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イギリス旅行のこと 2

朝7時、ヒースロー空港で
地下鉄で1時間かけて迎えに来てくれた友人と無事に合流した

ここでわたしの唯一の目的は達成され、ものすごくしあわせな気持ちだった
ああよかった、無事にこのひとの生存が確認できた!


ヒースロー空港から急行列車に乗った
昔ツアーガイドとしてよく海外へ行ったという隣のおばさんが持たせてくれたオイスターカードを使って。

そしてパディントン駅で乗り換え
他にも色々経路は選べるけれど、彼女が大好きなパディントン駅を見てほしいということだった
(彼女はわたしがヒースロー行きの飛行機に乗る前に映画パディントンをおすすめしてくれ、観られるなら絶対に機内で観てきてほしいと言ってくれたのだったが、日本のNetflixやキャセイパシフィックのモニターで観られる映画のなかにパディントンはなく諦めた)

友人はわたしの3辺合計158センチのスーツケースを引いてくれ
パディントン駅までの10数分、ちょっとだけよそよそしいような当たり障りのないような思い出話をしたりした
(わたしは久しぶりに会うひとにも人見知りを発動するので、そう感じていたのは自分だけかもしれない)


パディントン駅に着いたらプレタ・マンジェで友人が紅茶を買ってくれ、パディントンの銅像前に案内してくれた
銅像前で興奮し、紅茶を片手にリュックからカメラを取り出そうとして熱々の紅茶をこぼして掃除中の男性から大量のティッシュをもらったのは
わたしらしくてよい思い出…

プレタというのはロンドンで人気の、日本で言うところのスタバのようなカフェチェーンで
(厳密には雰囲気が全然違うし、当然スタバはスタバとして店舗がある)
似たようなチェーンとして、ネロとかレオンとか様々なカフェがあってそれらがそこかしこに店舗を構えている
ロンドンはチェーンを除いてもとにかくカフェがたくさんあって、そのどれもが空きすぎず混みすぎず
お茶を飲みながら休憩しようという文化が垣間見えた感じがして、お茶をするということが大好きなわたしはそれだけで幸福な気持ちになった

パディントン駅から、ロンドンの地下鉄でいちばん新しくてキレイだというエリザベスラインに乗車
その後、念願のロンドンバスにさっそく乗車!
このときは大荷物だったので1階に乗ったけれど、これ以降のわたしは嬉々として2階席へ座り、静かに興奮したのでした

友だちのアパートに到着して、大きなスーツケースを置かせてもらった
4泊もお世話になった彼女の部屋は、黄色いチューリップと窓辺に大きな白いユリが飾られ
シンプルだけれど彼女の好きなもので彩られ、居心地の良い場所だった

必要なものを持って部屋を出て、ロンドン市街の有名観光地へ

最初はバッキンガム宮殿
宮殿へ向かう道中の広い公園がとんでもなく広くて、木々が大きくて感動した
エリザベス女王が大好きな彼女が嬉しそうに案内してくれて、わたしはそのことがいちばん嬉しかった
次はナショナル・ギャラリーへ行こうと、遠くにロンドン・アイが見える公園を歩く
公園はやっぱり木や花がもりもりあって
水鳥の親子が散歩していたり、リスが駆け回ったりしていた
花植えをしている職人さんたちを見ることもできた

ナショナル・ギャラリー前の大きな広場はたくさんのひとたちでにぎわっていた
マイクを立ててエレキギターを弾き語るひとがいて、その近くの大階段に座ってチルアウトするイケてるひとたちもいたりして
それぞれが思い思いに過ごす様子がとてもよかった

ナショナル・ギャラリーでたくさんの絵をみた
わたしは絵画に興味はあるけれどまったく詳しくないし、日本の美術館は人混みが苦手なのでほとんど行かない
けれども、イギリスの美術館はナショナル・ギャラリーに限らず広くて
飾り方も寛容で観やすくて、非常によかった

夜は彼女がオペラの公演を予約してくれていたので、それまでナショナル・ギャラリー前の階段に座っておしゃべりした
まぶしい陽に当たりながら、それぞれの話をして笑っちゃったり切なかったり
周りにはいろいろな人種のたくさんのひとたちが気ままに過ごしていて
とてもいい時間だったなあと、いま思い出しても涙が出そう

夕方になって、オペラ前に腹ごしらえをすることに
彼女の恋人おすすめのパブへ行ったけれど、フードがないタイプのお店だったので
オペラハウス近くの中華街で中華料理を食べた
中華料理って本当にどこの国で食べてもきちんと美味しいからすごい
さんざん聞いていたけれど、こういうことかと納得のイギリス初日の夜ご飯でした

オペラはレ・ミゼラブルを鑑賞
壮大なブームを巻き起こしたあの有名なレ・ミゼラブルだけれど、なんとわたしは映画も観たことはおろかあらすじすら知らないまま行ってしまったのだった

これは今回の旅行最大のミスだったかもしれない
英語も聞き取れず、物語の内容はうっすらとしか理解できず
公演後に本当のことを打ち明けて彼女をガッカリさせたのであった…

しかし、もちろん物語が分からずとも
役者さんの表情・動きとか、圧倒的な声には本当に感銘を受けた
歌が好きなわたしにとって、打ちのめされるようなすごい体験だった

そしてオペラハウスの内装もすごくよかったなあ
座席は狭めなかわりに段差が大きく、みんなきちんと見下ろせる構造になっていて
天井にはシャンデリアが吊られて、美しかった
そんなに大きい施設ではないけれど、迷路のような構造でさっきいた場所へどうやって行くのか分からなくなってしまう感じも好きだった


そうして興奮しながら夜遅くにも変わらず走るロンドンバスに乗っておうちに帰った
もちろん2階席に乗って、しずかにうきうきしながら。



つづく





もうあれから2ヶ月たってしまった〜!


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