活動紹介(日本語)ver2020

画像1 PARADISE AIR(パラダイスエア)は、東京の郊外、千葉県松戸市に位置するアーティスト・イン・レジデンスです。
画像2 美術館・博物館が建ち並ぶ上野まで電車で20分という立地にある松戸市には、公営の美術館がありません。そこで松戸市は文化事業「暮らしの芸術都市」をかかげ、市民の生活により近い場所で芸術に触れられる機会をつくり始めました。
画像3 東京藝術大学の卒業生や松戸駅周辺の地域住民、地元企業と松戸市が協働してアートフェスティバルを始めたのは2010年のことでした。
画像4 はじめは単発のイベントを行なうことで、アーティストには作品発表の場を、地域住民にはアーティストやその作品に出会える機会を作っていました。
画像5 これは、結婚式場のない松戸で結婚式を挙げるためのイベントです。江戸川河川敷のような公共空間も、松戸市と協力することでイベント会場として使うことができます。様々なイベントを通じて多様な人が協力しあい実験を行なってきました。
画像6 そのような取り組みの中で、より継続的にアーティストが松戸で生活し、制作できる場所を作るためにPARADISE AIRは誕生しました。
画像7 建物のオーナーは1・2階に店舗を構えるパチンコホール楽園の運営会社、株式会社浜友商事です。PARADISE AIRは元々ホテルだった建物を格安で提供していただくことで成り立っています。私達の名前’PARADISE’はパチンコ「楽園」に由来しています。
画像8 PARADISE AIRが入居するのは7階建ての建物のうち、4・5階です。1989年に建てられたホテル時代の内装をほぼそのまま使っている居室は、バブル期の日本が感じられます。
画像9 2フロア15室の使い方は2種類。こちらはアーティストが滞在するための部屋です。一部屋40㎡で、大きなお風呂とトイレは各居室にあり、シェアキッチンと洗濯乾燥機は共有部にあります。
画像10 元々ホテルだったので、部屋の防音性能もバッチリです。レコーディングを行ったアーティスト・グループもいます。
画像11 その他に、地元クリエイターにスタジオとして賃貸している部屋もあります。各部屋はそれぞれ内装が異なっていて、これらのスタジオはomusubi不動産と協力して運営しています。
画像12 国内外のアーティストが訪れるすぐそばに、地元のクリエイターが活動できる場を提供しています。スタジオの賃料はPARADISE AIRの運営費として活用し、AIRを自立的に運営していくことを目指しています。
画像13 PARADISE AIRでは滞在するアーティストに作品を作ることを強制していません。リサーチや次の作品のための実験のような活動も受け入れています。世界中から訪れるアーティスト達は、作品に限らず、沢山のことをもたらしてくれるからです。
画像14 アーティストの目を借りて街を見てみると、今まで 見落としていた街の魅力に気づいたり、
画像15 新しい出会いや新たなコミュニケーションが日々生 まれています。
画像16 PARADISE AIRを運営しているのは、音楽・美術・建築・映像・パフォーミングアートなど様々な分野で活動するフリーランサー達です。コレクティブな組織だからできる柔軟なコーディネートがPARADISE AIRの特徴です。
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画像18 PARADISE AIRは2013年の設立以来、のべ300組以上の国内外アーティストを受け入れてきました。(2020年1月現在)なぜ私たちがトランジットポイントを目指すのか?松戸の歴史を少しご紹介したいと思います。
画像19 江戸時代、水戸街道の宿場町として栄えた松戸駅前は、江戸と水戸をつなぐ拠点として多くの旅人が行き交いました。
画像20 通りには沢山の宿屋が立ち並び、旅人を受け入れて いました。地元住民の邸宅には過去に訪れた文人画人が宿泊料代わりに残した作品が今も残ると言われています。
画像21 かつての松戸宿の歴史伝統をふまえ、生まれたコンセプトが「一宿一芸」です。アーティストの宿泊を無償で受け入れるかわりに、なにか新しいものを松戸に残してもらいたい。アーティストがひととき立ち寄るトランジットポイントだからできることです。
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画像24 現在は、短期滞在のアーティストだけに限らずキュレーターやリサーチャーらを受け入れる「ショートステイ・プログラム」、公募によって選出されたアーティストの渡航・滞在・作品制作を3ヶ月間フルサポートする「ロングステイ・プログラム」、アーティストと地域をつなぎ多様な学びと交流を促す「ラーン・プログラム」の3つを軸に活動しています。
画像25 【PARADISE AIRが大切にしていること①】まずは、誰より「楽しむ」こと。滞在しているアーティスト、松戸・東京が拠点のアーティスト、イベントの参加者、ボランティアスタッフ、運営メンバーみんなが楽しいと思える時間と空間を作っています。
画像26 【PARADISE AIRが大切にしていること②】次に、必要なときに必要な人が集まる「コレクティブ」であること。運営メンバーがそれぞれの分野で活動することがPARADISE AIRやアーティストの受け入れに還元されるチーム作りを行なっています。
画像27 【PARADISE AIRが大切にしていること③】松戸市や地域住民の皆さんと協働することで、アーティストの活動を街の様々な場所で「のびやか」に展開すること。公共空間の新しい使い方に挑戦して、松戸の文化をアップデートすることを目指しています。
画像28 【PARADISE AIRが大切にしていること④】アーティストの提案が多少難しくても、できる範囲でまずは「やってみる」こと。そこから得られるフィードバックが次の挑戦にもっとも必要なことだと思っています。PARADISE AIRにとっては’成果=作品’ではありません。
画像29 【PARADISE AIRが大切にしていること⑤】そして何より、アーティストを「信頼」すること。アーティストのチャレンジを応援するには、関わる沢山の人達が共に考え、対話することが必要です。私たちはそのための場所をつくります。そして、それらの活動が寛容な社会を育み、成果である未来を作っていくのだと信じています。

アーティスト・イン・レジデンス「PARADISE AIR」の持続的な運営のために、応援を宜しくおねがいします!頂いたサポートは事業運営費として活用させて頂きます。