ばってん少女隊「OiSa」の考察note オイサの“正体”しっとーと?
おはこんばんにちは、りぃちゃんです!
いきなりですが
皆さんは街中で「オイサ オイサ オイサ」と繰り返される不思議な歌を聴いた覚えはありませんか?
今、福岡を拠点に活動するアイドル
ばってん少女隊の『OiSa』という曲がまあ〜バズっておりまして
和風不思議の国のアリスみたいな怪しく可愛くグロテスクで独創的な魅力が満載の世界観が人気のMVはYouTubeの視聴回数168万回を超え、USENリクエストランキングでもなんと2位と上位になり全国の様々なお店でながれているこの状況
沢山の人達が街中で耳にし、気になってMVを見てくれて...
というとってもHappyな連鎖が起こっています
オイサオイサオイサオイサ...
満身創痍だ...満身創痍だ...
などなど
キャッチーでつい気になってしまうフレーズのループ
不思議だけど心地の良いトリップ感...
ぼくは音楽の事は正直あまり詳しくはないのですが
このばってん少女隊の新たな代表曲とも言える素敵な作品は一体どんな意味を持ち、どんなメッセージが込められているのか
歌詞やMVなどから結構真面目に考察(妄想)してみました
最後までお付き合い頂けると大変嬉しいです。
『OiSa』考察① そもそもオイサってなあに?
この曲でまず一番に気になるのはこれですよね
「オイサ」ってフレーズ、それなんなのよ?
MVの説明にはこうあります
ばってん少女隊の地元福岡・博多を代表するお祭り
「山笠」で走るときの掛け声「オイサ」
なる、ほど...?
なんか聞いたことはありますけども
でもこれだけでは意味まではわかりませんよね
という事で調べてみるとこのオイサという掛け声は同じ山笠祭りで山笠(デッケェデッケェお神輿みたいなヤツ)の担ぎ手が比較的ゆっくり行進する際の掛け声「おっしょい」を走る時のリズムに合わせて縮めた物とのこと、てことは...ん?
じゃあ『OiSa』って実質
『おっしょい!』じゃん!!!?
両曲のプロデューサーの渡邊忍さんめちゃくちゃ山笠祭り好きなんかな??
(そうなのか(笑)?そうなのかw?)
とまあそれはさておき
で、じゃあその「おっしょい」ってのはなんなのさって事になりますよね
Google先生によるとおっしょいとは「お汐井取り(おしおいとり)」という言葉が変化したものなんだそうです
ではそのお汐井取りとはなんぞや?
関東人のぼくには全く聞き覚えのない言葉ですのでまたまた調べてみますと
山笠祭りの始まりに箱崎浜の清めの真砂を取る儀式の事なのだそう
その清めの儀式がそのまま掛け声に転じ
「おっしょい」そして「オイサ」となったみたいです(諸説あり)
つまり『OiSa』って
お清めの意味がある言葉って事になりますよね
全国のお祭りでも御神輿を担ぐ時の掛け声にはそれぞれ意味があるものですが、ではなぜ山笠祭りでは掛け声にお清めの言葉が使われるようになったのでしょう?
歴史ある有名な神事ですので、何かそこには理由がありそうです
という事で続いては
そもそもこのおっしょいやオイサといった掛け声が使われている博多の山笠祭りとは、一体どんな行事なのかを考えてみたいと思います。
『OiSa』考察② 山笠祭りってどんなお祭り?
ザーックリ言えばド派手デカデカ神輿を担いだ男衆が博多の街を練り歩きクライマックスでは激ダッシュの御神輿大レースバトルを繰り広げるイベントとういう感じみたいです(現在の形になるまでに色々変化しているみたいです)
この山笠祭り、正式名称は『博多祇園山笠』
祇園といえば京都の花街でありその祇園祭りが有名ですが、それを発祥として全国各地で神事・祭りに「祇園」と名付ける風潮があったそうです
この博多祇園山笠もその流れを受けているといえそうです
Wikipedia教授のいう事には、京都の祇園祭りの始まりは
疫病の流行により朝廷は863年(貞観5年)、神泉苑で初の御霊会(ごりょうえ)を行った。御霊会は疫神や死者の怨霊などを鎮めなだめるために行う祭で、疫病も恨みを現世に残したまま亡くなった人々の怨霊の祟りであると考えられていた。しかし、その後も疫病の流行が続いたために牛頭天王を祀り、御霊会を行って無病息災を祈念した。
との事
で、博多祇園山笠はというと
博多祇園山笠の起源については諸説あるが、鎌倉時代の1241年(仁治2年)に博多で疫病が流行した際、承天寺の開祖であり当時の住職である聖一国師(円爾)が町民に担がれた木製の施餓鬼棚に乗り水を撒きながら町を清めてまわり疫病退散を祈祷したことを発祥とするのが通説である
なるほどなるほどですね
つまりはどちらも疫病退散祈願の祈祷を発祥とする神事であるということの様ですね。
ではでは
そういった山笠祭りの歴史や背景、そして『OiSa』という言葉が持つ意味を踏まえつつ、今度は歌詞の内容やMVにも触れながらOiSaという作品に込められたメッセージとは一体なんなのか?
考察していきたいと思います。
『OiSa』考察③ OiSaに込められたメッセージ
まずは歌詞を見てみましょう
OiSaの歌詞はある意味シンプルで
全てこれらの繰り返しやループで構成されています。
意味を言葉の通り受け取るならば
鬱屈とした毎日をただ真面目に生き続けるのは辛くて苦しい、だから時々は思い切りはしゃいじゃっても、いいじゃない(じゃない?)
といった感じでしょうか?
大きく解釈すれば概ねそのままなんじゃないかと思いますが、せっかくなのでMVの映像とオイサという言葉の持つ意味も合わせて、もう少し深堀していきたいと思います
印象的だったカットがいくつかありますので順に考察していきます。
1. 分身しているメンバー
2. モノノ怪に誘われ鳥居をくぐるきいなちゃんと森に踏み込む愛ちゃん
3. 山笠に乗るばっしょー
4. 最後の神社の階段で眠っているシーン
1. 分身しているメンバー
MVの最初の方では瀬田さんが分身してケンケンパで遊んでいるのですが、あまり楽しそうには見えません、どちらかと言えば不安を煽ってくるような雰囲気でこちらに向ける視線もまるで何かを訴えかけてくる様で穏やかでは無い印象です。 構図も人間の目線の高さよりもずっと高い位置から見下ろす形になっており、第三者(MVを見ている我々?)の存在をほのめかしている様にも感じられます。
(カメラ目線だしね...)
こうした分身などの不穏な演出は歌詞でいう『あからさまに不安になり過ぎたらそりゃ萎え』な精神状態を表現しているのかなぁ〜? なんてこじつけてみます。
2. モノノ怪に誘われ鳥居をくぐるきいなちゃんと森に踏み込む愛ちゃん
メンバー全員、モノノ怪に誘われてどこかについていくシーンがあります
鳥居というのは神域、神の領域との出入り口とされていますので、それをくぐるという行為はそこに
”入れてもらう”という意味があります(神社に行った時に鳥居の下でお辞儀をしている人を見かけた事があるかと思いますが、あれは『お邪魔します』『お邪魔しました』の意味でマナーとして一礼している訳です)。
また神社の周囲は普通 森林で囲まれているのですが、あの森も鎮守の森といって神域を害あるモノから守るバリケードの役割を持っており、その中は神の領域と人間達が住む現世(うつしよ)との狭間とされています。
OiSaのMVに登場するモノノ怪たち、出会ってもメンバー達は怖がるどころかなんなら興味津々といった感じで瀬田さんに至っては微笑んですらいます。 つまり彼らは悪いモノではなく、それどころか神域までの案内をしている事からおそらく八百万の神か或いは類する神性を持った何か、もしくはそれらに使わされたモノなのだと考えられます。
特に冒頭などは薄暗く怪しげな雰囲気が印象強かった世界も、神域(境内)に入ると一変して明るく穏やかな淡い色合いになる事からも、そこが清らかな場所であることを示していると言えます。
3. 山笠に乗るばっしょー
神域に入った後、アーケードでモノノ怪に囲まれ山笠らしきお神輿に乗ったメンバーが現れます、祭りの始まりという訳です
そしてまた皆んな大好きOiSa OiSaのループが始まるのですが、ここでちょっと思い出して頂きたいのが前述のオイサという言葉が持っている意味と、このMVがモチーフとしている山笠祭りの起源です。
オイサはお汐井取りという儀式からくる清めの意味を持つ言葉、そして山笠祭りは御供物棚に乗って町民に担がれたお坊さんが疫病退散の祈祷をしながらお清めの水を撒いて回ったのが始まりでしたよね。
つまり...
『OiSa』考察④ 結論
神性と共に博多の街で踊り、清めの言葉を連呼するこの「OiSa」という曲は
(......やり切ったぜ...)
まあ古の冗談はともかく
でもOiSaがこのコロナ禍と呼ばれる混沌の時代にリリースされた曲なことは事実deshite、そんな暗い世の中にあって
ほらね真っ当に生きてしまうから 満身創痍だ
だからさ、めっちゃ踊れば元気も満ち溢れ
で、それゆえ
たまにはどう? 無鉄砲
なんて、そんなことをいってくれるこのOiSaという曲はこの多くのエンターテイメントが失われてしまった味気ない世界に鮮やかな色彩と光を与えてくれる曲なんじゃないかなと思います
苦しい毎日が続くけれど
たまには楽しむことも大事だよと、元気に楽しく毎日を過ごしていれば、いつかきっと悪いモノはいなくなって明るい日々が帰ってくるから、と。
(そして皆んなでばってん少女隊のライブに行きましょう!!!!!!!)
それがOiSaに込められたメッセージなのではないでしょうか?
そうであったなら素敵だなと思います。
ところでMVで印象的だったカットの4つ目の話をまだしていませんでしたね
では、最後に。
4. 最後の神社の階段で眠っているシーン
祭りの夜が明けたのかはたまた全ては夢だったのか
暗転の後、神社の階段で眠るばってん少女隊のメンバー
瀬田さんだけが目を覚まし辺りを見回しますが、あの大はしゃぎがまるで嘘の様な静けさ ごおおと鳴く風と揺れる草木の音しか聞こえません
「狐に化かされた」なんて言葉が浮かんできます
足元を見るとにわか面が落ちており、それを拾い上げると顔に当てがいくすりと悪戯っぽく笑ってみせるシーンでMVは終わります。
ばってん少女隊は
この4月に新メンバー「蒼井りるあ」と「柳美舞」を迎え新しい一歩を踏み出しました。 彼女達が初めてばってん少女隊メンバーとしてステージに立った時、実は狐の面をつけてOiSaで登場したんです。 狐といえばお稲荷様、お稲荷様といえば神の使い
OiSaの大元は疫病退散祈願の神事ですから、そんな曲と共に我々の前にやってきてくれた二人の仔狐
こう、運命的な? デスティニー系の?なにかを感じずにはいられません
応援したくなっちゃうじゃない?(じゃない?)
OiSa / @ばってん少女隊生配信ライブ 「新学期deshite」
なーんて、これは完全に妄想で滅茶苦茶なこじつけなのですが
なんだかロマンがあるなぁと思ったオタクの戯言でした。
以上でOiSaの考察を終わります
最後まで読んでくださいまして本当にありがとうございました!
...以下、蛇足になるのですが
今のばっしょーに抱いている期待感をついでに纏めてみましたので、もしご興味あればお付き合いくださいませ(笑)
突然ですが
皆さんPerfumeって知ってますか?
いや、ご存知だとは思うのですが。
何を隠そうぼくはPerfumeからアイドルオタク人生を始めたオタクでございまして、今のばってん少女隊の状況ってあの頃のPerfumeを思い出させるなぁと思っているんですよね
そもそもPerfumeってアイドルなのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ぼくが知った頃のPerfumeってそれはもうゴリゴリに秋葉系アイドルだったんですよ。
(とはいえぼくはポリリズム新規なのでガチの売れない時代にライブに通っていた様なコアな古参ファンじゃあないんですけど...)
Perfumeって元々はアクターズスクール広島のレッスングループがローカルアイドルとしてデビューしたユニットで、上京して活動拠点を秋葉原に移してからはいわゆる売れない地下アイドルでしかありませんでした。 しかしそこからポリリズムのメガヒットで一気にメジャーアイドルとなり 今では日本を代表するビッグアーティストとなったわけですが、そのポリリズムをリリースするまでには約8年もの歳月を要しました。
売れるきっかけになったのはラジオ
Perfumeが売れるきっかけを作ってくれたのが木村カエラさん 彼女がPerfumeのチョコレイト・ディスコを気に入り、自身のラジオ番組ででプッシュしていた時があって、それを聴いていたCMディレクターさんがPerfumeをCMキャラクターに起用し生まれたのがポリリズムでした。
で、お話を戻しますと
大手の事務所スターダストプロモーション所属とはいえ、殆ど九州ローカルなアイドルばってん少女隊そんなばっしょーは今ビクターから契約を切られてインディーズでの活動を余儀無くされています
そんな中でOiSaがUSENリクエストランキング2位の話題作になり、YouTubeでもグングン再生数をのばしている
最初にお話しした通り本当にたくさんの人が受動的にばってん少女隊の曲を聴いているわけなんです。
つまりこれって、チャンスなのでは?
ばってん少女隊、波キてるのでは??
なーんて思っちゃったりなんかしちゃったりしていますよ神。
正直オタクが騒いだところでなあんにも変わらないかもしれませんが
せっかくなら楽しみたいじゃありませんか!
波がきているというのなら、飛び込んでみるのも悪くないかも
何かもっともっと盛り上げる方法があるかもしれませんし
それが難しくても、ぼくらが勝手に盛り上がっていれば、他所から見ていてもばってん少女隊って面白そうなグループだなぁなんて思ってもらう事は出来るんじゃないでしょうか
Perfumeの再来、そんなバカでかい事は言いませんけど、ばってん少女隊って、めちゃくちゃ楽しくて素敵なグループなんだよって
出来る事ならもっともっと多くの人に、なんなら世界中の人達に知ってもらいたいじゃないですか...!
なーんつって、ね。
終わり
りぃちゃん
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