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人は、必要なときに必要な「ことば」に出会う

思えばいつも、「ことば」が私に、新しい景色を見せてくれた。

中学時代はいつも、「No Rain, No Rainbow」と表紙に書いたノートを持ち歩いて眺めては、受験勉強にやる気を見出していたし、高校生のとき、陸上部に入部した当初一番足の遅かった私がインターハイに行けたのは、練習日誌に書かれた尊敬する顧問の先生からの言葉のおかげだった、と思う。今でも覚えているし、今思うと大した言葉ではないのだけれど。

「自身を持っていけ!君は、走れる」

大学に入ってはじめた日本食レストラン。ハンディの難しさにオーダーミスばかりして行くのが憂鬱だったときも、新卒で入ったベトナムの会社で、はじめて営業に行くのがこわかったときも、頭にそれを思い浮かべるだけで、少し楽しくなれた。

「人は、必要なときに必要な人に出会う」

大学時代、ゼミでうまくいかずによく泣いていた私に、大好きな友だちが教えてくれた合言葉、「いつでも今が、いちばん最上」。私の毎日を楽しくしてくれたのは、間違いなく彼女だった。


そうした言葉たちが全部入っている、「嬉しかった言葉フォルダ」が、私の携帯の中にはある。ぜんぶぜんぶ、大切にとってある。そのくらい私は、信じているのだ、ことばの持つ力を。


日本に帰ってきて、文章を書く仕事に、言葉を扱う仕事に、社会課題を扱う仕事に就いて、いつのまにかもうすぐ2年になる。ベトナム時代に思い描いていた夢みたいな人生を生きているなと、つくづく思う。


文章を綴る仕事をしてから──いや、このnoteに文章を書くようになってから、「ことば」は以前より増して、私に新しい出会いと、新しい景色を見せてくれる、と思う。



6月13日、午後1時。私は直前まで、Dropboxに入った、あるファイルを開くことができなかった。大好きなコピーライターである阿部広太郎さんからの赤ペンが入った、「自己紹介の広告」だ。

2周半して、一人ひとり見ていきました。自分のものだけではなくて、全員分見てほしいです。僕の感じたことと、あなたが感じたことの違い。そこに気付くこともまた、学びになります。

そうしてドキドキしながら見た、他のみんなが提出した広告のクオリティに圧倒され、すっかり自信をなくしていたから、だ。




勇気を出して、そっとそれを開いたとき、また新しい世界が開けた気がした。


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きっと私はまた、迷ったときにここに帰ってくるんだろうな。


「人は、必要なときに必要な人に出会う」

そう思って私がこれまで生きてきたように、「人は、必要なときに必要なことばに出会う」のだ。


誰かにとってのそんなことばを、私はここで、見つけたい。



いつも見てくださっている方、どうもありがとうございます!こうして繋がれる今の時代ってすごい