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会いたかった話

子どもの頃から、とてもダンスが好きだったのです。観ることも踊ることも、とても。

今日は、わたしの愛するバレエダンサー、ジョルジュ・ドンにどうしても会いたかった、というお話をしたいと思います♪

ダンスを観ることが好き

バレエは大好き、ダンスが大好きと言っても、自分のこの体は、思い描くように動いてはくれません。一生懸命に練習をすることで、ある程度の技は身につけることもできたでしょうが、体型というどうにも変えることのできない現実に突き当たり、高校生になったころからは、観ることを楽しみにするようになりました。

当時は、ダンスをテーマにした映画がいくつもありました。
「フラッシュダンス」はダンス好きの友達と観に行きました。すっかりその気になってしまい、階段の踊り場のような少し広い場所を見つけると、その度になりきりダンスをしたりもしていました。「フットルース」もその友達と観に行きました。あとは、「ホワイトナイツ」。ミハイル・バリシニコフは素晴らしかった✨青春時代の良い思い出です。


愛と哀しみのボレロ

そんな青春の一コマに、「愛と哀しみのボレロ」がありました。予告映像で踊るジョルジュ・ドンに心惹かれ、とにかくそのダンスが観たかったのです。

映画は大作で、まだ学生のわたしには少し難しかったのかもしれません。
ただ、ジョルジュ・ドンは本当に素晴らしかった。その輝き、美しさ、高い技術、全てに圧倒され、ただただ魅せられました。

なかでもボレロは圧巻でした。クライマックスまで映画を観続けるのが待ちきれず、そこだけ何度も繰り返し観たいと思いました。


行かなかった公演

そして迎えた18歳の冬。ジョルジュ・ドンの公演がわたしの住んでいた町、道北の旭川市にやってくることを知るのです。

それはそれは、観たいと思いましたよ。そんな機会はそうそうないのですもの。高校生のわたしは、お小遣いを貯めて映画に行くのが精一杯。バレエの公演のチケットを買うのは大変なことでした。
それでも母にお願いして、観に行くという選択肢もあったでしょう。
だけど、そうしなかったのです。それは公演の日が、大学受験の前日だったからです。

諦めた理由

公演に行くことで体調を崩し集中が乱れて、受験に失敗することもあるかもしれない。そんな事を当時のわたしは心配したのです。
そして、大学生や社会人になったら、我が町だけでなく、公演のある都市に出向いて、観る事もできるのだろう。
そんなことを無理やり考えて、そのジョルジュドンと出会う、貴重な機会を諦めたのです。

訃報

大学生になり、そして社会人となり、あっという間に長男が生まれてお母さんになった1992年のことです。ジョルジュ・ドンの訃報を聞いたのは。

愕然としました。まだ機会はあると思っていました。まだ亡くなるような年齢ではなかったのです。世界の宝物が失われたと思いました。あの煌めきを二度とこの目で見ることが、出来なくなったのだと思いました。

思い返せば、受験は次の年にもできたのです。やる気になればチャンスは何度でもありました。それなのに、たった一回きりのそのチャンスをみすみす逃してしまいました。
悔やんでも悔やみきれない出来事でした。

心が欲する事を

それからのわたしは、心から観たいと思う演目、応援したいと思う試合は、出来る限り諦めずに出向くことにしました。日帰り札幌も苦になりませんでした。本州の方々は想像つかないでしょうが、北海道はでっかいどうなのでかなり遠いのですけどもね♪

平日の夜開演の、東京バレエ団・シルビィギエムの札幌公演に行きたくて、午後から休暇をとり出向いたこともありました。
公演後は、当時まだ走っていた夜行列車でとんぼ返り、次の日の朝から勤務をしたこともあります。JRが途中で鹿にぶつかり、点検のために到着が遅れて、危なく遅刻をするところだったというのはご愛嬌です🤗

心から願うもの

心の底から観たい、会いたいと思うものはそうたくさんではありません。大抵のものは、諦めたり我慢ができたりするものです。

でも、ジョルジュ・ドンの公演は違いました。本当に行きたかったのです。目の前の舞台で踊るその姿を観たいと、心から願っていたのですから。
言い訳になりますが、受験日の前日でなければ行っていたでしょう。よりによってその日でなければ。

でもそれもご縁なのでしょうね。

ご縁というものは不思議です。チャンスがあっても、繋ぐかどうかは自分次第なのです。
多少の困難があっても、心から望むことには躊躇わず手を伸ばしていきたいのです。
もう二度と後悔はしたくないから。


ここで本音

というわけで、Snow Manのライブツアーが今年もあるなら、躊躇わず応募をすることにします。そればっかりは、人気がありすぎて抽選に当たることも難しいようですけどね♪
チャレンジしないまま諦めるよりはずっといいのです。生涯一度でもいいから、行ってみたいから。

リーダー岩本さんと、センター、ラウールさんの2人には、ジョルジュ・ドンの魂が入っているような気がします。それはダンスの神様の心のひとひらです。

そんな彼らの踊る様を、この目で観る日が来ることを、今度こそという思いで待っています☺️

ずいぶん前の動画ですが、このラウちゃんのダンスもとても好きです。ダイナミックな動きの中で、音を巧みに表現しています。ラウちゃんが、ティラノサウルスと言われるわけがよく分かります✨「フェイクなんか興味ない。」という歌詞も好きです☺️

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