おやすみさつき

死ねないから、生きている

おやすみさつき

死ねないから、生きている

冷たくて暖かい、愛と冬の言葉

冬のことを好きになれない。 詩を書いたり絵を描いたりする人が冬のことを好きなのは ただ自分の好きなことに投影できるからであって きっとそういう人達も本当は冬のことを好きじゃないんじゃないかと思う。 私は好きなことと嫌いなことをいっぺんに好きになることが出来ない。 「冬が嫌いだ」と言わずに「好きになれない」という表現をするのは 私はまだきっと冬の良さを明確に見出せていないからであって もしかしたら好きになれるかもしれないと思うからだ。 もし恋人が、クリスマスや私の誕生日（

おやすみさつき

    • 歌を作ること

      「今までの君の曲は、エンコウしてた時代の過去の曲だ」とある人に言われた。 まあ別に間違いではない。捻くれた歪んだ曲を書くことが多かったことも事実だ。 でも、明るい曲を持っていないわけではない。 私は元来、明るい曲を作るのがどうしても苦手で、気が引けるのだ。そういう人間なだけだ。 それを、「過去に囚われていつまでも同じような曲を書いている」だとか「暗い曲ばかり多い」だとか言われると、何も言えない。 だってさつきの人生そのものが明るくないんだから。さつきに起こる何かは、全

      おやすみさつき

      • パイナップルと化粧

        恋人のためにパイナップルを買った。 恋人に「可愛いね」と言われたくてメイクをした。 冷蔵庫にパイナップルがあるよ、と言ったらどんな顔をするかな。メイクをした私を見て、なんて言ってくれるかな。 想像の中の彼はとびっきり喜んで、抱きついて、可愛いねと笑っていた。 全てを壊した。私が。 たった１時間、恋人が上司につかまり予定時刻に帰ってこれなかった、たったそれだけのことで、右腕に無数の傷を作った。 私が彼を想っていた全ての時間を私が壊した。 「冷蔵庫にパイナップルがあ

        おやすみさつき

        • 薬を飲んでも効かないこと

          たくさんあると思うが、最近私が悩んでいることでもある。 いつになったら効くのかな、本当に楽になるのかな、 あれ、なんでこんなにもつらいんだっけ。 あぁ、効いたんだ、薬が効いてきたんだ。 でもなんだかつらいな、なんだろう、、、死にたいな。 そんなことして、薬に頼って、何の意味がある、と問われればこう応えるしかない。 「これはほんの延命治療に過ぎない。この、ほんの延命治療を続けて、小さな幸せに喜んで、毎日をなんとなく過ごすことしかできない。」 なんだか少し冷たかった

          おやすみさつき

        冷たくて暖かい、愛と冬の言葉

        おやすみさつき