660.軽い胃腸炎

夕食時に吐いたのは、また一気に口に詰め込んだからだと思った。

だからよしよしと頭を撫でて、さっと吐いたものを拭き取って消毒して、着替えたらまた夕食に戻ればいい。

でももう一度いつものベビーチェアに座らせて、水を飲ませたあと、少し咳き込んだかと思ったらまた同じように吐いてしまった時、やっとキミの体調が悪いことに気づいたんだ。

少し吐き戻すくらいならケロッとしてるキミだけど、少し多めに吐いたせいか泣きじゃくってしまったのは見ていて痛々しかった。

それが先週の日曜日のこと。

翌日の月曜日にママと病院にいったキミは軽い胃腸炎だと診断された。

保育園に連絡すると、他の子も同じように胃腸炎で休んだそうで、これが噂に聞くあれかと痛感した。

これから先、キミは色々な病気に罹り、休んだり病院に行ったりするんだそうだ。そうやって皆、免疫をつけていくものらしい。

これまで無菌状態だったところから一転、保育士さんたちが頑張ってくれているとはいえ、子どもの楽園だ。菌も多かろう。

小さい体で熱を出したり嘔吐したりというのは、それはもう可哀想でならないわけだけど、如何ともし難いわけで。

そしていま、土曜日。

明日で丸一週間になるけど、昨夜も夜中に吐いてしまった。

日中は元気なものだし、熱もなく食欲も旺盛。

だけど咳き込むと吐いてしまう。

真夜中にしんどい思いをするのは、大人だってキツい。

だから一気に目が覚める。

目が覚めて、キミに笑顔をみせてやるんだ。そうやって安心させてあげるくらいしかできないんだから、全力で元気づけてやる。

何でもないことのように振る舞う。

またキミが元気にパパを追いかけ回すまで、何でもないことだって隣で笑ってあげるんだ。

キミとの親子の時間の中で、パパが活躍できる瞬間なんて限られてるだろうから、そんな時くらいはパチッと目を覚まして、笑うんだ。

今日も日中は少しぐずったり、咳き込んだりしていた。

医師にもらったシロップ薬は、きっと甘いんだろう。おかわりをせがんでくる。

早く良くなるといい。

元気になって、また公園で遊ぼう。

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