【風紋 11】28歳の現在地
今年も紛うことなく歳を取りました。
28歳になったみたいです。
朝、いつものお気に入りの場所に注ぐ光があまりにも美しくて、なんとなく文章を書きたくなったのでつらつらと。
"25歳"というなんとなく節目チックな響きのある年齢を超えてからの数年は、歳を重ねることにあまり感慨深さを覚えることはなかった。「今年もそうかな〜?」と思っていたけど、意外とそんなこともない。28歳も自分の中では無意識に節目チックだったらしい。理由を考えてみたけど、具体的に思い当たる節があるわけではなさそう。強いて言うなら"30歳"という節目界隈のなかでも、節目力の高い年齢の禍々しいオーラを感じ取れる距離に近づいたからだと思う。ネフェル・ピトーの円よろしく禍々しい。でも、そのオーラを感じ取ってノヴさんのように戦意喪失しているわけではない。30歳になることは、とても楽しみだ。
最近はそれこそ25歳頃からじんわりと続けてきた"自分のことを知る"営みによって、自分自身の輪郭がはっきりしてきた実感がある。何に心が躍り、何を美しいと感じ、どんな自分でありたいのか。自身への解像度が上がっていくことで、自身を構成する環境・関係へ興味の幅を広げることもできた。自分が今どこにいるのか、リアルな現在地点を観測できるようになってきた。、28歳にしてそれができるようになったことが、遅いのか早いのかは気になったりもするが、あまり重要なことでもないと思う。必要で重要なことは、「じゃあ次はどこへ向かって"みたい"のか」だ。
「どこに向かうか」そのものは極論どうでもよくて、あくまで「向かってみたいのか」。好奇心の方位磁針を自分の中で持てているのか、見失わずにいられるのか。示す方向に進み続けるための術を、自ら模索し続けられるのか。挑んでいく。これまで積極的に使ってこなかった強い言葉も、ときに必要になりそうな実感もある。自身にも他者にも、押し付けるのではなく表明するために。
これからの方位磁針となるキーワードは「対話」「ラジオ」「珈琲」「道具」「日記」「編集」「クラシックスタイル」。30歳という強力な引力に向かって、頼もしい好奇心を育んで乗りこなしていきたい。半分仕事、半分プライベートでやっていることの精度を高め、交差点を増やすことに注力していく。1人の時間と他者との対話を行き来する効能も伝えていくし、個人のラジオも再開させるし、美味しい珈琲を飲みながら読書や表現に没頭できる空間も作っていく。
まだまだLAMP野尻湖に根を張って、生き切る予定です。そして、今年の大きなテーマは「はみ出る」こと。いよいよ積極的に"車が欲しい!"と心変わりしているので、場所も人間関係もいい意味ではみ出しながら地図を広げていきます。これまでの自分を作ってくれた全てに感謝し、これからも長野県信濃町から丁寧に生きてる実感を届けていくので、あなたの人生とどこかで交われると嬉しいです。よろしくお願いします。
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