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コール・ザ・ミッドワイフ シーズン1第3話 あらすじと感想(ネタバレあり。注意!)

(あらすじ)
ジェニファーはもと近衛兵ジョー・コレットの訪問看護を担当することになった。
彼は優しく面白い人物で、戦争で亡くなった家族を思って過ごしている。
しかし彼の住むアパートは老朽化により取り壊しが決定。思い出の家を離れ、手厚い看護も受けられなくなったジョーの容体は日に日に悪化し・・・。

一方、産院には新たな妊婦ローソン夫人が登場。すでに大きな子供が3人おり、妊娠したことに浮かない様子。今度の子供は再婚した夫の子で、夫は初めての子供に大喜びなのだが・・・?

さらにジェニファーの幼馴染・ジミー登場。行くところがないという彼を修道院に泊めるジェニファー。彼との関係はいかに?


(以下、詳細あらすじと感想。ネタバレ大あり)

人手不足のため両足に潰瘍のある老人・ジョーの訪問看護を依頼されるジェニファー。
「面白いご老人よ」との修道院長シスター・ジュリエンヌの言葉通り、彼は穏やかで楽しい人物でした。

彼の人柄に魅了されたジェニファーは勤務後の時間に彼の話し相手を受けおいます。楽しいひと時を過ごすものの、彼のアパートの衛生状態のひどさにたじろぐジェニファー。
(クッキーの皿を持ち上げた下に虫がいっぱいいるんですよね・・・(><)このシーンにはギョッとしてしまいました)
その後、このアパートは何年も前から取り壊しの噂があるということもわかります。

一方、産院には新たな妊婦ローソン夫人が登場。すでに大きな子供が3人おり、妊娠したことに浮かない様子。今度の子供は再婚した夫の子で、夫は初めての子供に大喜びなのですが・・・。
勉強熱心な夫の態度も夫人にはいらだちの種でしかないようです。
助産師トリックスが夫人と話をした際、夫人は子供3人をかかえて前の夫に捨てられ、愛ではなく安定を求めて現夫と結婚したということがわかります。

さらに、ある晩とつぜんジェニファーの幼馴染・ジミーが登場。行くところがないという彼をこっそり修道院の物置に泊めてあげるジェニファー。
幼馴染の気安さで楽しく過ごすこともあれば、彼の言葉に怒りを感じることもあるようです。

ある日、ジョーが退役軍人の同窓会を欠席するつもりだと知ったジェニファーは、自分も同行するから外出するべきだと彼を励まします。
ジョーは久しぶりの友人たちとの再会に生き生き。
旧友との再会に生気を取り戻すジョーと、それを助けたジェニファーの優しさ。人のあたたかさを感じさせる素敵なシーンです。

しかし次の訪問で、彼からアパートの取り壊しの決定と、老人ホームへ移ることを知らされます。
亡き妻と子供たちと過ごした家がなくなり、一人で施設へ行かねばならない彼を思うジェニファー。
そして次にジェニファーが彼を訪ねたときには、ジョーはすでに部屋を引き払っていました。ホームまで彼を訪ねるジェニファーですが、劣悪な環境下でジョーの容体はどんどん悪くなっていき・・・。
ジョーの明るさやジェニファーの思いやりはいっときは優しい時間となって実を結ぶものの、時代の流れに圧倒されていってしまう・・・その現実がたまらなく悲しいです。

ローソン夫人の出産が近づき、助産師トリックスとシンシアが夫人の家に向かいます。
しかし夫人は「この子を産みたくない。肌の色が黒いかもしれないから」と(!!)
「結婚当初は息が詰まりそうだった。一夜の過ちだったのにこんなことになって・・・夫を失うかも」
夫人の夫に対する刺々しい態度は、夫を失う恐れの裏返しだったのです。
そして夫人が恐れていた通り、生まれた子の肌の色は黒かった・・・。
しかし・・・ローソン氏はその子を見て言います。「世界で一番美しい子だ」と。(!!!!!)

ジョーはジェニファーにお気に入りのお酒とグラスを形見に残してくれました。
これまで幾度となく生命の誕生に立ち会ってきたジェニファーですが、彼女の閉じていた心を開いたものはジョーの死だったのです。
形見のグラスとお酒でジョーのために乾杯するジェニファーとジミー。ジェニファーの開いた心にこれから入ってくるものは?


今回のテーマは「愛と家」かと思いました。
愛する家族と過ごした家を失うジョー、愛ではなく家を求めて結婚したローソン夫人、そして家も愛情もいまだ不確定なジミー。
三者三様の結末を迎えますが、ローソン氏の深い愛情に触れた夫人は救われ、ジョーの太陽のように暖かい人柄に触れたジェニファーは心を開きます。そしてこれから変わっていくのでしょうか。
家は愛を注がれて初めて息づく家庭となる・・・そんなエピソードだったように感じました。

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