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コール・ザ・ミッドワイフ シーズン1第2話 あらすじと感想(ネタバレあり。注意!)

愛のある家庭と、愛を知らない少女


ジェニファーの夜の往診。両親の揃った家庭の出産。妻は出産中は夫を罵っているものの、生まれた後は幸せそのものです。
一方、夜の街で売春婦として働く少女メアリー。妊娠した彼女は中絶手術を恐れて売春宿から逃げ出します。仕事をする際も逃げる際も、宿の男に恋焦がれている様子が伺えます。

このシーンの対比がうまいです。環境の違いが、妊婦にも子供にも決定的な影響を与えています。

ジェニファーとの出会い、そして保護

逃げ出したメアリーは、街中でたまたま取りかかったジェニファーに声をかけます。彼女が妊娠していることを見てとったジェニファーは一緒に食事をし、ノンナートゥス・ホームへ連れ帰ります。
その後保護施設に移されたメアリーですが、彼女は自分を売春婦にした男のことを「恋人」と思っており、話題はその男のことばかり。「彼のことは忘れて」というジェニファーに「無理よ。今も道に立ってる」と・・・。
驚いたジェニファーが窓から外を見ると、実際に売春宿の男の姿が。
このままでは危ないと、彼女は遠いケント州の保護施設に移されます。

家出少女に恋愛感情を植え付けて言いなりにするのは、ヒモの典型的な手口だと保護施設の神父は語ります。「愛を知らない人間もいるんだ」と。彼女の境遇の過酷さに言葉もないジェニファー。
見ているこちらも辛くなるシーンです。

心情と現実と

やがて無事に女の子を出産したメアリー。赤ちゃんを腕に抱いた彼女は幸せそのもの。しかしある日、彼女から「赤ちゃんが消えた」という手紙が・・・。
ジェニファーは神父を問いただします。
「養子縁組のために保護した。子供のためだ」
「彼女の同意は?」
「同意は必要ない。彼女は15歳だ」

15歳・・・・・・!!
このシーンに来るまでそこまで若いとは思いもしませんでした。

「彼女自身が子供で、家も教育もなく、子供を育てるには売春をするしかない。一人なら働けるし、また誰かと出会い、子供も持てる」

・・・・・・自分の子を自分で育てたい母親の気持ちと、行き着く先が見えてしまう悲しさ。
過酷な現実と理不尽さに胸が重くなります。

ニューキャラの登場

一方で、新たな助産師「チャミー」登場。
良家の娘で、女性離れした巨体の持ち主。看護師や助産師の資格の他に、王立裁縫学院も卒業しています(制服も自分で型紙を仕立てて縫製。すごすぎる!)。
彼女の育ちを聞いた同僚は「シスター・エヴァンジェリーナにはその話はしないほうがいい。妬み屋だから」
その言葉通り、シスター・エヴァンジェリーナのチャミーに対する態度は厳しく、しばしば感情的にがなり立てています。
(第1話でシスター・モニカが言っていた「彼女は野獣」というのはこういうことか?^^;)

自転車で警官にぶつかってしまったり、診察中に道具をひっくり返したりと大騒ぎ。しかし、患者さんへの接し方もあたたかく、人柄も仕事ぶりも素敵なキャラです。

チャミーが出てくるのは明るいシーンになりそうなので、重いテーマが多いこのドラマの清涼剤となってくれそうです^^。

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