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光の物語

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中近世ヨーロッパの架空の国が舞台。隣国リーヴェニアから嫁いできた王女・アルメリーアと、王子ディアルの物語。政略結婚の相手として出会った二人は、互いの立場を自覚しつつも芽生えた恋を…
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2024年6月の記事一覧

小説「光の物語」第115話 〜王都 1 〜

「一時は危なかったのですが、なんとか持ち直してくれました・・・」 春めいてきたある日、久…

おやつ庵
4か月前
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小説「光の物語」第114話 〜手紙 12 〜

部屋に戻ったマティアスはひとり苦笑した。 まさかあの子供たちが自分とナターリエをくっつけ…

おやつ庵
4か月前

小説「光の物語」第113話 〜手紙 11 〜

「臨時の診療所はもう閉鎖できそうだな」 マティアスはシエーヌ各地から届いた報告書に目を通…

おやつ庵
4か月前

小説「光の物語」第112話 〜手紙 10 〜

「少し具合が悪いと言って、母上は部屋に戻ったんだ。それきり二度と会えなかった」 ディアル…

おやつ庵
4か月前
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小説「光の物語」第111話 〜手紙 9 〜

国王とディアルは各地方からの報告書に目を通していた。 この冬の流行病は下火になりつつある…

おやつ庵
4か月前

小説「光の物語」第110話 〜手紙 8 〜

ナターリエは修道院附属の慈善病院を手伝っていた。 流行病の患者が多く、看護人だけでは手が…

おやつ庵
4か月前
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小説「光の物語」第109話 〜手紙 7 〜

マティアスは年明けから流行り始めた風邪の対応に当たっていた。 シエーヌ領内の街や村はもちろん、最近は城内にもぽつぽつと患者が出始めている。 体力のない子供や老人には助からない者もあった。 「病院には患者が溢れております」 街の病院の医師が状況を報告する。 「一人の患者からまわりにどんどん広がりますゆえ・・・」 居並ぶ家臣たちも不安そうな顔をしている。彼らの友人知人にも患者はいたからだ。 「病院の近くの会堂を臨時の診療所にしよう。症状の軽い者はそこで手当てを。病院から交代で医

小説「光の物語」第108話 〜手紙 6 〜

「国からなにか変わった知らせはあって?」 故国のリーヴェニアから共に来た、側近の女官たち…

おやつ庵
4か月前
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小説「光の物語」第107話 〜手紙 5 〜

ナターリエは忙しい日々を過ごしていた。 修道院の日課と修道院の子供たちの勉強の世話、それ…

おやつ庵
4か月前
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小説「光の物語」第106話 〜手紙 4 〜

王都からの二通の手紙を受け取ったマティアスはまずナターリエの手紙を開けた。 彼女の手紙は…

おやつ庵
5か月前

小説「光の物語」第105話 〜手紙 3 〜

「ナターリエには驚きましたわ。とてもきれいになって」 その夜、アルメリーアは書斎でお茶会…

おやつ庵
5か月前
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小説「光の物語」第104話 〜手紙 2 〜

アルメリーアはお茶会に現れたナターリエに驚いた。 これまでのナターリエは装うことにあまり…

おやつ庵
5か月前
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小説「光の物語」第103話 〜手紙 1 〜

新年のさまざまな行事も落ち着いた頃、ナターリエはマティアスからの手紙を受け取った。 すこ…

おやつ庵
5か月前
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