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社会人でイギリスの大学院5校からOfferをもらった話⑤-推薦書篇-

概要

 本記事では、Personal Statementと同じく海外大学院への応募に必要な推薦書についてご説明します。

推薦書とは

 まず推薦書とは何なのかについてご説明致します。大学院留学支援コミュニティのXPLANEによると、推薦書(推薦状)は以下の様に説明されています。

海外大学院に出願する際には推薦状が必要になります。Recommendation Letter や Reference Letterと呼ばれるこの推薦状では、出願者のことを良く知る人物数名 (米国大学院への出願では通常3通(以上)、ヨーロッパでは2通のことも) が出願者について「太鼓判を押す」ことになります。直接自分で準備をする書類では無いので、海外大学院を目指し始めた人にとっては最も不安に思う出願書類の一つかもしれません。しかしながら、推薦状は出願に必要な全ての書類の中で1, 2を争うと言っても過言ではない非常に重要な書類です。

出願者を選抜する大学院側にとって、推薦状から得られる同じ研究分野の研究者による出願者についての客観的な評価と情報は非常に重宝します。良い推薦状とは、出願者の研究能力のみならず研究に対する情熱や 、研究姿勢や他人とのコミュニケーション (work ethics/soft skills) を踏まえて実際に志望する大学院に入って成功できるか否かを、具体例を交えながら説明します。学生は基本的には推薦状の中身を見ることはできないため*、推薦者は褒めちぎるだけではなく欠点などを踏まえて率直に記述した推薦状を書くことができます。SOP(エッセイ)やCVを含めたほとんどの書類は出願者の長所を強調する場所のため、信頼のおける第三者によって書かれたフェアな推薦状は出願者の実際の能力や人間性を知る道具として役立ちます。

XPLANE『推薦状』

 つまり、志望者自身が書くPersonal Statementに加え、より第三者目線からの評価を選考に考慮する為に、大学側が提出を求めるものです。また、自身の太鼓判を第三者からもらう事にも繋がる為、その書き方はとても重要になります。

推薦書のもらい方

 推薦書を書く際には、まず誰に書いて頂くか、というのが問題になります。コースによっては、例えばMBA等のコースでは同じ職場の上司から推薦状を頂く事が一般的等、特定の人から推薦書をもらう事が必要になります。もし、指定が無ければ大学時代のゼミの先生や、コースに関連した授業を受けたのであれば、その時の担当教授に書いてもらうのが一般的だと思います。前述のXPLANEでは望ましい推薦者の条件を以下の様に記載しています。

・出願者のことを高く評価している
・出願者との関わりが短くない (1年以上)
・出願者を実際に指導したか、一緒に働いたことがある
・博士号を有している
・出願する大学院に共同研究者か直接の知り合いがいる
・海外大学院で学位を取得している
・出願分野で著名である
・海外大学院の審査に関わったことがある

XPLANE『推薦状』

全ての条件を満たす事は難しいかと思いますが、できるだけ近い方を探すのが合格の近道だと思います。
 また、良い推薦状についてXPLANEでは以下の様に説明しています。

・出願者の研究能力とその将来性について具体的かつ客観的に説明している
・志望する大学院で成功するという根拠を示して具体的に説明できる

XPLANE『推薦状』

以上の様な推薦書をもらう為には推薦者への頼み方も大事になります。私の場合、推薦書執筆の依頼状なるものを簡易的に書きまして、以下の項目を依頼状に書きました。

  • 推薦書提出先(大学院・コース)

  • 提出予定日

  • 留意事項

  • フォーマット(レターヘッドが必要等)

  • 書いて頂きたい内容(どの授業や活動について書いて頂くか、どのように出願するコースと関連付けるか等。)

推薦者もお仕事等、様々忙しい状況が多い為、依頼書はできるだけ具体的にかつ前もって推薦者にお送りする事をお薦めします。
※私の場合は4か月前くらいにお願いしました。

まとめ

 本稿ではPersonal Statement等と同じく、大学院の応募に必要な推薦書(推薦状)についてご説明致しました。推薦書は大学院側が第三者的な目線からの評価を見て選考する為に提出させるものです。応募者からしても自身の太鼓判をもらう事になる為、事前に準備をしっかりした上で推薦者にお願いする様にしましょう。
 次回はいよいよ大学院応募についてご説明します。

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