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夫がうつ病で無職になった話 ②


冷静になり納得するまで話し合いをして、
お互いに対する気持ちや思うことを全て伝えあった。

夫は申し訳ないと感じたのかすぐに謝り、
次の日も仕事を休んで気分転換しようと言ってきた。

夫自身の当時の感情はというと、

「久しぶりの妻とのデートはこんなにも楽しいものか。
妻の笑顔を見たのはいつぶりだろうかと
胸に刺さるものを感じた。

妻の笑顔、子供たちの笑顔を見たいがために
日々頑張って仕事をしているつもりでいた。

しかし、いつの間にか仕事ばかりで
家庭は全て妻に任せきりであったことに気がついた。

帰宅は日付が変わる前。土日も講習でいない。
これのどこが家族のためなのか。
そう感じた時、心の中で何かがプツリと切れた音がした。
これでは全く意味がない。
休み明けからは残業を減らして早く帰宅しようと思った。」

夫は明くる日、いつも通り朝起き、
仕事に向かおうと車を運転した。

通勤途中で突然、心臓がドキドキと強く脈を打ち、
次第に過呼吸に似た症状が出ていた。
このまま運転を続けるのも危険だ。
何か変だなと思いつつ近くのコンビニに車を停め、
エナジードリンクを飲んで気持ちを落ち着かせていた。



しかし、この日を境に夫の心臓が落ち着いてくれることはなかった。


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