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007ノータイムトゥダイを見た。

10月1日、ファーストデーを活用し007ノータイムトゥダイを見た。

私と007の付き合いとしては多くの2021年現在アラサーの世代と同じくニンテンドー64のゴールデンアイからである。

思えば人生で初めてFPSというジャンルに触れた作品でもあるし、友達とワイワイゲームをプレイする楽しさはこのゲームとスマッシュブラザーズに教えてもらったんだと思う。

その後なんとなく映画を見るのにハマり、ゴールデンアイを見てその他シリーズにちょくちょく手を出すぐらいの付き合いである。

どうしても私の原体験の頃のボンドということもあり、私の中のボンドはピアースブロスナンであるが中2に差し掛かろうという私に007 カジノロワイヤルの情報が入ってきた。

金髪碧目のボンド、もうなんかKGBとかにしか見えないけどこれはこれでかっこいいな!!
今も大体同じことを思っている。

そんなわけでカジノロワイヤル、慰めの報酬はレンタルで、大学生になり映画館で映画を見ることも増えスカイフォールとスペクターは映画館で見た。
どれも面白かった記憶はあるが今回ノータイムトゥダイを見るにあたり見返してないのであまり記憶はない。
そして今回ノータイムトゥ
ダイを鑑賞した。

以下ネタバレ

私の率直な感想としては「めちゃくちゃ面白かったしダニエルクレイグボンドの卒業としてはよかったんだけど脚本が破綻しすぎてない?」である。

まずダニエルクレイグボンド卒業おめでとうございます。
カジノロワイヤルから現代スパイ映画っぽいボンドを勤め上げダニエルクレイグボンドシリーズとして立派に物語を終えたと思います。

以前のボンドは私のイメージとしては単品の連発のイメージでしたがカジノロワイヤル以降は1人のジェームズボンドの人生を描こうという傾向になり、一人ぼっちの少年がスパイになり、最初の任務、生家で決戦、義兄が最悪犯罪集団の親玉等の数々の苦難を潜り抜け、今回親になり家族を持ち家族と世界のために死ぬ。
シリーズもののストーリーとしては素晴らしいまとまり方をしました。

次にアクションと映像ですがこれまた最高でした。
素晴らしい岩作りの都市のシークエンス、最後の決戦の場である日本とロシアの領海付近の謎の島(ポイズンアイランド)どれも美しく、
アクションについてはボーンシリーズが終わったためこちらの専売特許的になった現代スパイっぽい戦闘からバイク、車手を変え品を変え、最後には島に乗り込みアサルトライフルを使い特殊部隊的アクションと映像、アクションについては非常に楽しみながら3時間弱の長尺を見れました。
あと今回のボンドガールのアナデアルマスさんが本当に可愛くて一瞬で恋に落ちました。

ここから批判的になってしまいますが、今作のストーリーについて。
ざっくりあらすじをネタバレ全開で書くと、
スペクター残党に追われ女を捨てボンド引退→生物兵器盗まれる→ボンド復帰→生物兵器が使用されスペクター皆殺し→ブロフェルドに狙っているのは誰か聞きにいく→捨てた女に聞きに行く→捨てた女攫われる→最終決戦→なんやかんやボンド死ぬ
という流れだったはずだがボンドが追う敵が中盤までと後半で変わっていく。
これについては真の敵は…!みたいなパターンなのでよくあるがここからが今回の脚本の酷いところで真の敵が狙う相手も中盤と後半で違う。

ボンドは中盤までは生物兵器はスペクターに盗まれたと思いスペクターを追い、生物兵器が使われスペクターが皆殺しになり、誰にスペクターが狙われているのかを聞き出しにブロフェルドに会いに行く。
サフィン(ラミマレック)は中盤までは生物兵器をスペクターに盗ませ、仲間の科学者を使いスペクターを皆殺し、マドレーヌ(ボンドの5年前に愛した女で今回のヒロイン、心理療法士でブロフェルドのカウンセリングを担当)を使いブロフェルドに生物兵器を使い殺す。という動きをしている。
つまり中盤まではボンドもサフィンもブロフェルドとスペクターに行動の矢印が向いています。
というかサフィンは中盤までは家族がスペクターに殺されたため復讐でやっているような流れで進んでいく。
そしてブロフェルドにボンドとマドレーヌが会いに行き、紆余曲折あってブロフェルドは死に、サフィンは生物兵器で世界の進化を促すとか言い出して日本とロシアの領海付近の謎の島で生物兵器量産に入る。

サフィン中盤で一回目標達成しちゃってんじゃん。
ボンドに関しては中盤まで矢印が完全にブロフェルドに向いてるから世界救う以外の動機付けが薄いのでなんかスペクターだと思って復帰したけど中盤以降は流れでやってる感が強い。

サフィンが中盤でスペクターへの復讐を達成してしまうせいで後半世界の敵になる意味があまりわからず後半なんでこいつこんなことしてんの?????のハテナが浮かび続けていた。
まんまとスペクター皆殺しにされたブロフェルドなら狙ってる奴がわかるはずだと聞きにいくボンドも意味がわからなかった。わかってたら皆殺しにされないだろ。

まだ書きたいことは山ほどあるが、中盤までお互い特に意識していないため、ボンドとサフィンが殺し殺される相手になる意味がわからず、話にノリきれないままボンドは死に、映画は終わった。

カジノロワイヤルからの大筋のストーリーとしては定番だし最高だったと思うが、サフィンはスペクターの関係者にしてブロフェルド脱獄させるような中ボス的なポジションに置くべきだったと思う。

あと多々細かいところのノイズが気になり(サフィンについてあの日本要素をみるに絶対ラミマレックじゃなかったと思う)面白かったけど脚本が終わってるなという感想を持って私とダニエルクレイグボンドの付き合いは終わった。

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