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『療育に否定的な親御さん』

さて、小学校1年生の時の担任の先生から指摘された諸々、
親としては色々思うところあったのですが、息子は担任の先生が大好きでした。

息子には弱視があったので、席を前にしてもらっていたのですが、「算数も国語も図工も全部先生がすごく僕を助けてくれている。」
といつも言っていました。

息子の言う通り、息子のノートには担任の先生が手伝ってくれたのであろう形跡がよく見受けられました。
若い女性の先生で、初めての担任としてクラスを持つと言っていた彼女は彼女なりに息子と向き合おうとしてくれていたのだと思います。
一番前の席でケアしなければならない生徒がいて、その子の学習を見守っている中で、多くのことに気づき、少なくとも「この子のために」を考えてくれていたのだと思います。

そして、私も小学校の指導マニュアルがきっとあるのだろうとどこかで俯瞰して状況を捉えようと思っていました。「こういう生徒がいたら」というある程度のマニュアルに沿った対応をしていたのではないかと思っていました。

どういう指導方針があるのか今でも私には分からないのですが、少なくとも
<みんなと同じスピードで>、<みんなと同じことを>、<みんなと一緒に>できないと
これからの集団生活は難しいだろう、息子くんはきっと将来辛い目にあってしまうだろう、と先生なりに感じてくれていたのだと思います。

また、入学早々からここまでケアされていたのには思い当たる事が他にもあって、
息子は生後6ヶ月から地域の療育に通っていたのですが、この療育の先生が途中で2回ほど変わったのですが、その後任の先生二人がなんとも頼りなく、それこそマニュアルに沿った回答しかしてくれていないように思っていました。
(逆に言うと最初の先生が良すぎたのかもしれません。
どうやらこの先生プライベート療育機関へ転職したみたいで、、、このことも後々の私の決断のトリガーになってます。)

例えば定期的に受ける検査テストもクラスの片隅で仕切りもないような中で、色々な事情からキャーキャー叫んでる子や暴れている子がいる教室で息子は発達検査を受けてたりしました。
ある時、
「今日は集中できなかったようで、息子くん、テストを全部終わらせる事ができませんでした。」
と言われました。
「いや、あの状況で集中するの難しいと思うのですけど?」
と正直に伝えたところ、
「いえ、小学校に上がると正直大人が考えるような静かな環境での授業は難しいので、これくらいの騒がしさでもテストは終えられないと。」と言われました。

息子は大学病院でも検査を受けていますし、その時は臨床心理士さんと二人で静かな部屋で親と離れて検査を受けてます。この騒がしさの中でも集中できる大切さというのに「全くその通りですね。」とは思わなくて、正直に環境が整っていないと思います。と伝えました。

そしてこの件をきっかけに、お金はかかるけど、プライベート療育の塾に切り替えることにしました。他にも脳性麻痺に効くという鍼治療をおこなったりキッズトレーニングジムに通ったりと、自分なりに行政の力を借りずにできる療育を行なっていました。
その方が環境も整っていて、正直指導力のある先生の当たり外れが少ないように思えたからです。

この諸々の切り替えに関して、「お金をかけてでも環境が整ったところでいい先生に出会わせたい。」なんて正直な理由も言えず、特に詳しい説明をせず地域の療育を終えることにしたのですが、後で知ったところによるとこの地域の療育、保育園や小学校へ連携が取れていてある程度の情報が共有されていたようでした。

おそらくこの一件が療育に否定的な親御さんと捉えられてしまったのではないかと思っています。息子さんへの指摘に対して苦言を申し出て療育をやめてしまった、ということに対して子供の発達遅延に関して適切な対応をしていないという親というように捉えられてしまっていたかもしれません。

色々な事が重なり、きっと担任の先生も動いてくれていたのだと思います。

ただ、息子は楽しいと学校に毎日通っていて、はじまったばかりの小学校生活、そんな中での転校提案騒ぎで、まさに青天の霹靂です。

この一連の出来事があったことで「これは、、、担任の先生や校長先生だけの問題ではないな。日本の教育だな。」と図らずしも海外へ目を向けるきっかけとなったのです。

と言うわけで、いよいよ海外教育へのリサーチが始まります。3年生の夏に渡加した息子、この時は小学校1年生の夏休み直前です。ここから2年後にまさか本当にカナダで小学生やっているとは、、、、うーん、、思ってました。絶対もう行こうと思ってました。


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