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ぜいたくをしようよ

今回は尾崎リノさんの二枚目となるミニアルバム「ぜいたくをしようよ」についてのお話。ジャケ写はイトウハルヒさん。

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1.或る漁港

シンプルなギターと独特の文学的な歌詞による世界観。一曲目から尾崎ワールド全開で一気にアルバムの世界に引き込まれます。暴力的ワードと繊細な声。遥かな時間軸と元号の改変。いい違和感があります。「僕が海に成る」のところは何回聴いても胸が締め付けられます。MVも最高なのでぜひ!

2.ハイウェイ

今アルバム一番のアップテンポ曲で、タイトルどおり夜の首都高でかけたい一曲。まあこんな田舎からだと首都高走るなんて想像の世界の話なんですけどねー。笑   Eggsの音源には無かったGOMESSさんの声が入っているのも聴きどころです。先月尾崎さんの誕生日に公開されたMVもありますよ!

3.その点滴がはずれたら

飛び降り自殺を図った彼氏。病院に駆けつける彼女。「待合室の硬いソファ プールサイドの匂いがする」五感を刺激する歌詞により現実味が感じられます。そして何よりラストの一文。これは実際に聴いていただきたいです。

4.天国

尾崎リノさんの歌声を楽しみたいなら最高の一曲!のびやかな声で歌い上げるこの曲は聴きごたえがあります。特に「地上よりもいい音が鳴るわ」の「わぁ~⤴」のところで声質が切り替わるとこが好きです。ここからは聴いた人に向け書きますが、天使はかつて人間でこの男の子と付き合っていたのか、次二人が会うということは男の子にとって死を意味するのか……。色々考えさせられます。

5.祈り

このアルバムの核となる一曲。YouTubeにMVもあるのでそちらもぜひ。「或る漁港」と同様物騒な言葉のなかに現実が入り込んでいる魅力的な歌詞です。戦闘機の音のようなものが使われているの聴きどころです。「祈り」という単語には僕も何故か以前から惹かれるところあって、もしそれと似たような感覚を尾崎リノさんも感じているのなら嬉しいななどと思っています。笑

6.ぜいたくをしようよ

アルバムタイトルにもなっているこの曲は最後の歌詞にあるようにはっぴいえんどやサニーデイサービス、その後のネバヤンやヨギーの影響を受けてかフォークとロックが混ざり合ったような素敵な曲です。決して裕福ではない慎ましい生活の中にある些細な幸せをぎゅっと詰めたこの曲は、聴いていて夕方の寂しさも感じます。風をあつめて自転車を漕ぐ姿を想像しては東京への憧れを膨らませています。



以上、簡単ながら個人的に好きなところや聴き所なんかを書いてみました。各曲のタイトルにSpotifyのリンクをつけておきましたので気になった方はすぐに聴きに行けるかと思います。


アーティスト尾崎リノさんについては好きなのでまた別に書こうかと思っています。長い文章最後まで読んでいただきありがとうございました。


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