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【初心者向け】ポートレートの基礎

こんにちはフォトグラファーのKofukuです。
今回はポートレート初心者が意識するポイントについて解説します。

「人物写真を始めるけど、どんな練習から始めればいいの?」
「上手くなるコツは?」


こんな悩みを持っている方がいる方がいるかと思います。

ポートレートに限らずですが、初心者が最初に気をつけるポイントがあります。
今回は3つのポイントに絞ってお伝えしますので、
ぜひ、意識して撮影してみてください。


3つのポイントは以下の通りです。
1.適正露出を心がけよう
2.構図は水平垂直を意識しよう
3.ピントは手前の瞳に合わせよう


では、各項目を深掘り解説していきます。



■適正露出が重要なワケ

・適正露出とは?
まず、露出とは撮像センサーに届く光の量を調節すること言います。
その露出を明るくもなく、暗くもない露出にすること、
つまり適正に調整した露出のことです。
一概に適正露出といっても、写真の表現は自由なので、正解はありません。
ある意味、適正露出は自分で決めるものです。

・適正露出の基準は?
適正露出は自分で決めるものとお伝えしましたが、
では、何か基準はあるのか?という疑問を持った方もいるかと思います。

一つの考え方として、
実際の見た目に近いか?被写体をより良く見せられているか?
ということが挙げられます。

例を挙げます。
広告撮影→web上の画像は、実際の商品と差がないか?
人物撮影→被写体を実物より美しく表現できているか?

web場で買い物をする際には必ず、商品画像が掲載してあります。
その写真と実際購入したものの差が大きければクレームになりますので、なるべく実物の見た目の印象に近づけます。
また、人物写真では見た目よりも美しく見える明るさか?を重視します。
実際の肌の明るさよりも明るく写っていても、それが美しければOKということです。
以上を基準としていけば適正露出が見えてくるかと思います。


・露出モードの決め方
では、実際のカメラ設定はどうするのか?

露出モードにはM(マニュアル)、Av(絞り優先オート)、Tv(シャッター優先)P(プログラム)という種類があります。
※こちらはCanon製品の名称で表記しています。他社の名称は違います。

Mモード(マニュアル)は絞り、シャッタースピード、ISO感度を全て自身が決めます。
Avモード(絞り優先)は絞りとISO感度を指定しシャッタースピードはカメラが自動で決めます。
Tvモード(シャッター優先)はシャッタースピードとISO感度を指定し、絞りはカメラが自動で決めます。
Pモード(プログラム)は  ISO感度を指定し、絞りとシャッタースピードはカメラ任せになります。

プロカメラマンは基本的に、マニュアルモードを使用します。
それは、撮影環境や自身の撮影意図によって露出をコントロールするためです。

ただし、初心者の方に関しては適正露出と構図などに集中するために
マニュアル以外のオートモードを使用することをおすすめします。
まずは、適正な明るさで構図をしっかり決めることが先決です。
露出オートモードでは露出補正機能が使えますので、
明るくしたい、暗くしたいという単純な補正作業にして、
撮影に集中しましょう。

※ここでは自然光、定常光での撮影を想定してお伝えしております。
ストロボ撮影はマニュアルモードしか使わないので一旦除外しております。


・水平垂直を意識しよう

被写体に水平垂直な部分がある場合(水平線、柱など)水平垂直のバランスをしっかり写さないと不安定な写真となります。
逆に水平垂直が取れていれば、直感的にその写真を感じられ、
見る側にとって良い写真の評価につながります。

プロの現場では、撮影時になるべく水平垂直を意識しておき、
それでも水平垂直が取れない場合は、必ず撮影後にアプリなどで画像補正をします。
それくらい写真の良し悪しに欠かせないポイントです。

撮影時には背景の縦線、横線には気をつけましょう!


・ピント位置の決め方
人物写真において、ピント位置は非常に重要です。
それは、ピント位置によって写真の印象が変わるからです。
人物写真において、ピントは「カメラに近いほうの目」に合わせるのが基本です。

理由は、人間が人の顔を見る際には、無意識に手前の目を見るからです。
これが一番自然なピントの合い方なので、写真でも同じようにピントを合わせます。

人物の顔以外を写す目的であれば、見せたい部分にピントを合わせればOKです。

■ポートレート撮影が上手くなる3つのポイント。

では、上記の理屈を知ったうえで、3つのポイントを攻略する秘訣をお伝えします。

・Avモード
・グリッド線を出す
・フォーカスポイントの活用


・Avモードを使って露出コントロール
上記にお伝えしたように、Avモード(絞り優先)は絞りとISO感度を指定しシャッタースピードはカメラが自動で決めるモードです。
このモードを使う理由は、
以前の記事でも書きましたが、ポートレート撮影は背景をぼかす撮影が好ましいので、なるべく開放値に近い絞りで撮影します。
そのため、絞りが固定できるAvモードを使います。
また、マニュアルモードで撮影すると、露出のコントロールが難しい場合があるので、ある程度の露出はカメラに任せて、明るくする、暗くしするという簡単な補正作業にして、撮影に集中できるためです。
慣れてきたら、マニュアルモードへ移行していきましょう。

・グリッド線を表示して撮影する
水平垂直の大切さをお伝えしましたが、ファインダー越しに水平垂直を判断するのは意外と難しいものです。
そんな中で、ほとんどのデジタル一眼カメラに搭載されている機能で、グリット線の表示設定があります。
こちらを上手く利用しましょう。
ファインダー内が9分割くらいになるような線が表示され、水平垂直がわかりやすくなります。

・AFポイント、瞳AFの活用
目にピントを合わせるのがセオリーというお話をしました。
では、皆さんはピントの合わせ方はどのようにしていますか?
オートフォーカスの測距点(シャッターを半押しした際に、ファインダー内で赤く光る点)の中央の部分を目にピントを合わせてから、フレーミングを移動してシャッターを切る方法をしている方が多いのではないでしょうか?
ひと昔前までのオートフォーカスは中央のAFポイントでないと信用ならないものでした。
しかし、現在はかなりAF精度が上がりAFポイントをかなり自由に指定して使えるようになってきました。
また、瞳AFというカメラが人間の瞳を検知して自動で目にピントを合わせてくれる物も多くなったきて、さらにその精度もかなり高く重宝しています。
ぜひこれらを活用してください。


以上長くなりましたが、ポートレートの基本の部分をお伝えしました。
是非参考にして頂ければ幸いです。
ご質問などありましたらお気軽にご連絡下さい。

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