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桑原和真に鎮静化してもらった歯痛〜トラウマ編〜

親知らず。それは現代人にとっては無用の長物……否、あまつさえ健康を脅かす存在。さしずめ口の中にある4つの時限爆弾と言ってもいいだろう。

あの夜を思い出してみる。尋常じゃない痛みに襲われたあの時……

思えばこの頃から着地点はたった一つだった。「親知らずの抜歯」、それを以って初めてこの歯痛列島定期便のサブスクリプションが解除される。

歯痛サブスク解除が今まで遠ざかってきた理由。それは口腔内に点在した虫歯の治療を先に行う必要があったためであった。

心の準備が出来ていない状態で麻酔の針を歯茎に刺された時の心境を如実に表したツイート。

かつて私は、わざわざ金を払って苦痛を受けにいくのは時間の無駄と思いこみ、定期検診というものに行ったことがなかった。あの壮絶な口腔内の痛みを経験した今では今すぐにタイムマシンに乗ってあの頃の自分をボコボコに殴り倒し歯医者に連れて行きたいくらいだが、現代にまだタイムマシンはない。

親知らずによる他の健康な歯への影響、尋常じゃない歯茎の腫れ、それに伴う体調不良の度合いなどを鑑みれば、定期検診によるわずかな苦痛など天と地ほどの差だろう。定期検診にさえ行っておけば速やかに抜歯ができたかもしれないのに、虫歯がありまくったせいでいまだに親知らずは全て私の歯茎の中。

しかし私はビビっていた。

戸愚呂弟の壮絶な境遇と自分の親知らずを重ねるな
音楽を味方につけて親知らずと戦おうとする確かな勇気を感じられるツイート。

なぜこんなに親知らずにビビっているか。その記憶は桑原さんと同い年のあの頃、中学生まで遡る。

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ここからは私のトラウマとなった歯の手術についてお伝えしていきますが、題材的に人によっては苦手な描写があるかもしれません。また、わずかな記憶を頼りにお伝えしていくので、誤りもあるかもしれないことを先にお断りしておきます。

口の中の変なところに歯が埋もれてしまっていた私は、その抜歯のためにデケェ病院まで来ていた。口の中の変なところとはここのことです。

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こんなところに生えるな涙涙涙涙涙涙涙涙涙涙涙!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

注:実際には完全には生えておらず、少し先が見えそうで見えないみたいな、60デニールのタイツ履いた時の膝の透け感みたいな、そんな感じでした。

ちなみにここは口蓋(こうがい)と言います。

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なんでこんなとこから歯が?というと、顎の骨が小さいから歯が入りきらなかったらしいです。馬鹿野郎食べられる分だけ米をよそえと教わらなかったのか、歯も同じだろうが。入りきる分だけ生成しろっつんだよ。

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担当してくれたのは女の先生。

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言われるがままに口を開ける。なんらかの器具を持っている先生。さてここで問題です。

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この音はなんの音でしょう。

ちょっとわかりにくいと思うのでヒントを出します。

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ヒント:80%になった時の戸愚呂弟ではありません。(©︎冨樫義博 / 集英社文庫コミック版 幽★遊★白書 7巻より)

正解は〜!?

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麻酔の音でした。本当に怖かった。

さて、そうこうしているうちにも手術は進んでゆきます。なお今回の手術、どのような手術かと言いますと……

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口蓋に歯が生えてきてしまっている以上は、まず口蓋をペロンとしないといけないわけですが……どうやってペロンとすんだよ。口蓋って着脱可能だっけ?

つまりこういうことです。

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もう麻酔の時点から目をぎゅっとつむって号泣していたことだけは強く覚えてるよ。あと口蓋をペロンとしたあと歯を除去しないといけないから、なんかバールのようなものでメキョ……メキョッ……ってやるわけだよ。

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人によるだろうけど、そんなんもう一生歯医者行けなくなるよ。少なくとも私はそう思っていたよ。

でも、私は大人になって幽☆遊☆白書に出会って、桑原さんに出会った。桑原さんはどんな時でも立ち向かう、漢の中の漢だ。ボロボロにされても、友(ダチ)のためなら残った力を振り絞って敵に立ち向かう。敵に理不尽な要求をされたとしても、自分の信念を曲げることは決して無い。そんな桑原さんの姿を見て勇気をもらった。私は桑原さんのおかげで歯医者に通うことができている。これは紛れもない事実だ。

しかし、あの頃の口蓋ペロンの記憶が「親知らずの抜歯」への決意を妨げていることは疑いようもない。

しかもそれが今度は4本もある……

そんなん嫌に決まってんじゃんもうあんな思いしたくねーよ!!!!!!!!!!!!!涙涙涙涙涙涙涙涙

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おい、松戸よォ。

く、桑原さん!!!!!ご無沙汰してます!!!!!

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親知らずの抜歯、か……俺ァ、その痛みは分からねェけどよ。ただその「怖い」っていうのは少しは分かるつもりだぜ。

ええっ!!!!!!!!!!桑原さんも怖いと思うことがあるんですか!?

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だはは!!あたぼーよォ。俺だってな、怖ェ時がある……例えば、自分が大切に思ってる人を失っちまったらと思うと……

恐怖を克服するにはどうしたらいいんですかね……自分、口蓋をペロンとされた時のことを思い出してしまって、どうしても抜歯に踏み切れなくて。

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まあ、誰しもそう思うことはあらァな。

はい……あの時のことを思い出すと、怖くて……桑原さんがいつも励ましてくださっているのは重々わかっているのですが……どうしても……

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でもよ松戸、壁ってのは、乗り越えるためにあんだぜ。テメーの前に立ちはだかった壁だ、テメーで乗り越えねェんじゃ、壁も浮かばれねぇや。俺はそう思うぜ。

はい……桑原さん……俺……俺……なんとか口蓋ペロンのトラウマを、乗り越えてみせます……今はまだ、難しいかもしれないけど……

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壁を乗り越えるタイミングってのも人それぞれある。あまり急ぎすぎねェのも肝心だぜ。とにかく、俺はいつでもオメーの力になる。しばらくまた腫れるかもしれねェが、そんときは抗生剤と痛み止め飲んで寝てりゃあ治るってもんよ。

わかりました……俺なりに、口蓋ペロンと向き合ってみます。

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おうよ!またなんかあったらいつでも言ってくれぃ。俺なんかでよけりゃあ話聞くぜ。

桑原さん、本当にいつもありがとうございます。絶対にこの壁、突破してみせます……!

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