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ミスター「まず先にやってもらいましょう」 - 気候変動対策抑制カード#3 COP28バージョン

気候変動対策推進の足を引っ張ろうとする人にも、いろんなタイプの人がいます。
彼らを12のタイプに分類し、よく持ち出される典型的な言い草と、それに対する反論や質問、それへの回答などを12枚のカードで紹介しています(カードに関する詳細は最下部にてご覧ください)。

カード#3はミスター「まず先にやってもらいましょう」です。
(なお、COP28前のバージョンは下記リンクからご覧いただけます)。

#3 MR YOU FIRST

「まず他国に先にやってもらいましょう」と口にする彼らは、脱炭素を率先して実行することで、経済的に他国よりも不利な立場となることを懸念しています。
しかし、販売は許可制となっているものの、英国や日本は国家として化石燃料事業を所有していません。石油などの化石燃料はすべて一般市場で販売されているという事実を無視しています。

彼らは、私たちが排出量削減に向けて歩みを進めると、他の国々はそれを行わず、すべての雇用や生産、市場シェアを持ち逃げすると考え恐れているのです。

質問: 中国はソーラーパネルやバッテリー、チップの生産で、世界をどれくらいリードしていますか?
答え: 安価でクリーンなエネルギーを提供するための諮問機関「IEA(国際エネルギー機関)」によれば、中国はその80%を占めています。

もし私たちがエネルギーの自給自足を目指すのであれば、過去の座礁資産に多くの投資をするよりも、未来のテクノロジーに投資する方が良いのではないでしょうか。
持続可能な開発・発展を実現するグリーン経済は、雇用を創出し、新たなスキルを必要としています。

質問: 化石燃料の輸送に使用されている海運の割合は?
答え: 40%。世界の排出量の3%を占めています。

このように、すばやく簡単に勝利を手にできる分野もあるのです。

#3 THE FREE RIDER

11月30日からアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、アブダビ国営石油会社Adnocのスルタン・アル・ジャベールCEOを議長に、COP28(第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議)が開催されています。
それに併せて、以前に紹介した12枚の気候変動対策推進の足を引っ張っているさまざまな「主義カード」の裏面が更新されました。

今回新たに書かれたのは、彼らの典型的な主張に対するカウンターです。
Islington Climate Centreで10ポンドで販売されていますよ(いろんな主義を持った家族が集まるクリスマス用のギフトに最適ではないでしょうか? とのこと)。


日本語訳はイマイチなところも多々あるかと思います。
「この方が良くない?」というアイデアがあればぜひ教えてください。
Happy Collaboration!

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