トラウマ治療の話

2021年10月15日 10:14

さて真剣な話を書こう
現在金曜朝、なんでこんな時間にnote書いてるんだよって突っ込みはいらぬ
ネームが終わって原稿に入るまでの僅かな時間なんだ
描きかけの絵とかあるけど、それはまた今度載せます。そろそろハロウィン！渋谷の罵詈雑言人ゴミ珍装が懐かしい！

ネームかいて原稿やっての繰り返し、疲労は睡眠で解消していても
漫画家というのは体力と体が資本
描いている内容も内容なので、続けていくにはトラウマ治療していかないと無理！という判断になって仕事しつつトラウマ治療
仕事も軌道に乗り上手くいき始め、このまま続けていきたいという気持ちが高まっていた矢先なんですが
封印されていたであろう記憶の箱が開きました。
最悪です。
絵は描けるし漫画も描けます、仕事はできます。
でも自分の糞な部分と向きあわないといけなくなりました。
向きあうのは苦ではないんですが、記憶の箱の中がもう最悪でした。
漫画にしたほうがいいと思うのでここでは書きません。

これ書いてる時点でトラウマ治療開始1年四か月くらい
『セックス依存症になりました。』の津島先生も治療して1年くらい経過して記憶の蓋が開いていたのを見て「思い出せないほど辛い出来事って凍結されてるんだな」「自分にはなさそう」と思ってました。
他人事ではなくマジで「思い出せないだけで記憶は確かにあった」　これに尽きます。
ほんのりと覚えていた記憶が、色々な要素が出来て繋がって凍結された部分まで含めて記憶の完全形態を思い出すという現象が起きて「あっ、あの記憶はそういうことだったんだ」となって
ここ二週間くらい気が気じゃありませんでした。
本来の自分どこいった？？ってなってた。迷惑かけた人に土下座。
記憶って、じわじわ思い出して、ある時きっかけが起きて全部繋がるようになってる。
ガガ様も曲のMVで「争いはあるけど、臨床心理学は私たちに、トラウマが究極の殺し屋であるということを教えてくれる。記憶は量子物理学における原子と粒子のようにリサイクルされることはなくって、永遠に失うこともあるわ。私の過去は未完成の絵画のようなもので、私はその絵画の画家として、その醜く空いた全ての穴を埋めて、もう一度それを美しい絵画にしなければならないの。」
って言ってる。そうそう究極の殺し屋。マジでそれ。
思えば2回くらいマジで殺されそうになってたわ、殺し屋のプロフィールまで考えたことなかった。
殺し屋のプロフィール、過去の自分の体験とか記憶。あー厄介
もう死んだろか。ってなるのを踏みとどまれるのは、支えてくれる人がいるから、友達がいるから。
いなかった頃は殺されかけた。

私がやっていたのは「不安になったら行うタッピング」「医者と行う脳内記憶の整理」「拒否反応が出る場所での記憶を思い出して、身体反応を見てから感情と記憶の整理をする」などEMDRを薄めたような治療です。
EMDRは繰り返し行い記憶を整理する治療。
ぺス山ポピー先生「女の体をゆるすまで」で詳しく書かれているトラウマ治療法。気になる人はぺス山さんの漫画買ってください
EMDRを薄めたような治療・対処法を一年続けて記憶の蓋が開くんだから、トラウマはもう治せる時代になったよって声を大にして言いたい。
もちろんしんどいしキツいし、思い出して嫌になることもあるけど
『なんで私はこういう性格なんだろう』
『どうして私は心に猛獣を飼っているんだろう』
『なんで性格の中に不自然な部分があるんだろう』
と、謎にしていたことも解決できるし、決して性格は直らないわけではないことが治療していくとわかる。
自分に起きたと思いたくないことでも
「今の自分が嫌い、でも一人にはなりたくない。幸せになりたいし助かりたい。だったら向き合わなきゃ」
と向きあうことで解決していくのかなと感じます。
自分のクッソ嫌な部分を「おかしい」と認めるとこから始まるので、人によっては地獄のような苦しみです。
他人にどう言われてもいい！って次元で解決する問題ではないことまで「他人が自分の何を分かるの？余計なことを言わないで」と終わらせていたら、どんどん孤独になるだけ。
孤独になると人は危険になる。
少なくとも私はそうです。
善人になれるような器じゃなくても、善人の思考を理解できるくらいにはなりたい。

性格の悪い部分・嫌な部分は自分のせいではない。
周囲のせい。
けれど環境・周囲によって作られた性格と、自分の行動が「自分のせいでこうなった！」とトラブルを起こす前に出来ることが治療なんだと思います。