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新規事業の実践論/麻生要一/2019/★★★★☆

リクルートの新規事業コンテストNEW RINGのトップを長年務めていた麻生さんの著書。彼の経験に裏打ちされた新規事業立ち上げのノウハウが、論理的に整理整頓されている良本。この本の最も大事な主張は、「社内会議」がいかに不毛で、「300の顧客の声」がいかに尊いか、であるということ。これは麻生さんと2年間一緒に働く中で本当の意味で自分自身も腹落ちしました。一読の価値あり。

▼おすすめの方
・PMFフェーズのプロダクトを担当する方
・新規事業に携わる価値を理解したい方

▼印象的なコト
・「人生100年時代」かつ「変化の時代」(省略)定年後には20年は働かなくてはいけない。しかし、そのとき、現役時代に培ったすべてのスキルは陳腐化している可能性が高い。(省略)こんな受難の時代だからこそ、私はすべてのサラリーマンに「新規事業」をやってほしいと考えています。新規事業開発とは「自分の頭で考えたことに、自分で顧客を見つけて、自分で商売にする」業務。時代がどんなに変化しようと、AIが人にとって代わろうと、必ず生き続けます。最も普遍的なポータブルスキルなのです。
・ゲンバとホンバでコップを満たせ。ゲンバとは「課題の根深い現場」のことです。
・コミュニケーションスピードは増える人数に対して指数関数的に下がる
・「確認・事例・調査・会議・資料」を「社内・上司・同僚・競合」に対して行うな
・2000件のうち、立ち上がった新規事業のチームのENTRY期~MVP期を「どのくらい顧客と仮説を回転させていたか」という観点で振り返ると、その数は大体300回でした。

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