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「あなたの為」という【隠れ毒親】

【20年間の塾指導で見てきたこと】

塾を開業し、小さな個人の教室で子ども達を
教え始めた頃、まず一番に驚いたことは
「勉強を好きな子なんてほぼいない」
という現実でした。
私のそれまでの人生で、こんなに驚いたこと
ってないほどの衝撃でした。

この記事を読んでくださっている皆様
の中には、「そりゃそうでしょ。勉強が
好きな子っているの?」と思われる方も
いることでしょう。

でも、本来《学ぶ》ということは
ワクワクする楽しくて、面白くて
仕方ないことです。
そのことに、こんなに幼い子たちが
気づかずに成長している。

この現実を目の当たりにした時、
「変えていきたい!」と心から
思いました。
学ぶ=楽しくてやめられない
そんな気持ちを子ども達に届けたい!

それが、私の20年に渡る塾指導の
原点と言えます。

そして、もう一つの衝撃!!
それは、親が子ども達に日々投げかけて
いる言葉が『指示・命令・強制』である事実。

ある親はこうでした。
塾の送迎を車でされていましたが、
塾の学習する机から見える位置に車を
停めて、車外に立って教室の窓を
監視し続けていました。

なぜそんなことをするのか?
子どもに「早く終わらせて出てきなさい」
のプレッシャーを与えているのです。
その家庭の子どもは、学習中に何度も立ち上がって
窓からお母さんの方を気にしてみます。

もちろん、集中などできませんから、
学習効果も上がりません。
効果が上がらない原因がお母さんにある
にも関わらず、成果が上がらないと
直ぐに退塾するのがこういうタイプの
特徴です。

子どもは犠牲者です。
見ていてかわいそうでなりませんでした。
お母さんに注意しても、様々な理屈で
対抗し、監視を辞めませんでした。

こういう親こそ【毒親】です。

【子どもに自分の弱さを見せて気を引く親】

自分の弱さや脆さ、抱えている問題を
子どもの前であからさまに提示して
子どもの同情を引く親がいました。

そのお母さんを仮にAさんとします。
Aさんは、様々な悩みを抱えていました。
お子さん二人、ごきょうだいで私の塾の生徒でした。

保護者面談では、お母さんは塾での子どもの話よりも
ご自身の悩みを私に吐き出すことの方が主でした。
同居する義理のご両親との不仲。
町内会での役割への不満。
ご近所さんの悪口。
自分の仕事への不満。
多くの問題を私の前で吐露されて、それだけでなく
大泣きされていました。

私の前でだけなら良いのですが。。。。。
問題は、私に話すのと同じことを子どもさん達にも
話して大泣きされるのです。

子ども達は、親の不調を癒す道具でした。
二人ともお母さんが大好きですので、
一生懸命お母さんの愚痴を聞いてあげます。
その分、子どもたち自身の問題を表に
出さないように、内面に押し込めて、押し殺して
生きていました。

子ども達もメンタルに不調をきたしていました。
お姉ちゃんのほうは、チックが止まりません。
弟は、ある日突然歩けなくなってしまいました。
病院で検査しましたが、どこにも異常はなく
メンタルが原因という診断が下されました。

このお母さんも典型的な【毒親】です。

お母さんにはいつもこう話しました。
「私の前で愚痴を言うのは、ストレス発散
になるので、大いに結構ですが、子ども達
の前では、絶対にしないでください。特に
お子さん達の前で泣かないでください」

お母さんのSOSは、子どもに出すものではありません。
自分の問題は、自分で向き合うべきなのです。
出来ない時は、第三者や専門家を頼るべきなのです。
子どもにその重荷を背負わせないでください。

このように育てられた子どもは、子どもが本来
発散すべき本質を押し殺して成長します。
インナーチャイルドを抱えたまま大人になって
それは、多くの対人関係や社会問題で生きづらさの
原点となります。

【自分と向き合うこと】

虐待、ネグレクト、過干渉、過保護など
目についてわかりやすい毒親もありますが
対照的に他者からは見えにくい『隠れ毒親』
も大勢います。

毒親には共通点があります。

それは、親自身が自分の問題から
逃げていることです。
自分の問題を他者=子どもで解決
しようとするのです。

子どもはあなたの『道具』ではありません。
あなた自身の人生の中で、自分と向き合って
解決せねばならないのです。

自分と向き合うと、見えてくるものがあります。
自分を深く知ることで、他者もよく見えてくる
のです。
そこで初めて、子どもやパートナーの気持ちを
真の意味で理解することができるようになります。

思ったことをメモやノートに書く。
瞑想の時間を取る。
家族と少し離れて一人の時間を作る。

方法はいくらでもあります。
また、私のようなカウンセラーや
メンタルコーチの力を借りる。

この記事を読んで、ハッとすることが
あれば、それは”気づき”です。
その気づきを無駄にしないで、行動を
起こしてください。

まず、自分の内面と向き合うこと。
自分の問題を自分事として捉えること。
問題解決のアクションをとること。

これらが私からのお願いです。

記事を最後まで読んでくださって
ありがとうございました。

また次の記事でお会いしましょう!
ごきげんよう!



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