4年間無料で提供したサービスを有料化する気持ちをそのまま書いてみます。
TechTrainの代表をしている小澤と申します。
2018年にTechBowl社を創業し、2019年より開始したTechTrainというサービスを、本日2023年6月13日から有料化することにしました。
-TechTrain、ユーザー向けの有料課金サービスを開始。サービスブランドを『Coding Stoic〜キャリアを伸ばすエンジニア塾〜』に刷新。
4年間無料で提供したサービスを有料化する気持ちをそのまま書いてみたいと思います。
1.起業して、解決したいと思った問題
-「エンジニアを目指す人は増えているが、企業が求めるエンジニアは、全く増えていない。」という問題
「エンジニアを目指す人は増えているが、企業が求めるエンジニアは、全く増えていない。」という問題を解決したいと思い、起業しました。
前職(サイバーエージェント社)では約7年半、地方エンジニア採用の立ち上げから育成、配属まで携わり、毎日毎日エンジニアの候補者と面談・面接をさせていただきました。その中で、こう思ったのです。
ITエンジニアは2030年に約50万〜70万人不足するという 経済産業省の調査結果はよく知られています。一方で近年のChatGPT等のAIやテクノロジーの台頭に伴い、人間の仕事が奪われるとも言われています。(むしろクリエイティブな仕事がまた生まれてくると思っていますが)
ただ、その中でも「アイデアを形にする、ものづくりのプロはやっぱり人間」だと個人的に思います。
こういうものづくりのプロを一人でも増やしたいと考え、TechTrainというサービスを創りました。
-創業当初のnote
2.「何を提供し、対価を得るのか」を模索した4年間。
ここ10年間でプログラミングスクールやTech系の有料サロン、そして情報商材は星の数ほど増えました。プログラミングに興味を持ち、触れる機会が増えたことは非常に良いことだと思っていますが、上述にあるとおり、「エンジニアを目指す人は増えているが、企業が求めるエンジニアは、全く増えていない」という問題は特にこの10年間、根深い問題として残っています。
-8,000件の面談から浮き出てきた「闇」
TechTrainではこれまでに8,000件以上の面談を実施してきました。
私自身も月間で30-50件程度面談してきました。その中で受講生からいただいた声もさまざまですが、こういった声もたくさん寄せられました。
提供する側にも受講する側にもいろいろ問題はあると思いますが、こんな話は日常茶飯事で、「あ〜〜、今日もまたか…」と思いつつ、なんとかしてこの状況を変えないとヤバいな…なんとかしたいなー。むむむ。という気持ちだけは変わらずありました。なんとかしたい。ただそれだけです。
幸いにもいろんな企業の第1線で活躍するエンジニアとの繋がりが多かったので、彼らに自分のモヤモヤを本音で話してみました。すると、「いや、まじで闇ですよね〜。一緒に変えましょう。手伝いますよ!」と言ってくれる人が何人かいました。そして今では60社120名を超える日本を代表するエンジニアがメンターとしてサービスを支えてくれています。メンターの皆さん、本当にありがとうございます。
-強いエンジニアと話せば、未経験でもプロのエンジニアになれる
そう思っていましたが現実は甘くなかったです。当時の試行錯誤した内容はここにまとめています。
こんな調子でとにかく仮説を立て、実験しまくりましたがどれも芯を食った感じがなく、失敗に終わりました。(受講生の満足度は非常に高く、勉強になった!頑張る!という声をたくさん貰えたのは嬉しかったです😭)
ただ、これでは「エンジニアを目指す人は増えているが、企業が求めるエンジニアは、全く増えていない。」という問題を解決できておらず、ただのメンタリングサービスです。
-自社開発企業内定100を目指して
この事実を受け止め、「実務未経験者でもTechTrainでnヶ月トレーニングすれば、自社開発企業でエンジニアとして働ける」という実績が100人出るまで有料化しない、と決めて、4年間取り組んできました。
スクールやコミュニティビジネスの対価は様々だと思います。所属していること自体への安心感や優越感、なんか強くなった気がする、自信が湧いてきた気がする、明日もがんばろう!!こういった類のものも1つの対価ですし、それがビジネスとして成り立っているのは本当に素晴らしいと思います。
日々いろんなサービスを研究しながら、ここのサービスは⚪︎⚪︎がいいな、ここはうち(TechTrain)が勝てそう、あああ、ここはうちが全然できてないな…と言った感じで社内でああだこうだと話しています。
ただ、1つ言えるのは、他社のやり方がどうこうではなく、「エンジニアを目指す人は増えているが、企業が求めるエンジニアは、全く増えていない。」という問題を解決したいのです。
そこから2年間で下記のことを一気に進めました。
まだまだ道半ばで、課題は山積みですが、これらに取り組んだ結果、実務未経験から100名のエンジニアを輩出することができました。
一部ですが、インタビューを受けてくださった受講生のみなさんの声です。
嬉しいことに、「ここまでやってくれて無料なのは逆に怪しい!最後にめっちゃお金取るんじゃないですか?!」という声もいただくようになりました。
-Coding Stoic
TechTrainはスキルレベルに応じて5クラスの「Rank制度」を設けています。
Rank1,2(いわゆる駆け出しエンジニア)はまずしっかりコードを書く習慣をつけてもらっています。
内定を獲得したRank3以上の受講生を分析したところ、浮き上がってきたのは下記の仮説です。
これらに共通しているのは「ストイックにコードを書いている」ということです。当たり前の話ですが、プロのエンジニアになりたいならコードを毎日書こう、ということです。その上で、プロに見てもらったり、便利なツールを使って効率化していく。このサイクルが重要だということがわかりました。それを踏まえてTechTrainのブランドコンセプトも刷新することにしました。
「Coding Stoic。本気で、キャリアを伸ばすエンジニア塾」
これをTechTrainのブランドコンセプトに掲げることにしました。
3.サービス有料化に向けて
ふとこう不安に思う時が(多々)ありますが、社内のメンバーたちと毎日毎日議論しながら、1個1個改善を続けた結果、実績も出始めました。
何より励みになっているのが利用してくださった方からの声です。
2年前まで2人しかいなかったのですが、今は社員8人、副業の方を合わせると40人の方がTechTrainを一緒に大きくしてくれています。
そして今回、メンバー全員が自信を持って提供できるサービスになったと思います。(もちろんまだまだ改善、パワーアップをし続けていきます。)
もしよければリニューアルしたサイトを覗きに来ていただけると嬉しいです。
「エンジニアを目指す人は増えているが、企業が求めるエンジニアは、全く増えていない。」という問題を解決し、「エンジニアリングで日本の国力を上げる」ことができるように、今後もTechTrainを日々磨き上げていきます。
引き続きTechTrainをよろしくお願いいたします!
株式会社TechBowl代表
小澤 政生
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