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雪山ゲーム

その日は、 


TOEIC の試験が大学であった。

その大学は、 山の山頂にある大学で、僕はそこまでバスでいった。 


市内のバスに乗って約20分。 


山を登っている 時間は約5分。 


その日は雪だった。 


どれくらい雪は積もっているのだろうか。 


やはり山頂に近づけば近づくほど雪がたくさん積もっていた。

雪を踏み荒らした跡がない。

まっさらでふわふわな雪が積もっている。 


バスには、 


7人ほどの乗客が乗っていた。

僕と同じように大学生の男性が女性がほとんどだ。 


大学は3階建ての建物で、 


それほど大きな校舎ではない。 


確か短期大学だった。 


大学の玄関を入るとそこは寒かった。

 係の人が会場まで案内してくれた。

会場の中は、明るく暖房がよく効いていた。 


試験は文法やリーディングリスニングなどがあった 


試験はまずまずの出来だった。 


試験が終わるとみんなバスに乗り込んだ。 


ただ、僕はどうしたわけか一人で 雪山の中を下山しようと決めた。 


とても頭が疲れていて、人と一緒にバスに乗る気持ちになれなかったのだ。 


僕はそのまま。 雪道を歩き始めた。 


さくさくさくと小さな 


足音が聞こえた。僕は持っていた mp3ウプレイヤーで ラジオを聴き始める。 



イヤホンから流れてくる人の声だけが暖かさを与えてくれた。 


すると、後ろの方から ゴゴゴゴゴゴという音が段々と大きくなってくる。 


バスが僕を追い抜いていった。 


僕が乗ろうか迷っていたバスだ。


何名か乗客が乗っているのが分かる。 


ここから自宅までどれくらい時間がかかるだろうか。 


サクサクサク 


自分の足音とラジオから流れる大きなパーソナリティの声が聞こえる。 


なだらかな傾斜道をひたすら歩く。 景色は一向に変わらない。 目の前には、 


目的としている町が見える。ただ。 なかなか近づくことができない


そんな時だ。 


靴の中に冷たさを感じた。 


これは左足だ。 


大丈夫。 


するとすぐに右足にも冷たさを感じた 


慌てて靴を見てみると、 


少し靴の側面が破れていて、そこから雪が入ったような 


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