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CAFC判決:メモランダム

年明け以降のCAFC判決について丁寧にまとめている時間がなさそうなので、自分用の覚書としてここに簡単にメモしておこうと思います。
後で、あんな判決あった気がするな~と思ったときに見つけられるように。

Nature Simulations Systems v. Autodesk, No. 2020-2257 (CAFC Jan. 27, 2022).

不明瞭性の判断基準として、地裁が採用した"unanswered questions" standard (the definiteness requirement is not met if the questions are not answered in the claims themselves) を不適切とし、明細書や審査履歴を参酌し、当業者にとって合理的な確実性をもって発明の範囲を示すものといえるか否か (viewed in light of the specification and prosecution history, to inform those skilled in the art about the scope of the invention with reasonable certainty) で判断するべきとしたCAFC判決。

CalTech. v. Broadcom, No. 2020-2222, 2021-1527 (CAFC Feb. 4, 2022).

315条(e)項に定める禁反言(Estoppel)は、IPRで審理対象となったクレーム及び理由だけではなく、IPR申請書に合理的に記載され得たクレーム及び理由にも及ぶと判断したCAFC判決(過去のShaw判決の判例変更)。

Hoyt Augustus Fleming v. Cirrus Design Co. No. 2021-1561 (CAFC Mar. 10, 2022).

非自明性判断における引例の組合せは、その組合せが「好ましいもの (preferred)」や「最も望ましいもの (most desirable)」である必要はないと判断したCAFC判決。
飛行機のオートパイロットプログラムの適用に関し、緊急時は危険であるから引例のオートパイロットを組合わせるのは不当との主張に対しCAFCは、引例(パイロット操作ハンドブック)が、緊急時にはオートパイロットを使用しないようにパイロットに警告しているからといって、あらゆる緊急の場面において当業者がそのような組合せを避けるとは限らない、として引例の組合せは妥当と判断した。

Apple Inc. v. Zipit Wireless, Inc. No. 2021-1760 (CAFC , April 18, 2022).

対人管轄権の有無を判断する明確な線引きは存在しないとしたCAFC判決。
CAFCは、対人管轄権の有無を判断する普遍的なルールは存在しないとした上で、原告と被告の間で長期に亘って行われた紛争解決のためのやり取りは対人管轄権を生じさせないとした地裁の判断を覆した。

Auris Health v. Intuitive Surgical Operations, Inc. No. 2021-1732 (CAFC April 29, 2022).

業界における懐疑論は引例の組合わせを否定するとは限らないとしたCAFC判決。
CAFCは、当業者間における一般的な懐疑論 (generic industrial skepticism)が存在するというだけで引例を組合わせることの動機付けを否定することは誤りとした。

注意:上記はブログの記事などを斜め読みしてメモを取ったもので、判決文は全く読んでいない状態なので私の勘違い(早とちり)の可能性もあります。ご容赦ください。

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