が残った。

レイチェル・ワイズかっこよすぎ。あと、舞踏会のダンスがフレッシュだった。

画像12

2.トイ・ストーリー4

画像9

3で終わったままでいて欲しかったという声もあるみたいだけど、個人的には3よりも好きでした。

これまでのトイ・ストーリーも好きだったけど、人間とオモチャの関係性がどうしても人間>おもちゃというヒエラルキーから抜け出していなくて、自分の中にモヤっとする気持ちどこかにあったのがとてもスッキリ解消された感じ。

普通に大人でも笑うし、泣く。エンターテイメントとして完璧過ぎる。

新キャラのフォーキーが相当母性くすぐられるのと、ヒロインであるボーの変化が今の時代を象徴してて良い

画像19

画像20

1.ジョーカー

画像11

2019年、一番楽しみにしてた「ジョーカー 」。観る側の「善」と「悪」の概念を激しく揺さぶる映画。そこに導くホアキン・フェニックスの超絶演技とトッド・フィリップスのうっとりするような美しい映像と音楽。ゴッサムシティはもはやアメコミや映画の世界に見えない感。ズシンと重い余韻が残って消えない。

今回、ジョーカー(アーサー)が走るシーン多いけど、全力で走ってるところ見るだけで泣きそうになる。。。

画像18

以上、2019年映画ベスト10でした。

次点 ホイットニー~オールウェイズ・ラヴ・ユー~

画像11

次点というかドキュメンタリーなので他の作品と比較しずらかったけど、印象深かった作品。

全盛期のホイットニーの歌声は、母親が「あなたは神にタッチされたのよ」という言葉のように神懸かっていて、聴いてだけで涙が出てくる。これは悲劇的な結末を知っているというだけではない、そもそも「歌う」ことって何だろうという気持ちになるような、特別なものを感じる。ホイットニーが好きだったという聖歌隊のゴスペルが持つ祈り的な意味と近いような。

映画全体の描き方がフラットでホイットニーに光と陰を過剰な演出をせずに伝えているところが好ましくもあり、だからこそこの真実が辛過ぎる。

『ボヘミアン・ラプソディー』が良かった人は是非観て欲しい!

2020年も良い映画をたくさん観たい。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?