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実際の自治体データで集計をしてみる

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WEB上の自治体データを元に、どんな集計ができるか、実際に試してみます。
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記事一覧

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える① イントロダクション

これまでの記事では、エクセルの「小ワザ」的な操作をお示ししていました。 今回からは、実務に役立つ(だろう)実践的な集計を記載していきます。(それが本来の目的です。ただし、「小ワザ」系も織り交ぜながら、になります。それはそれで、重要ですので。) 集計には大きく2つの作業があります。 1 複数のデータ(例:各所属からの報告)を「合体」させる作業 2 合体したデータの集まりを、計算・分析する作業 実務では1も多いと思いますが、今回は2です。 (分析というほどのレベルではありません

[Exlcel]実際のデータをどう集計するか② 茨城県データの残念なところ

集計サンプルとして取り上げた茨城県のデータですが、集計に入る前に、このデータ自体に問題がないか、見てみます。 サンプルデータは、 茨城県ホームページ 「旅館業」 ページの下の方の「7.旅館業法に基づく許可施設一覧」にある 旅館業法に基づく許可施設 です。 以下のファイルは同じものです。 おそらく、このデータは「旅館業法システム」といったものからダウンロード(エクスポート)されたものが元になっていると思われます。 ダウンロードデータを加工してはいるものの、ちょっと残念なとこ

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える③ 下準備

実際の自治体データを使って集計してみるシリース、その③です。 【まとめ】集計に入る前にやる下準備 【説明】 集計すべきデータが目の前にあったら、すぐに集計したくなるのは人情です。 でも、そこを堪えて、まずは下準備をしましょう。 下準備をしておくことで、次回以降(あるいは後任)が楽になります。 1 ファイル情報のシートを作る 「ファイル情報」シートを作り、そこにファイルの情報を記載します これが、今後(自分や後任)の助けになります。 具体的な操作例は以下の通り(シートの

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える④ 「営業の種類」別の数を、計算式を使わないで、どう出す?

過去記事は、マガジン「実際の自治体データで集計をしてみる」でどうぞ。 前記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える③ 下準備」で、集計に先立っての下準備をしました。 こちらがそのファイルです。 最初のゴールは、H列にある「営業の種類」別の数を出すことです。 上のデータ一覧から、下の表を出します。 計算式を使わないで、どう数える?さて、上の集計表を、計算式を使わないで出すには、どうすればいいでしょうか? 正しくは、「計算式を使えない人は、果たして、

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑤ ピボットテーブル

過去記事は、マガジン「実際の自治体データで集計をしてみる」でどうぞ。 前々記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える③ 下準備」で、集計に先立っての下準備をしました。 こちらがそのファイルです。 最初のゴールは、H列にある「営業の種類」別の数を出すことです。 上のデータ一覧から、下の表を出します。 前記事「実際の自治体データをもとに考える④ 「営業の種類」別の数を、計算式を使わないで、どう出す?」では、計算式を使わないで集計する方法(悪例)を示し

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考え⑥ 集計表の「枠」を作る

過去記事は、マガジン「実際の自治体データで集計をしてみる」でどうぞ。 過去記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える③ 下準備」で、集計に先立っての下準備をしました。 こちらがそのファイルです。 最初のゴールは、H列にある「営業の種類」別の数を出すことです。 上のデータ一覧から、下の表を出します。 今回から、「やっと」計算式を使った集計方法に入ります。 と思ったのですが、まずは、集計表の「枠」づくりです。 まず、「許可の種類」に何があるか(何種

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑦ 許可の種類別の件数を集計する(COUNTIFS関数)

実際の自治体データ(茨城県の旅館業の許可状況)を元に集計をしてみるこのシリーズの過去記事は、マガジン「実際の自治体データで集計をしてみる」でどうぞ。 過去記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考え⑥ 集計表の「枠」を作る」で、集計表の「枠」を作りました。 こちらがそのファイルです。 最初のゴールは、H列にある「営業の種類」別の数を出すことです。 上のデータ一覧から、下の表を出します。 前記事で、集計の「枠」ができました。 今回、ようやく、集計です。

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑧ 検算で集計ミスがないか確認する

実際の自治体データ(茨城県の旅館業の許可状況)を元に集計をしてみるこのシリーズの過去記事は、マガジン「実際の自治体データで集計をしてみる」でどうぞ。 前記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑦ 許可の種類別の件数を集計する(COUNTIFS関数)」で「営業の種類」別の件数を出しました。 ファイルはこちらです。 しかし、この集計、間違っているおそれがあります。 例えば、計算式が違っている。 下の例は、「下宿」の件数欄の計算式が間違っていいます。

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑨ 検算の欄を簡単に隠す(グループ化)

過去記事は、マガジン「実際の自治体データで集計をしてみる」でどうぞ。 前記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑧ 検算で集計ミスがないか確認する」で、集計結果を検算してチェックする方法をお示ししました。 こちらがそのファイルです。 これが出来上がった表です。 「検算」「判定」は提出資料では隠す 上の表は、右側に「検算用」「判定」という欄で、集計結果が正しいか確認できます。 しかし、提出用資料の場合、この「検算」「判定」は不要です。 これらは

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑩ 総客室数と総定員の合計欄を作る(枠はコピーで使い回す)

過去記事は、マガジン「実際の自治体データで集計をしてみる」でどうぞ。 今回は、枠(合計欄)の追加だけです。計算式の説明はありません。 過去記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑦ 許可の種類別の件数を集計する(SUMIFS関数)」で、「営業の種類」別の件数を出しました。 また、計算が合っているか、検算で試しました(データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑧ 検算で集計ミスがないか確認する)。 これで終了!といいたいところですが、

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑪ テキスト形式のデータを数値に直す(データクレンジング)

前記事「総客室数と総定員の合計欄を作る(枠はコピーで使い回す)」では、「営業の種類」別の「総客室数」と「総定員」を出すための枠を増やしました。 ファイルは以下です。実際に操作しながらだと、分りやすいと思います。 普通なら、この枠に計算式を入れていけばいいのですが、今回は、その前にやることがあります。 テキスト形式のデータは計算できない それは・・・、 「DATA」シートの「総客室数」「総定員」のデータには、セルの左上に緑の三角が付いています。 これ、なんでしょう? セ

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑫ 「総部屋数」と「総定員数」を出す(SUMIFS関数)

前の記事「データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑪ テキスト形式のデータを数値に直す(データクレンジング)」で、テキスト形式になっている「総部屋数」と「総定員数」のデータを数値に直しました。 これで集計に入れます。 ファイルはこちら。 読んでるだけだと「わかった気」で終わってしまいます。 実際に操作しながらなら、確実に身に着くと思います。 今回は、この表に計算式を入れます。 SUMIFS関数で条件にあったデータの計を出す まず、「旅館・ホテル」の「

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑬ SUMIFS関数を使い回す(相対参照と絶対参照)

前の記事「実際の自治体データをもとに考える⑫ 「総部屋数」と「総定員数」を出す(SUMIFS関数)」で、「営業の種類」の「旅館・ホテル」について、「総客数」と「総定員」を、SUMIFS関数を使って出しました。 こんな感じです。トレース矢印を表示してあります。 今度は、「簡易宿所」「下宿」の「総客室数」「総定員」を出します。 ファイルはこちら。 読んでるだけだと「わかった気」で終わってしまいます。 実際に操作しながらなら、確実に身に着くと思います。 それぞれのセルに、一

[Excel]データ集計をどう行うか? 実際の自治体データをもとに考える⑮ COUNTIFS関数で、数値が入っているデータだけの件数を数える。

前の記事「実際の自治体データをもとに考える⑭ SUMIFS関数で出した数を検算する」で、データによっては「総客室数」と「総定員」に空欄があることが分かりました。 そのため、「総客室数」と「総定員」それぞれについて、集計元となるデータの数を出す必要があります。 空欄があるデータの数は集計分母から抜く、ということです。 前回は、その数値を入れる欄を作り、こんな感じになりました。 ファイルはこちらです。実際にファイルを弄りながらの方が理解が進むと思います。特に今回は、少しやや