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それ、音階練習の意味ないよ!

長年の癖は、なかなか抜けないものですね。

というのも
何年も独学で弾いてきた大人生徒さん。

レッスンでは
まだ全調はやってないけど
いくつかの調のスケールを弾いてきた。

そもそもスケールを弾く目的の一つが
鍵盤感覚の習得

鍵盤感覚とは
手を見ないでも鍵盤の配列を把握するスキル

例えば
ソを弾くには2番の指で弾く。とか

そして移動の時に使う
黒鍵の凹凸を頼りに移動するスキル

例えば
指を広げたり、寄せたり、遠くに移動する時に使う。


なのでスケール練習では
調号や指番号を覚えるだけではなく

こうした移動をしやすくするために
鍵盤感覚を養う


今回の大人生徒さんも同じ。

でもやっぱりいざという時は
長年の癖が出る。


今回プレインベンションのブーレーを
ちょっと弾いてもらった。

右手の最初は

ト長調スケールの指を潜らせた後の置き方。(青部分)
私は「Gスケール上ポジション」と呼んでる。

なので
ファ♯は出てくる前提で弾くので
ちゃんとファ♯に4番の指を乗せておく。

こうすると
毎回「ファは♯!」なんて考えずに弾ける。


なんだけど、その生徒さん、
ファ♯に指を置かず、
白鍵ファに置いたまま弾き始めるから

案の定♯を忘れる・・・


これでは
譜読みに時間がかかって仕方ない。

おそらく譜読みに1週間以上かかる・・・
練習も楽しくないのでは・・・?


ほんと、頭を使わないで弾くって
楽なように見えて案外大変だ。

算数でも
掛け算覚えるのは大変だけど
覚えれば分数も、割り算もできる。

でも掛け算を知らないと
全部足し算と引き算を使って
計算することになる。

おそらく
計算できないのも出てくる。
計算できる幅が広がらないのだ。


ピアノも同じ。

頭を使わなくていいように
最初に頭と感覚を使って弾かないと

いくら時間があっても足りないし
結局、弾けない。

音階も、音階自体は弾けても
こうして曲に使えないと
音階練習の意味がない。


んー、どうしたものか・・・


(2024年9月29日追記)
実は、この記事で嫌な気分になった方がいます。
読み返すと、言い方がきつかったり、言葉足らずな所があったと反省しています。ごめんなさい。

もちろんそもそもの原因は私の指導不足にあります。
⚫️音階練習の意識ポイントをうまく伝えられなかったり
⚫️疲れて頭が回らなくても弾けるよう「聴く力」が養えてなかったり
⚫️その「聴く力」を養うためにゆっくり練習を後回しにしたり

まだまだ指導にも人間的にも未熟さがあると痛感しました。
また今回、早期発見・早期解決のために初見や移調の重要性を再認識しましたし、スケール指導の大きなヒントをいただきました。

ご指摘ありがとうございました。




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