冒険の書/孫泰蔵/2023/★★★★☆

孫正義という近代の大経営者を弟に持つ孫泰蔵さんの著書。副題が「AI時代のアンラーニング」となっている通り、「学校はなぜつまらない？」「基礎は重要？」といった常識はなぜ生まれ、我々はどうすべきかいいか、そこに真っ向から向き合っている作品。孫さん暇なのかなｗ？と思うくらい歴史をしっかりと探求して、読者が読みやすいように漫画・小説タッチで編集しています。心が疲れている時に読むと心洗われる気がします。

▼おすすめのヒト
・教育に関心のある方

▼印象的なコト
・年齢や立場、世の中の常識など、「大人」と呼ばれる人たちの言うことに縛られることなく、自分の感覚を信じて冒険に出ると決め、「危険を承知で、成功するかどうかわからないこと」をあえてやってみたんだ。
・学校のルーツは、人間を工業製品のように大量生産する工場そのものじゃないか。そりゃ勉強がつまらないわけだ。（省略）問題なのは、このような大量生産の教育はもう時代遅れなのに、200年以上たった今も全く変わっていないことだよ。
・「基礎」にとらわれる必要なんてない。学びはもっと自由でいいし、もっと楽しくあるべきだ。人生のすべてに生産性や効率を求める考えにとらわれた私たちは、お金をかせぎ続けるためにおもしろくもない仕事をして人生の大半を過ごし、将来に不安を感じながら生きています。
・「世界をうまく回すための最良の方法は、世界を贈与で埋め尽くすことなんだ」ってことを誰もが信じ、多様なコミュニティに属しながら一人ひとりが好きなように生きていける世界。